全然違います。
ビールって奥深いんですね。
次回から更に造り方とか違った味わいのビールをどんどん紹介していきたいと思います。
分かりました。
(テーマ音楽)今回の「オイコノミア」。
テーマは「オバサン」です。
(女性)ひょうがら。
(又吉)ひょうがら着てる方が。
…方がオバサン。
オバサン。
声がでかい。
なるほど。
特に語尾。
「元気すぎ?」かなと。
元気すぎ。
電車で無理矢理座ろうとする。
ああ!これもありますね。
打たれ強い。
打たれ強い。
ちょっとやそっとのことじゃめげない。
何人も子育てをしてきてとかそういう経験が多い方だとそれなりに強さも増すのかなぁと。
なるほど。
いや〜!そこが複雑な女心…よね?子供に対しては「オバチャンは何とかだよ」って言いながらも自分ではあんまり認めたくないっていう。
番組が30代〜60代の女性を対象に行ったアンケートによると「ひとから『オバサン』扱いされたらどう思うか?」という質問に対し「絶対イヤ!」「イヤだけど仕方ない」という回答がなんと7割にも上りました。
では女性はいつから「オバサン」になるのでしょうか?ご覧のとおり「40代50代になっても美しく女らしく」というのが今の世の中ですよね?
(加藤)今はなんかきれいでいたい人の方が多数派になってきてるのじゃないでしょうか。
はい。
実際50代の方は「カワイイ」って言われるのは皆さん大好きですね。
もし「若さ」にこだわらず「オバサン」になる自分を受け入れることができれば…。
そのヒントが経済学に!実はオバサンってすごい存在なんです。
もうひと〜つ!
(店員)え〜い!これとかはつけて…。
(店員)シャケも1個おまけしましょう。
これで3,500円で売りましょうか。
エイヒレがよかったかな。
エイヒレの方が好き!エイヒレ。
(店員)あっそんな事ないですよ。
いやいやいや。
(オバサンたち)あ〜!「みんながハッピーになれる!オバサンの経済学」。
よよっ!
(オバサンたち)お〜!ここ慶應大学にオバサンについて経済学の視点から真剣に研究されている先生がいらっしゃるのでやって来ました。
又吉さんが訪ねたのは中島隆信教授。
専門は応用経済学。
お寺や刑務所から今回のテーマ「オバサン」まで幅広く研究しています。
随分と変わった研究をされてるんですね。
(中島)そうですね。
オバサンっていうのは普通ネガティブなイメージで捉えられがちなんですが私が別の研究でねある福祉施設を訪ねたときにそこの施設長さんがうちではオバサンがものすごい戦力になってるっていうふうに言うんですよね。
はいはい。
だからそういうネガティブなイメージを持たれがちなオバサンを私はポジティブに捉えるようなちょっと本を書いてみようと思ってこの研究をやってみました。
なるほど。
でその結果ですね分かった事がこういう感じなんですね。
こちらをご覧ください。
はい。
それから。
はい。
でもうひとつ。
そうなんですか?そうですね。
これをこれからじっくりと考えていくということになりますね。
なるほど。
ゲストは作家の室井佑月さん45歳。
中学生の母である室井さんを交えオバサンについてとことん検証します!あの今日は「オバサンの経済学」ってことなんですけど失礼なんですけど室井さんご自身のことはどうですか?オバサンだと。
(室井)どう見える?ハハハッ。
いやオバサンには見えないですよ。
そうか。
いやもうオバチャンでしょ?そうですか?息子が中学2年なんですけど息子の友達も全然「オバチャンね」って話しかけるし。
あ〜!確かに自分が中学校の時とか友達のお母さんの事を「オバチャン」って呼んでましたね。
はい。
あともう若い男はみんな息子みたいに見えちゃうし。
そうなんですか?はい。
それとあとあれですねちゅうちょなくそのう男の人と御飯を食べに行ってもその場でお金を払うっていうか財布を出すのが自分になってきましたしね。
あっなるほど。
それ結構重要な。
「あっ!この瞬間ね」って思う。
ハッキリしてましたね。
なるほど。
又吉さんはオバサンっていうとどういうイメージ持ってらっしゃるんですか?僕はやっぱりオバサンというとすごく声が大きくて道聞きやすいというか。
ああ聞かれる。
聞かれます?聞かれる。
私もう…新宿に住んでるんですけど外国の方がすごく多くて旅行する方。
もうすごいの。
一人外交官みたい。
アハハッ。
もういろんな人に?はい。
で教えますしちょっとカフェとかで隣の席になったら女の子同士のツアー客だとおごってあげるし。
え〜っ!すごいでしょ?外交官みたいで。
それはもう行為としては完全にオバサンですね。
すごい。
えっ!?いや…でも日本っていい所だなって思われたいでしょ?そのくらいやってあげなよ。
売れてるじゃん!いやそんなことない。
僕がやったら気持ち悪がられますよ。
オバサンになるっていうことは余裕だと思うんですよね。
