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10年以上お金の出し入れがなく、本人との連絡もとれない預金を休眠預金と…
10年以上お金の出し入れがなく、本人との連絡もとれない預金を休眠預金という。
これを社会福祉などに役立てようと超党派の議員が法案にまとめた。ところが、目指してきた今国会への提出が危ぶまれている。与党・自民党の一部議員が難色を示しているからだ。
休眠預金は年間約800億円生じている。払い戻しがあっても500億円程度が残り、最終的に金融機関の収益になる。これを社会福祉などに回せば、行政による事業とは異なる、新たな共助の仕組みになりうる。趣旨への理解を深め、実現してもらいたい。
法案は▽難病で入院する子どもの近くに家族が宿泊するサービス▽障害者が自立するためのカフェの運営▽行政に頼らない村おこしのための空き家活用、といった事業を想定している。採算が見通しにくく、成果が出るまでに時間がかかるものが多い。行政の補助金や民間金融が届きにくい分野でもある。
新たに資金を管理運用する一般財団法人を設立。この財団法人が「資金分配団体」を公募で決める。そこから、事業に取り組む法人や団体に助成や貸し付け、出資をおこなう。預金者からの求めがあれば必ずお金を返す仕組みは確保する。
ところが、法案提出の直前になって自民党の一部から疑義が出た。財団法人の新設やお金の使い方について「既存の行政組織を使えばいい」「国庫に入れるべきだ」との声があがっているという。
もちろん、預金者のお金を使う側の責任は重い。審査や監査に第三者の目を入れ、透明性を高めるための手立てや規則を設ける必要がある。
しかし「国や官でなければ信用できない」というわけではない。最近は社会的事業への貸し付け・助成などを専門にするNPOや財団も成長し、貸し倒れのない融資や、そのための審査基準、事業評価法、支援先への指導などで実績をあげているところが少なくない。自治体や地域金融機関などと協力し、地域に根ざした支援態勢を整える事例も増えている。
こうした組織が資金分配団体になることが想定されている。法案が成立して団体間の連携や相互チェックができるようになれば、無駄遣いを防ぐことにもつながるのではないか。
法案の先にあるのは、困っている人たちだ。日本は財政難に直面している。支援の形は様々にあってよい。共助を厚くするために、法案の成立にこぎつけてもらいたい。
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