東日本大震災:宮城で2年半ぶり遺体 男性、川底の車中に

毎日新聞 2015年08月19日 19時26分(最終更新 08月19日 19時42分)

 宮城県警は19日、同県名取市の運河に沈んでいた車から白骨遺体が見つかり、東日本大震災で行方不明になった同県亘理(わたり)郡の50代男性会社員だったと発表した。震災で死亡した遺体がほぼ完全な形で見つかるのは、同県内では2013年2月以来2年半ぶりという。

 県警によると、名取市下増田の南貞山運河の橋架け替え工事で、作業員が川底に沈んでいた乗用車を発見。引き上げた後、運転席付近で頭部から手足まで全身がほぼそろった遺体を見つけた。DNA型を鑑定し、行方不明者と照合していた。

 県警や沿岸自治体は月命日の11日を中心に捜索を続けているが、見つかるのは小さな骨片が中心となっている。警察庁が今月10日発表した震災の被害状況で、行方不明者数は2573人だった。【伊藤直孝】

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