だから自分だけじゃなくて周りの人のこともちょっとこう一歩ふかんで上からの所で周りがよく見れるようになるんだと思う。
それは思いますね。
では早速中島先生の研究成果を詳しく見ていきましょう!その1。
イェーイ!例えばね高速道路のトイレとかそれからあと観光地のトイレなんかでちょっとオバサンと遭遇したことありませんか?女子トイレがどうしても混むんでそこに「今だけ男・」って言って入っていくおばさんとかはよく見かけますよね。
なんで?駄目なの?ハハハッいや。
室井さんはまだやめた方がいいですよ?私ガンガンやってる。
あと宝塚劇場ね。
宝塚劇場女子トイレ混むから私は男子使うよ。
本当すか!?いやそれはね決して恥ずかしいことでもなくて経済学的に言うと非常にこのまさに「経済効率を促進する」というこういう働きなんです。
へぇ〜!どういうことですか?女子トイレってすごく混んでるでしょ?並んじゃう。
一方で男子トイレはすいてるわけだから…男子トイレに入るオバサンは女子トイレの混雑を緩和し男子トイレの稼働率を上げるという実に合理的な役割を果たしているのです。
ハハッスッキリ。
なんかね本当に嫌なんだよ。
オバサンじゃない女子がね化粧直ししたりねスマホやってたりして長いのよ!ハハハッそれで混むんですね?だからオバサンじゃない女子は経済効率が悪いっていうことですよね?そうですね。
オバサンは非常に合理的な存在ですからね。
そうなんですか。
これ非常にポジティブな側面だと思います。
先生もじゃあそういう場面に出くわしても「あっさすがオバサン」って思われる?そういうときはもう頭を経済学に切り替えてあっこれだなと。
なるほど。
じゃあこれからどう思えばいいんですか?そのトイレに関しては…。
ほっといて。
あのちゃんと「失礼しますよ」って入ってくるし…。
「今だけ男・」っていうあのセリフは「大丈夫ですよ」。
見てませんよって。
あっそういう合図なんですね。
なるほどね。
アハハッ。
アハハッ。
他にも電車でこんな状況ありませんか?7人掛けの座席なのに隙間を空けているせいで6人しか座れな〜い!そんなときオバサンは「あっちょっとそこ詰めてくれない?」と言って強引に腰を下ろします。
ずうずうしいと思われがちなこのオバサンの行動も経済学から見れば座席が無駄に使われているのを正し経済効率の向上に貢献しているのです。
すばらしい!とは言うものの街の女性たちに聞いてみると…。
「オバサン」とか言われるようになったらイヤですか?そうですね。
オバサンじゃなくて。
もっと何か上品な。
街でオバサンについて女性にいろいろ質問してみたんですけどやっぱりみんな「オバサン」って言われるのは嫌やって言うんですよ。
なるのよ平等に。
(2人の笑い声)いつかはオバサンになりますよね?うん。
でも結構そのうオバサンにならないようにならないようにする方もいるじゃないですか?私ハッキリ言ってそれは痛々しいよ。
痛々しい?うん。
美魔女とか出てきてるけどやっぱり40代は40代だし50代は50代なのね。
すごく美にお金かけてたり時間かけてたりとかする人が出てくるけど40とか50まで生きたんだったら自分だけのことじゃなくて人の事も考えたりとかできた方がいいんじゃないかって思うの。
なるほど。
だから大人になれない女みたいで若い男の人が夜中とかね相談電話とかかけづらいタイプよね。
そっちの方が。
ああなるほど。
うん。
はいはい。
女っていう感じでやってる方が。
損なんじゃないかと思うんだけど。
う〜ん。
それは室井さんやっぱ賢いですわ。
ええ!?本当?また。
本当?そうですよね。
今まさにお二人がお話しになったようなことがこのオバサンの経済学的な定義に結び付いていくと私は思うんですよね。
ほう。
ちょっとフリップを使ってご説明したいと思うんですけど。
この図は女性らしさを維持することから得られるメリット。
そして女性らしさの維持にかかるコストが年齢によってどう変化するかを示したものです。
これがオバサンの経済学的な定義に深〜く関係しています。
この若さとかねいわゆる美しさ女性らしさみたいなものを維持するために若い頃はもうそもそも若いのでほとんどお金がかからないんですけどだんだん年齢が上がっていくとどんどんお金がかかってくると。
化粧品もそうだしエステとかダイエット。
病院代。
ですよね。
もうどんどん上がっていくわけですよ。
はい。
一方メリットは年を重ねていくと下がっていく傾向にあります。
例えば自分の好みの男性を見つけたい場合女性としての魅力は大きなメリットになります。
女優やモデルのように見た目が価値を左右する職業でも役に立ちますね。
男性社会で仕事をする場合にも女性らしさはなにかとプラスに働きます…ねぇ!そういった女性らしさから得られるメリットっていう事になると若いうちは非常に年齢相応で高いわけだけどだんだん下がってきちゃうわけですよね。
う〜ん。
そうすると例えばねここでメリットとコストがぶつかるでしょ?
