iPhone と Androidスマートフォンで使える新発想チャット&連絡先交換アプリ Knock Knock の無料配信が始まりました。Knock Knock は自分のスマホを「コンコン」と二回ノックするだけで、初対面の相手とチャットや連絡先交換ができるアプリ。
似たようなアプリにはお互いのスマホをぶつけて写真や連絡先を交換するBump がありましたが(サービス終了済)、Knock Knock は初対面の相手に連絡先交換を申し出るハードルや、面と向かって断られる気まずさに配慮した設計が特徴です。
その場では自分の名前だけを残して反応するかは後から相手に選ばせたり、交換する情報を電話 /メール / Twitter / Facebook / Instagramなど20種から相手ごとに設定できたり、アプリ内でチャットだけもできるなど、毎日多数の初対面の相手と会う学生などを想定して作られています。
なぜかリチャード・ブランソンや will.i.am、ソフィア・ブッシュという超豪華出演者が紹介する動画は続きをどうぞ。
Knock Knock の使い方は、まずFacebookか電話番号でサインイン、プロフィールに名前やメールアドレスほかを埋める、Bluetooth と位置情報のパーミッションを与えて完了。
あとは連絡をとりたい相手が物理的に近くにいるときにスマホをコンコンと叩けばアプリが起動し、「近くのコンタクト」にプロフィールアイコンとファーストネーム(設定可)が現れます。
仲良くなりたい相手をアプリ上でタップすれば相手に通知が届き、あとは電話番号から各種SNSアカウントなどを選んで交換したり、アプリ内でチャットなどができる仕組みです。
動作の仕組みとしてはBluetooth と位置情報サービス(GPSなど)で近接情報と位置情報を、ノックしたかの判定にモーションセンサなどを使います。
設計の巧みな点は、相手に自分と同時に携帯を叩いてください、連絡先を交換してくださいと頼む必要が必ずしもないこと。ノックを送られた時点でアプリに通知が届くため、後からKnock Knock を開いていつ・どこで・誰にノックされたかを確認して、ネット経由で連絡先交換やチャットができます。
つまり相手も Knock Knock を使っているならば、その場で「じゃあ交換しましょう!はい携帯出してアカウント読み上げて!」と迫らなくても、手軽に「気が向いたら連絡して」を相手のアプリに残すことができます。アプリを開発した Ankur Jain いわく、大事なのは約束や反応を迫らず気軽に、お互いがいつでも思い立った時に連絡できる「超低コミットメント」な点。
面白い機能としてはグループ対応もあります。イベントで初対面も含む不特定多数の相手と一時的なチャットルームを作って、あとから相手によって連絡先を交換するといった使い方も可能です。
アプリを作った Ankur Jain 氏は、1990年生まれ25歳のインド系米国人実業家。成功した実業家の父親の関係で、また本人も学生にして多数のプロジェクトに携わることからとにかく人に会う機会が多く、連絡先を聞く気まずさや、ほんの10秒前に名前を聞いたはずなのに忘れてしまい聞くに聞けず困ることがたびたびあり、連絡先を交換する際の面倒やストレスを極限まで減らす方法として考えたとしています。
主な想定ユーザーは大学生。現在はユーザー殺到のため、登録してから実際にアプリが使えるようになるまで例の「アプリ内行列」で列の人数を見ながら待たされる状態ですが、ユーザー登録時に所属大学を選ばせ、アプリを紹介した数だけ自分の所属校が優先されるという、愛校心と利己心を刺激しつつターゲットユーザーへアプリの普及も計る小技も仕込んであります。
そもそもお互いに同じアプリを持っていないと使えないため、まずはソーシャルアプリを使う機会の多い大学生にピンポイントで普及させるのは定番の手法です。(Knock Knockを持っていない相手にもコンタクトを送る方法はありますが、結局電話番号を聞いてSMSで送る方法です。)
Knock Knock は日本でも配信中。ただし招待コードがないかぎり、今のところアプリ内行列に並んでアクセス許可を待つしかありません。