世界市場「韓国売り」急加速 人民元ショック追い打ち MERS禍の安値下回る (1/2ページ)

2015.08.19


急落した韓国株。中国経済失速の影響をモロに受けている (ロイター)【拡大】

 経済が低迷する韓国を海外投資家は完全に見放そうとしている。企業業績悪化や景気低迷を受け、欧州系資金を中心に韓国株売りが止まらない。追い打ちをかけるのが中国の株バブル崩壊と人民元切り下げだ。最強の投資銀行と異名を取る米ゴールドマン・サックスも韓国経済の中国への依存度の高さを指摘、中国が経済失速するなか、韓国の共倒れも避けられないのか。

 「グッバイ、コリア?」と題して海外投資家の動向を伝えたのは聯合ニュース。韓国市場で外国人が6月に3890億ウォン(約413億円)の株式を売却したのに続き、7月には約2兆ウォン(約2127億円)を売った。外国人の株式保有割合は30%を割り込み、2009年8月以来約6年ぶりの低水準に。海外投資家が「セル・コリア(韓国売り)」に転じたという。

 特に欧州系資金の韓国離れが激しく、6、7月で計5兆5000億ウォン(約5851億円)を売り越したとしている。

 8月に入っても海外投資家の売りの勢いは止まらず、13日までに今年最長となる7営業日連続の売り越しを記録した。

 韓国の代表的な株価指数である韓国総合株価指数(KOSPI)は4月に2173の年初来高値をつけたが、中国が人民元の切り下げを始めた今月11日に2000の大台を割り込み、17日には1968と約半年ぶりの安値水準まで下落した。

 中東呼吸器症候群(MERS)感染が拡大した6月の下落局面でも2000台を維持したが、MERS禍による安値を下回るという深刻度だ。

 「世界経済9月危機説」と報じた聯合ニュースは、「人民元ショックや米国の利上げなど世界的な危機が発生した際、韓国は世界で最も大きな衝撃を受ける」とした。

 とりわけ、中国経済への依存度が大きいことが問題視されている。米投資情報誌バロンズ電子版によると、世界の機関投資家が使う代表的な指標であるMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の指数に組み込まれたアジア新興国の企業についてゴールドマン・サックスが分析したところ、売上高に対する中国の寄与度が高いのが台湾(13%)と韓国(9%)だったという。

 

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