(2人)はい。
ここで何を考えますか?ん?この女性は。
もうこれ以上コストをかけてもメリットよりもコストの方が高いからもう維持するのはやめようと決断しませんかね?はい。
そうですね。
その決断したときこそが「オバサン」になるとき。
社会に出て働くっていうことになるとやっぱり自分がどう見られてるか非常に気にするのでだからメリットは大きいのかなっていう。
やはりメリットが大きい人はですねなかなかこのオバサンにならない。
つまりオバサンになる年齢がこう結構高いんだけどもだけど例えば結婚して家庭に入ると。
そうすると女性は接する男性がどうしても夫中心になるし出産して更に仕事も辞めたりして家庭に入っちゃうとですねもう外見とかもあんまりこだわらないと。
はい。
いうふうになるとメリットがざっと下がってくるわけでこのAと比べてB点の方がずっと若くして女性らしさの維持を放棄するということになるわけですね。
今のこの図に従ってオバサンを定義してみると一応こういう定義になります。
あくまでその若さとかですねそういう美しさという外見の意味での女性らしさというものの維持を放棄した存在。
えっ?女性らしさの維持を放棄するってどういうこと?どういうこと!?年齢とともに次第にどうしても失われていくものっていうのは若さでありそういう外見的な美しさでありってのはこれはもう否定できないと思うんですよね。
だけどその維持をもう放棄してしまおうっていう決断をした時がまあオバサンになる。
皮一枚の女らしさにこだわるの?いやこだわってるんじゃなくて定義をしてみましょう。
男の人に女っぽいと思わせるのが女らしさだと思ってないので。
はい。
女の人はやっぱりそのすごい大地のような母性とかそういうことがメリットだったりするから。
だから年相応の女性らしさがあるっていう言い方もありますね。
…っていうんだったら分かります。
うんそういう感じ。
そういうふうに言いかえてもいいですよ。
そうですよね。
もうありのままに生きるっていう感じでもいいかもしれません。
そういうこだわりを捨てた存在という。
う〜ん。
だけどこの事によっていろいろ経済的にはプラス面が出てくるのでそれを次にちょっとお話ししたい。
プラスに出るの?ええ。
これですね。
「オバサンは有益な人的資本である」。
はい。
これがオバサンを経済学的に見たときの2つ目のポイント。
人的資本っていうのは人間がこう働いてですね社会でどれだけの価値を生み出すかっていう事なんですが非常にこのオバサンに向いている仕事っていうのがいくつか出てくるわけですね。
まず例えばまあ介護サービスとかね。
今は同性介護っていうのが前提にはなっているんですけども男性が女性の介護をできますかっていうとなかなかちょっとやりにくいでしょ?介護される側もちょっと嫌かもしれないですね。
女性が男性の介護をするときもその女性があまりにもこう女性っぽすぎるとちょっと男性も抵抗があるんだけどオバサンっていうのはある意味女性らしさを放棄してるからサービスを受ける側があまり女性っぽさを感じない。
そういう点でこう介護サービスっていうのは向いてるわけですよね。
それから同じような点でいくと…。
ああ。
浴場の。
これ温泉とか男湯の掃除をオバサンがしてるのを見ませんか?はいはいはい。
ほとんど違和感なくありますよね。
その逆はできるか?ちょっとないな。
逆は。
逆はないですよね。
だからオバサンは男子浴場も女子浴場も両方掃除ができるわけですよね。
これは非常に強いじゃないですか。
そうなの。
先生そうですよ。
