天津の大爆発は江沢民派の反撃か!?  習近平vs江沢民の仁義なき戦い、いよいよ最終局面へ

2015年08月17日(月) 近藤 大介
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天津市で起きた大爆発事故 〔PHOTO〕gettyimages

天津の爆発事故は単なる事故ではない

これほど強烈な『人民日報』の社説は、久しぶりに見た。翌日から、多くのメディアがこの社説を引用し、賛意を表明し始めた。もちろん習近平主席が、メディアを統轄する劉雲山常務委員を突き動かしてそうさせているのだろう。つまり習近平主席は、「江沢民潰し」に本気になっているということだ。

これに対して、江沢民一派はどう対抗するのか。「窮鼠猫を噛むではないが、絶対にこのままでは済まない」というのが、北京で聞いた大方の見方だった。

そんな時、8月12日の深夜に、天津の濱海新区で大爆発事故が起こった。速報では44人死亡、521人重軽傷などと報じられたが、とにかく未曾有の大事故である。

なぜこの時期に、天津で大事故が起こったのか? この事故によって打撃を被るのは誰か?

習近平主席は、来月9月3日に、抗日戦争戦勝70周年記念軍事パレードを、北京で挙行しようとしている。これは習近平主席にとって、今年最大のビッグイベントである。

この期間、北京の首都機能の一部は天津に代替される。例えば、国内外のあらゆる民間航空機は北京首都国際空港を使用禁止となり、天津空港発着となる。

また習近平主席はこの軍事パレードを契機として、北京市、天津市、河北省の一体化を進めようとしている。その一環として、習近平主席の肝煎りで天津市は、上海市に続く自由貿易区に指定された。

つまり、今回の天津市の事故で赤っ恥をかいたのは、習近平主席なのである。私には、とても単なる事故には思えない。

 

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