[バンコク 17日 ロイター] - タイの首都バンコクで17日、観光客で賑わう繁華街で爆発物が爆発し、これまでに外国人観光客3人を含む少なくとも19人の死亡が確認され、負傷者も多数にのぼっている。
現時点で犯行声明は出されていないが、タイ政府は同国の経済と観光産業を狙った攻撃との見方を示している。
爆発が起きたのはヒンズー教の神を祭った「エラワン廟」と呼ばれるほこらがある交差点。近隣には高級ホテルやショッピングセンターなどがあり、特に東アジアからの観光客に人気がある。
現地紙バンコク・ポストは警察の発表をもとに、17日1720GMT(日本時間18日午前1時20分)時点で死者が19人、負傷者は123人となっていると伝えた。「エラワン廟」の内部にパイプ爆弾が仕掛けられていたとしている。
観光警察官によると、死者のうち2人は中国人、1人はフィリピン人。地元メディアはこの大部分が中国、および台湾から訪れていた人たちだったと報じている。
プラウィット・ウォンスワン国防相はロイターに対し、「爆発は観光客で賑わう場所で起きたため、タイの観光業、および経済を狙ったものと考えられる」と述べた。地元テレビによると、タイ政府は対策本部を立ち上げる。
警察は当初、新たな爆発が起きる恐れがあるとして現場周辺を立ち入り禁止としていたが、新たな爆発物は見つからなかった。ただ、バンコク市内では主要な交差点のほか、観光客で賑わう場所を中心に警戒態勢が敷かれている。
爆発が起きた交差点は、多くの死者を出した2010年の反政府デモが行われた場所に近い。
爆発を受け、米国務省は、爆発がテロ攻撃かどうかを判断するのは時期尚早だと表明。ジョン・カービー報道官は、タイ当局が捜査にあたっており、現時点で米国への協力要請はない、と述べた。
*内容を追加しました。
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