オジサンってこの人男っていう性を捨て去ってもいいのにと思う人が意外と男だったりしますもんね。
そうなんですよね。
そこがオジサンのね苦労するところで。
オジサンの特徴なんですね。
オジサンがまあ性を捨てられない。
(2人)う〜ん。
あとこれもそうでしょ。
う〜ん。
トイレ掃除。
はい。
清掃員の方トイレでたまに若い女性が掃除されてる時ありますけどちょっと…。
気になるよね。
気になりますよね。
そういう方もやっぱり気にしてくださってるんで入っていくと出て行くじゃないですか一旦。
オバサンはそのままなんか「失礼しま〜す」みたいな感じで掃除続けてますもんね。
そうなんですよね。
気にしすぎ。
掃除で入るから見てない。
掃除しに来てるんだから。
分かってるんです。
分かってるんですけどなんかこっちもね「えっ!?使っていいのかな?」みたいなね。
気になりますよ。
やっぱり若い女性の場合だったらね。
性が邪魔をする職業はオバサンの独壇場。
更にオバサンは人の世話をする技術や経験が豊富。
それを生かして商売でも活躍するし下宿や寮の管理人としても強みを発揮しています。
よっ!オバチャン!一番下のすごいよく分かります。
うん。
うち多分息子の友達のたまり場になりやすい家なんですけど母子家庭で私だけじゃない?はい。
だから普通の家より行きやすいんだと。
ああなるほど。
うん何かあると御飯食べてきなって。
そうなんですよ。
オバサン独特のね気兼ねのなさとかそういう吹っ切れたようなところがここに暮らす人たちを安心させるんですよね。
気遣わなくて済むじゃない。
そうですね。
これでオバサンが非常に世の中の人的資本として貴重だとお分かり頂けましたか?うん確かにそうですね。
さ〜てオバサンと言えば買い物上手とか家計をうまくやりくりするとか経済感覚に優れているというイメージがありますよね?オバサンの中でも交渉の達人と言われているのが大阪のオバチャン。
ここアメ横に遊びにきた3人にそのスゴ技を見せていただきましょう!始まります!又吉です。
よろしくお願いします。
(3人)よろしくお願いします。
あの買い物をしながらふだんあれですか値切られたりするんですか?
(田川)しょっちゅう値切ってます。
ホントですか。
(店員)はいいらっしゃいませ。
マグロね。
へぇ〜!アメ横のマグロ!マグロ!はいマグロでございます。
一応今日ね朝市なんでこれ中トロがねまあいろいろ値段分かれてます。
これは全部1個1,000円でやります。
(石井)1個1,000円!
(店員)朝市1,000円でございます。
全部中トロですね。
へぇ〜!
(石井)ホンマに中トロ?ニセモノは売らない。
大丈夫ですよ。
う〜わ!3,500円4,000円の中トロが全て1000円!既に大安売り!しかし交渉はここからで〜す!
(田川)でもアメ横初めてなんやけど安いよね?大阪から来たんですけど。
あらそれはわざわざ遠い所から。
一応ねこの辺はまあ基本的に1,000円変わらないんですがせっかく遠くから来たんで皆さん大トロとかお嫌いですかね?大トロ好きやな?一応ねこの大トロ3,500円で売ってるんですねふだん。
(田川)3,500円?3,500円なんですがせっかくね遠くから来て頂いたんでもし3,500円出るんであればこれを1個おまけしましょう。
これで3,500円でいいっすよ。
えっ!?1,000円の中トロに大トロをつけて3,500円?えっ!これってお買い得なの?これとかはつけて…。
(店員)シャケも1個おまけしましょう。
これもつけてくれるんやあ。
これで3,500円で売りましょうか。
シャケをつけても3,500円!
