来年2月26日に予定されている国際サッカー連盟(FIFA)次期会長選挙には、これまで鄭夢準(チョン・モンジュン)大韓サッカー協会名誉会長、ミシェル・プラティニ欧州サッカー連盟(UEFA)会長、アルゼンチン・サッカー界の英雄ディエゴ・マラドーナ氏、ブラジル・サッカー界のスター・ジーコ氏、南アフリカ共和国の人権活動家トーキョー・セクスウェイル氏らが事実上の出馬宣言をしている。
鄭氏は17日に出馬を正式宣言し、「FIFAが腐敗した本当の理由は、40年間に一人の人物が側近たちと共に長期政権を執ったためだ。私が当選すれば4年任期の一度だけ会長を務めるつもりだ。この期間中にFIFAを変える。FIFAをマフィア組織に例えると、むしろマフィアに対する冒涜(ぼうとく)だという話が出るほど腐敗は深刻だ。一握りの人物ではなく、FIFA総会に重要事案を決定する実質的権限を付与し、透明性を高める」とFIFAの透明性を前面に掲げた。
最も強力なライバルとなるプラティニ氏に最近、スキャンダルが降ってわいたのは鄭氏にとっては好材料だ。ドイツやスイスなどのメディアには先日、「プラティニ、醜い前歴」という匿名の投書が届いた。この投書には「プラティニ氏は2010年12月に開かれた22年ワールドカップ(W杯)開催地選定時にカタールに投票したが、カタールのW杯招致直後、同氏の息子がカタール政府系ファンドに就職した」と暴露されていた。
プラティニ氏はカタールW杯招致の経緯と関連、米国やスイスの司法当局から現在調査を受けている。またこの投書には、同氏が不正疑惑で辞任の意向を明らかにしたブラッターFIFA会長の側近として活動したため、新会長にふさわしくないという内容もある。
これに対して鄭氏は「プラティニ氏はFIFAの不正問題を知らなかったと言うが、同氏はブラッター会長とは指導者と被保護者、父親と息子のような関係だと承知している。そのプラティニ氏がブラッター氏のことを敵だと言えるだろうか。プラティニ氏は今回の選挙に出るべきではない。ブラッター氏反対の立場に立つのが流行のようになっているが、これは非常に便利な選挙戦略だ」と述べ、ブラッター氏の支持者だったのに次期会長選挙を控えて対立姿勢を見せているプラティニ氏を遠回しに批判した。