ホーム > 報道・広報 > 報道発表資料 > ジャガイモシロシストセンチュウの確認について
平成27年8月19日
農林水産省
本日、農林水産省は、北海道網走市内の一部のほ場において、ジャガイモシロシストセンチュウを確認しました。本線虫は、国内では、初めての確認となります。 本線虫は、我が国の一部で既に発生が確認されており、ばれいしょ生産に甚大な被害を及ぼす重要病害虫であるジャガイモシストセンチュウに類似する線虫です。現在、発生範囲を特定するための調査を開始しましたが、土壌の移動防止等の既に実施されているジャガイモシストセンチュウ対策を徹底することにより、急速にまん延するおそれはないと考えています。 ジャガイモシロシストセンチュウは、人畜には無害であり、本線虫が付着したばれいしょを食しても人の健康を害することはありません。 |
農林水産省は、北海道庁から、「北海道網走市内のほ場において、ジャガイモシロシストセンチュウと考えられる線虫が確認された。」との連絡を受け、植物防疫官を現地に派遣し、線虫のサンプルを収集し、同定作業を実施した結果、本日(19日)、本サンプルが我が国未発生のジャガイモシロシストセンチュウ(Globodera pallida (Gp))であることを確認しました。
本線虫は、我が国の一部で既に発生が確認されており、ばれいしょ生産に甚大な被害を及ぼす重要病害虫であるジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis (Gr)) に類似する線虫であることから、土壌の移動防止等の既に実施されているジャガイモシストセンチュウまん延防止対策の徹底を北海道庁に要請するとともに、発生範囲を特定するための調査を開始したところです。
なお、ジャガイモシロシストセンチュウは、ジャガイモシストセンチュウ同様に土壌を介してまん延することがわかっています。既にジャガイモシストセンチュウの発生が確認されている網走市に対し、既に実施されているジャガイモシストセンチュウのまん延防止対策の徹底を要請するとともに、収穫ばれいしょ及び土壌の移動に際し、植物防疫官による移動前の検査を実施することとしています。
これらの対策を実施すれば、本線虫が、急速にまん延するおそれはないと考えています。
8月6日(木曜日) 北海道庁よりジャガイモシロシストセンチュウと考えられる線虫が確認されたとの報告
同日、 農林水産省担当官を道庁に派遣
8月7日(金曜日) 農林水産省担当官を現地に派遣し、北海道庁及び地元関係者と調査の実施について調整
8月11日(火曜日) 植物防疫官による現地調査
8月19日(水曜日) 植物防疫所による同定の結果、ジャガイモシロシストセンチュウであることを確認
ジャガイモシロシストセンチュウが確認された地域からの本線虫のまん延防止を図るため、次の措置を講じます。
(1)発生範囲を特定するための調査の実施
(2)ジャガイモシロシストセンチュウが確認された地域における、これまで実施している次のジャガイモシストセンチュウのまん延防止対策の徹底
(ア)土壌の移動防止
(イ)ばれいしょの作付前の土壌診断の徹底
(ウ)ばれいしょの連作の自粛
(エ)発生ほ場における土壌消毒の実施
(3)収穫ばれいしょ及び土壌の移動に際し、植物防疫官による移動前の検査を実施
(4)今後の対策については、調査結果を踏まえつつ、有識者を参集した対策検討会議において検討することとしています。
(1)ジャガイモシロシストセンチュウは、人畜には無害であり、本線虫が付着したばれいしょを食しても人の健康を害することはありません。
(2)北海道産の種ばれいしょに関しては、平時より植物検疫を実施し、線虫が付着していないことを確認しています。このため、検疫済みの種ばれいしょについては、安心してご利用ください。
(3)本線虫は、土壌を介してまん延することから、本線虫のまん延を防止するため、現場での取材は、厳に慎むよう御協力をお願いいたします。
<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)
消費・安全局植物防疫課
担当者:国内検疫班 小宮、中園
代表:03-3502-8111(内線4564)
ダイヤルイン:03-3502-5976
FAX:03-3502-3386