(田川)そしたら3人3人買ったらもうちょっと安くなる?なるほど。
例えば普通に大阪の方計算得意でしょ。
3,500円×3はいくらですか?えっ1万500円。
1万500円でございますね。
まあ。
きっちり1万円で。
きりが悪いんで1万円と言いたいとこなんですけど。
割りにくいですね。
1万円は1万円なんですけど1万円は1万円なんですよ。
せっかく遠くから来てくれたんでせめてね塩辛なんか1個。
(石井)塩辛かあ。
エイヒレがよかったかなぁ。
エイヒレの方が好き。
エイヒレ。
エイヒレときた。
エイヒレちょっと待って。
エイヒレ高いですよ結構。
じゃあ1個ぐらいだったらオマケしましょうか。
エイヒレね。
やっぱり3つつけてもうてちょっとでも安くしてもらう方がいい。
う〜ん。
じゃあさっき言ったあと500円ください。
1万500円頂ければあと2つあげましょ!
(石井)ほう!ハハハッ。
これで1万500円でいいですよ。
でも私あのワカメが好きなの。
いやいろいろですね。
ホントね。
(店員)ワカメあ〜!ワカメ。
私あのワカメ大好き。
これでも十分すごいですよ。
じゃあ分かりました。
あのワカメ3等分に分けて1つずつ入れましょう。
3等分。
はいみなさん食べるでしょ。
ワカメつきで結局いくらなんです?1万500…円?でしてくれるの?
(石井)1万円?いやそれはエイヒレが高い。
9,990円やったら3,330円。
分かりました。
これに…アハハハッ。
これはもうだいぶ安くなりましたよ。
(石井)気変わらないうちにお支払するほうがいいかなあ。
(田川)気が変わらないうちにお支払いしとくわ。
(店員)はいもう大赤字ですよ。
大赤字!最終的にこれだけの商品を1万円でゲット!お店の言い値のままなら全部で1万9,400円。
なんとほぼ半額で買いました〜!大阪帰ったらみんなに宣伝しますわ。
そうですね。
これで1万円って普通買えないですね。
どう考えてもね。
すみません。
ありがとうございます。
アハハハッ!いやすごいです。
お兄さんありがとうございます!ありがとうございます。
ああはいはい。
ありがとうございました。
また来てください。
どうも。
又吉さんは値段の交渉って苦手そうですねぇ!
(田川)すごい。
なんか似合いそう。
又吉さん。
たまにはこういうの。
ええやん又吉さんいいわいいわ。
ああホントですか。
うん。
意外とね。
お兄さんこれ高い?いくらすんの?
(店員)3万2,000円。
高いんやね結構。
これは…なかなか。
でも又吉さん頑張って。
しっかり値切ってお兄さんに。
いや僕値切ったことなんて…。
(寺田)そのご説明してください。
ねえ。
(田川)そんなちょっと弱気は駄目よ。
はい。
突っ込まないと。
3万いくらですか?これでもあの…。
今誰もお客さんもおれへんし。
黙ってちょっと電卓出してみて。
電卓持ってるんですか。
それね必需品やもん。
いつも電卓持ってるんです。
まあでも。
うそっ!いやっ。
いやっメチャメチャ安くなってる。
私らもお願い。
これだって現時点で3万2,000円のものが2万円に。
ありがとう。
ちょっと待ってください。
いやお兄さん。
(店員)ギリギリいきましょう!えっ?
(寺田)はいありがとう!ホントですか。
はい。
ありがとうはい。
恐ろしいですね。
ハハハッ!パワーありますからね。
パワーありましたね。
3対1だとちょっとね。
もうホント特別っていうね。
いじめてごめんなさい。
ここからは大阪のオバチャンもトークに参加。
オバサンのすごいところ更に掘り下げていきますよ!大阪のオバサンたちの買い物のしかたというか値切り方をちょっと教えてもらったんですけど正直僕は言葉を失いましたね。
えっ!?すごすぎて。
勉強になった?勉強になりましたけど怖かったです。
アメ横のお店の魚屋の方もすごいなんて言うんですかこの「ようこそ東京へ」っていうおもてなしの精神があってどんどんまけていってくれるんですよ。
まけていってる人に対して更に値切っていくんですよ。
(室井)えっ!?お互いの何かまけたい人と値切りたい人の戦いなのかどんどん安くなっていって。
(室井)へぇ〜!まさに大阪のオバチャンこそがオバサンの典型的な例なんですよね。
つまりオバサンは非常に合理的な経済人。
経済学的オバサン研究3つ目のポイント。
じゃあねどうしてこういう行動が出てくるかっていうことをちょっとクイズ形式で説明をしていきたいと。
又吉さんに特にお答えいただきたいんですけど。
さっき値切るというお話が出ましたね?時間をかけて安くするっていう行動を取るのはなぜかという。
そういう行動の背景にあるのは「何々が低い」と。
僕もう3年ぐらいやらせて頂いてるんでこれ分からな駄目なんですよ僕は。
ちょっと待ってくださいね。
時間をかけても安く。
(ブザー)時間割引?経済用語で「時間割引」ってあるの?惜しいですね。
時間なんですよね。
時間の費用ですよね?つまり経済学でいうと「機会費用」。
あっ!機会費用はもう何回もやってきましたよ。
ですよね。
子育てを終えたオバサンは時間に比較的余裕があるので犠牲にする「機会費用」が低いと考えられるのです。
例えば1時間かけて1,000円安くするっていうことは1時間働いて1,000円稼ぐことと一緒ですよ。
うん。
だからオバサンは機会費用が低ければ時間コストが安ければ1時間かけて1,000円値切るということが合理的だとこういうことになります。
タイガー・ウッズとかだと1時間でものすごい稼ぐから1時間で1,000円値切っても値切ってることにあんまりならない?意味がない。
ああ!
