富士通は英国防省から5年間で総額5億5000万ポンド(約1064億円)の受注を獲得した。国際的な固定通信網とLAN(構内情報通信網)の構築・運営を担う。これとは別に、米ヒューレット・パッカード(HP)が率いる企業連合の一員として、オフィス業務環境を刷新するプロジェクトも英国防省から受注。同社の収入の2割を占め、日本に次ぐ稼ぎ頭である欧州事業に弾みがつく。
富士通は英国防省の国際通信網などのシステムを英国子会社の富士通サービスを通じて単独受注した。
HPと富士通などが参加する企業連合が受注したのは、オフィスや基地の職員が機動的に機密を保持しながら勤務できるクラウド環境を整備するプロジェクト。2016年9月に導入する予定で、受注総額は9億3300万ポンド(約1808億円)。
英国防省は富士通単独と同社を含む企業連合への発注で、10年間で10億ポンドのコスト削減が実現できると見込んでいる。
富士通はオーストラリアの国防省からIT(情報技術)環境の運用管理業務を請け負い、14年2月に1億7000万豪ドル(約155億円)で3年間の延長契約を結ぶなど、海外の国防関連の受注を獲得している。
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