武藤氏が自民離党届 金銭トラブル報道、「利己的」ツイートも
自民党の武藤貴也衆院議員(36)=滋賀4区=が知人に未公開株の購入を持ち掛け、出資金の返還をめぐるトラブルになっていると週刊誌が報じた問題で、同党は19日、武藤氏からの離党届が提出されたと発表した。武藤氏は文書で「プライベートな件で党にこれ以上迷惑をかけられない」と離党理由を説明した。安倍晋三首相は離党届提出について「仕方がない」と谷垣禎一幹事長に伝えた。
同日発売の「週刊文春」によると、武藤氏は昨年、ソフトウエア会社の未公開株を「国会議員枠で買える」と知人に持ち掛けた。23人が計約4千万円を武藤氏の政策秘書の口座に振り込んだが株は購入されず、出資金の一部は戻っていないという。
武藤氏はコメントを文書で出し、出資金の返還を武藤氏に求めている知人について、武藤氏が逆に知人へ出資した分の利益などが支払われていないとして、東京地裁に提訴していると説明。「法的な場でしっかりと明らかにしていきたい」と記した。未公開株の購入を持ち掛けたと報じられたことなどには触れなかった。
谷垣幹事長は、記者団に「まず本人が十分説明することが必要だ」と述べ、審議中の安全保障関連法案への影響は「計り難い。丁寧に説明する努力を今まで以上にする」とした。
武藤氏は、安保法案に反対する学生らのデモを「『戦争に行きたくない』という考えは極端な利己的考え」とツイッターに書き込み、党内外から批判が出た。
【 2015年08月19日 22時20分 】