(笑い声)そうですよね。
それからもうひとつ値切るという事はオジサンって苦手でしょ?値切りにくいですかね。
何となく恥ずかしいとかカッコ悪いとかあるじゃないですか?だからもう高いまま買っちゃおうっていうのがね損な買い物をしてしまうのが結構オジサンだったりしますよね。
そうするとオバサンの場合は「何が低い」?羞恥心みたいなことですよね。
そうですね。
そういうのを経済用語では?ちょっと待ってくださいよ。
僕聞いたことあるかな?経済用語で「羞恥心」ってあるの?そう恥ずかしいという気持ちを経済学的に置き換えるとこういう言葉になるんですよね。
何になります?
(室井)当てて当てて。
ちょっと難しいかな?「取引費用」ですね。
値段交渉の心理的負担つまり羞恥心もその一つです。
オバサンは人目を気にせずに交渉できるので取引費用が低いと言えるのです。
男の場合だと例えばよくネクタイ買いに行くとね店員さんがこう出してきたものをあんまり見比べたりこれはいいとか嫌だとか言うのがめんどくさくてもうそのまま買っちゃうと。
(石井)確かに男性はええかっこしいですもんね。
そう。
そのまま高い値段で買っちゃう人もいるわけね。
聞かないと下がらないですよね?いや聞けないな。
でもとりあえず聞いてみないと。
同じモノが安くたくさん買えたらすごく得した気持ちになるので安く買えるのが自慢なところがあります。
ああ!お友達に自慢したり。
(田川)やっぱり関西の人は全部言うんですよね。
こんな値段で買ったんやって。
(室井)関西の人言う。
言うでしょ?「これいくらに見える?」って。
(田川)そうそう。
言いますね。
僕あんまり大阪っぽくないって言われるんですけど唯一指摘されたのは家賃聞いちゃうんですよ人に。
部屋行ったときに「ここで大体なんぼぐらいなんですか?」って聞くんですけどそれはあまりやらないんですってみんな。
僕はこんないい場所でこんないい部屋で安く住めててすごいっていう話がしたいんですよ。
(寺田)それもまさに大阪や。
ええ。
大阪のオバチャン。
それはだから…。
誰がオバチャンなんですか!性別変わってるじゃないですか。
オバサンは買い物をするときにね結構今何がはやってるかとか流行に敏感とかそういうのってあります?私何かテレビとかでこれが健康にいいっていうと結構買っちゃう。
買いません?乗せられます。
でよかったらもうね「いい!」って言いまくるんですよ。
(室井)言いまくる!言いまくる!流行に乗っかるっていうのは非常に合理的なんですよね。
経済学的に考えると。
流行に乗っかることによって「何々を節約する」。
非常に合理的ですね。
ああ…「何々コスト」ですね?そうですね。
もう節約するといえばコストですよね。
はい。
「サーチコスト」。
すばらしい!そのとおり。
日本語で言うと「探索費用」って言うんですけど。
ウフフッ。
こう探す。
いろいろあるものから自分の好きなもの探すというのはなかなか面倒だし時間もかかる。
お金もかかるわけですけど。
流行でこういうものがはやってるよ。
あるいは他の人から勧められたりとかいうんであれば迷いなく買えるわけでそうするとこのサーチコストを節約できる。
なるほど。
非常に合理的ですよね。
再びアメ横のオバチャンたち。
今度はお菓子屋さんへ。
詰められるだけ詰めて1袋1,000円ポッキリ!まだまだ入るよな。
(店員)もうひとつ入れちゃえ。
え〜い!お兄さ〜ん。
(女性店員)チョコが崩れるから。
袋が破れるでしょ。
そんなやり方したら。
入れちゃえ!もうおしまいなのなんで?何にでもおしまいあるの。
始まりがあればおしまいがある。
生まれれば死んじゃうんですから。
どうもありがとうございます。
ありがとう。
ちょっと物足りんままで帰ります。
すごいたくさん入ってるよ。
ありがとう。
またみんなに言うとくね大阪で。
(店員)はいどうぞいらっしゃいませ。
ケバブです。
おいしいおいしいうまいよ!ケバブ屋さんだよ。
ケバブ屋さん。
そう。
もう間違いないよ。
・
(店員)ちょっと味見してくれる?ありがとう!味見してみましょうか。
どうぞどうぞどうぞ。
