【社説】辛東彬体制下のロッテ、韓国国民に愛される企業に

 日本のロッテホールディングスは17日、東京の帝国ホテルで臨時株主総会を開き、「辛東彬(シン・ドンビン)代表取締役=日本名・重光昭夫=を中心とする現経営陣が安定的な経営体制を確率し、法と原則に基づく経営をより向上させると同時に、透明性が高い遵法経営を徹底的に推進することを希望する」という異例の決議を可決した。臨時株主総会には辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長=同・重光武雄=の長男の辛東主(シン・ドンジュ)元ロッテホールディングス副会長=同・重光宏之=も出席した。ロッテホールディングスの株主らは長男の前で次男の辛東彬会長が日本のロッテホールディングスの最高経営責任者だと宣言した格好だ。

 日本のロッテホールディングスは、日本国内の系列会社37社を率いると同時に、韓国ロッテの支配構造の頂点に位置するホテルロッテの株式86%も保有している。このため、辛東彬会長は創業者である辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長の後を継ぎ、ロッテグループの総帥に就任する見通しだ。今後長男が訴訟で形勢逆転を図る可能性や、創業者から後継者として認められるプロセスが残っているが、ロッテの経営権争いは一段落したと言えそうだ。

 関心は辛東彬会長率いるロッテがこれまでとどれだけ違った姿を見せられるかだ。辛東彬会長は今月11日、ロッテを世界基準に見合う韓国企業へと一新させる考えを示した。ホテルロッテを上場させ、複雑な循環出資416件も解消することを約束した。雇用創出にも率先して取り組み、今年の採用規模を前年比で25%増やすなどして、2018年までに正社員を2万4000人増やすことも表明した。

 青年に雇用機会を与え、税金をしっかり納めれば、国民はロッテを排斥する理由がない。しかし、批判論を避けるために、実行不可能な約束をしておいて、それを覆すならば、国民の心は簡単に離れてしまうだろう。ロッテが国民に愛される企業として生まれ変われるかどうかは、辛東彬会長がどれだけ約束を守るかにかかっている。

チョ・ジェヒ記者
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