不戦を世界の常識に 「9条にノーベル賞」鷹巣さん

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東アジアの非戦共同体の重要性を訴える鷹巣さん=ハーモニーホール座間

 「『戦争はしない』。それが世界の常識になるよう、頑張りましょう」。ノーベル平和賞に憲法9条を推す運動を発案したことで知られる主婦鷹巣直美さん(38)は15日、地元・座間市での講演会でそう呼び掛けた。一人で始めた運動の広がりを踏まえ、9条の理念を広めていくことが平和をつくる、との思いを強くしている。

 12~14日、韓国で開催された東アジア国際平和会議に出席した。「東アジア平和宣言」に各国の政治家らと共に名を連ねた。運動は今や国内にとどまらない。

 その会議で提唱されたのが「非戦共同体」だった。戦争放棄をうたう9条を東アジアの理念に据え、共同体として平和を構築していこうという構想だ。

 運動を始めて2年。近隣諸国に侵略される恐れがあるから備えは必要で、反対するなら対案を出せと批判されることもしばしばだった。

 会議で出会った韓国人が口にしたのは鷹巣さんがずっと日本政府から聞きたいと望んでいたことだった。こちらが武器を引っ込めれば、相手も武器を持つ必要がなくなる-。「そうして北朝鮮が振り上げた拳を下ろさせる、と。それが対案だと思った」

 国会では安全保障関連法案の審議が進む。日米同盟強化が抑止力向上につながると政府は主張するが、軍拡競争、火種の拡大の懸念は尽きない。「9条の理想を広めようという人がアジアにいるのに、日本では改憲の議論ばかり。まずはこの戦争法案を止めることだ」

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