すいません。
あっそんなことないんだけど。
いやいやいやすごいよもう。
でも彼もすごいハンサムやし。
まだ若いんだから。
(3人)あ〜!ありがとうございます。
もらうだけではなくちゃんとお返しも用意しています。
アメちゃんとかは?アメちゃんあるよ。
アメちゃんはあるけどな…。
これいつも持ち歩いてるんですか?そうそう。
あっ定番やで大阪のオバチャン。
持ってんねんみんな。
アメと他にも持ってんねんけどさ今日はアメだけ。
残念やなこのお兄さんに。
もうあの気持ちだけなんですけどアメを。
大阪のオバチャンはアメを持ってるらしくて。
ホントにありがとう!ありがとう!ハグしたいぐらいやわ。
ホントにありがとう。
ありがとう。
この3人のすごいところは相手をちゃんと笑顔にしながらやってるっていうところですよね。
そうですね。
それが基本やな。
そうそう。
やっぱりこう厚かましくいくんですけど厚かましくならないように。
憎まれないように。
憎まれないように。
コミュニケーション取りたいんだよ。
買い物一つにしたって。
オジサンにできる?できないですよね。
大ざっぱに言ってオジサンよ。
又吉さんも。
いやそうですよね。
僕何もできないですよ自分では。
又吉さんの存在を忘れてました。
(笑い声)消えてましたから。
お店の人と仲良くなってましたもんね。
いや値切らなくてもハッピーにはできるはずですよ。
それはできひん。
できないんですか?うん。
こっちも得をする。
相手にも楽しみを与えてわあ面白かったなぁ。
相手に損をさせて自分だけが得をするっていうのは合理的じゃないですよね?つまりそういうのって長続きしないんで。
確かに合理的ですよね。
先生その大阪のオバサンたちの誰とでもすぐ仲良くなる力みたいなものは経済にも役立つんですか?非常に役立ちますよね。
つまり仲良くなりたいんですよみんな。
だけどちょっと恥ずかしくて声掛けられない。
そのひと言が出ないことによって場がなかなか和まなかったりみんなが結局楽しい思いをしないで帰ってしまうようなそういう会があったりするわけですよね。
これはですねまさに経済学的に考えるとこういうことですよね。
これ「囚人のジレンマ」っていう…。
「囚人のジレンマ」とは…。
一組の共犯者が別々の部屋で取り調べを受けています。
それぞれ「自白をすればお前だけ罪を軽くしてやる」と持ちかけられます。
相方を信じて黙秘していれば2人とも釈放されるはずなのに自分が損をしたくないばかりに裏切ろうとしてしまう…。
そんな疑心暗鬼が「囚人のジレンマ」という状況です。
結果的にみんなが「こうした方がいいよね」って思っているのに誰も積極的に自分から働きかけをしない。
なぜなら働きかけをするためのコストが高いから。
羞恥心があったりちょっとここで話しかけると他の人から自分がなんかずうずうしいと思われるんじゃないかとかそういうの嫌だから話しかけないんだけどでもそこでオバサンがあんまり気にしないでワッとしゃべりかけることによって場全体でみんなが話すようになるというのはまさにこの「囚人のジレンマ」から抜け出すという状況ですね。
(室井)今一番世の中で大事なことかもしれない。
すごいみんなで空気読んじゃって逆に空気を作るみたいな。
はい。
そう。
空気を読むっていうのがこれですよね。
それぶっ壊すのがオバサンということですか?そうですね。
大阪で酔っ払って道端で寝てる人とかいるとみんなオバサンとかきちんと話しかけるもんね。
(笑い声)そうですね。
そうですか。
ちょっとおせっかいなところもあるんですよ。
だからほっとけないんですよ。
やっぱり。
人が好きってこと?そうそう。
人が好き。
確かに大阪で道聞くじゃないですか?僕もオバサンとかの方が聞きやすいんですよ若い人より。
オバサンとかにすみませんって道聞いてたら「分からんわ〜」って言ったあとに他の歩いてる人に「ちょちょちょ」と言って代わりに聞いてくれたりするんですよ。
で3人とかになっている時ありますよね?はいはい。
時間があったらさ又吉さんこっちやでって連れてくれるよな。
そういうのが面倒見がいいっていうイメージはすごいありますね。
だからちょっとこうやって出会えばもう既に友達の気分。
まあそういうことなんでオバサンという存在がですねまさにこうこう着した状態を打破してこの社会全体をハッピーにする非常に重要な役割を果たしてることがお分かりいただけるかと思いますけど。
マル。
マル。
(笑い声)こちらは2008年の創刊以来50代の女性たちに支持されているファッション誌。
「50代女性向け」と明確に打ち出したのはこの雑誌が初めてだったそうです。
編集を担当する加藤さんに最近の50代女性について伺いました。
(加藤)う〜ん。
自分が20代の頃は例えば30歳になったときにファッション誌を見るとは思っていなかった。
そうじゃなくて50歳の今も女性としての気持ちっていうのは変わらずオシャレでいたかったり「かわいいね」とか言ってもらえたりすることが依然としてうれしい自分であることにびっくりして多分その社会全体で見てもきっとそうではないか。
実際50代の方は子供ももう大学生だし就職したんだしっていうことでそういうカセが外れて自由になった人たちなんです。
あああの人があんなに頑張ってるんだから自分だってもっといきいきしていたい。
きれいでいたいしなんかいろんなことにチャレンジしたいって思ってると思います。
(室井)又吉さん…どういうことですか?そうすると世の中のアピールになるじゃん。
ああオバサンの方がやっぱり楽なんだなあって。
ああでも…。
えっ!?何?どうですかね?僕ぐらいで影響力ないですよ。
それは。
みんながみんなそうなっていけばいいかもしれないですね。
うん。
確かにその能力オバサンの能力を持ってる人と結婚できると助かりますよねいろいろ。
でも先生いろんな研究されてると思いますけどもオバサンに一生をささげてもらいたいですよね。
(寺田)もう今日特に思いますわ。
(田川)だって若い時はオバサンとかおばあさんとか別の生き物と思ってたから私自身は。
でもなるんやって分かりだしたの最近なんですけどね。
えっ!?最近?そうそうそう。
(笑い声)やっぱり私たちは60代なんでやっぱり40代50代っていうのはこう肩を張って異性もそれなりに意識してた思うんですけどもう60代に入ったらもう特に余計そういうことが無くなって。
60代になることすごい嫌だったんだけどもう逆に本当に楽になるのは60代なんかな。
へぇ〜!
(石井)確かにオバサンのエネルギーを活用しないと駄目ですよね?すごくパワフルなんで。
うん。
これだけ今日リアルにリアルオバサンとお話が出来たので。
そうですね。
(田川)私たちもすごい勉強になりました。
本当に私も勉強になりました。
ああそうですか。
もう大丈夫や。
それ以上ならなくても。
(笑い声)もう一息。
「オバサンは僕の代わりに喋ってくれる」。
(幸子)やだやだ。
(良雄)あ〜やだやだ。
2015/08/17(月) 22:00〜22:45
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「ハッピーになれる!“オバサン”の経済学」[字]
「オバサン」にはなりたくない!と、世の女性は思いがち。しかし経済学から見れば、オバサンは自分も周りもハッピーにするスゴイ存在。あなたのオバサン観が変わります!
詳細情報
番組内容
世の女性の7割までもが「なりたくない」と思っているもの、それが「オバサン」。世間では、年をとっても若く美しくいるための、美容やファッションの情報が花盛りです。しかし、そんな風潮に待ったをかけるのが経済学!経済学の視点から見れば、オバサンとは、自分も周りもハッピーにすることのできる、スゴイ存在なのです。ゲストの室井佑月さんも交え、目からウロコの話が続々。あなたのオバサン観が変わるかもしれません!
出演者
【ゲスト】作家…室井佑月,【出演】又吉直樹,【解説】慶応義塾大学教授…中島隆信,【語り】朴ろ美
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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