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  • Vol.169 パターン化された避難指示解除

    2015-07-11 03:00
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    Vol.169
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              『そこそこ週刊・畠山理仁』

             パターン化された避難指示解除

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    ●「いくら意見を言っても国の姿勢は変わらない」
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    「次は楢葉だよ」
     昨年10月1日、政府は東京電力福島第一原子力発電所事故による影響で避難指示を出していた福島県双葉郡川内村東部の避難指示を解除した。その解除時期が決められた同年8月17日、川内村東部に自宅がある住民はすっかり諦めた様子で筆者にそう語った。
     
  • Vol.168 放射性物質汚染廃棄物の最終処分場はどこに作るべきなのか

    2015-06-18 15:20
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    Vol.168
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                『そこそこ週刊・畠山理仁』

        放射性物質汚染廃棄物の最終処分場はどこに作るべきなのか

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    ●町全体から声が聞こえてくるような看板とのぼり旗
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    「最終処分場建設 断固反対」
    「最終処分場はいんね」
    「焼却炉付最終処分場建設 白紙撤回」
    「高原山と湧水を守れ」
    「塩谷町の自然を守れ」
     東北自動車道上河内SAスマートインターチェンジを降り、15分ほど走ると栃木県塩谷郡塩谷町に入る。高速道路から塩谷町役場へと向かう県道63号線を走ると、こんな看板やのぼり旗が道沿いの田んぼに林立していた。
     なかにはのぼり旗を立てるポールだけが残され、旗が破れているところもあった。かなり前からのぼり旗は立っているのだ。のぼり旗の他にも多数設置された手書きの看板にも力が入っている。
    「少しずつ少しずつ焼却場の雨水は下流・那珂川へ」
    「私たちは上流からきれいな水をもらう権利がある」
    「塩谷地区の宝 自然環境 処分場絶対反対」
    「清流を止めるのか 放射能廃棄物 断固拒否」
     看板の文言は地区ごとに違い、かなりのバリエーションがある。同じ看板には二度と出会えないほど種類が豊富だ。
    「国の手先を町に入れるな 金より命」
     という激しいキャッチコピーもあれば、
    「作るのか 票がないから 塩谷町」
     と、五七五の川柳調の看板もある。その一つ一つがどれも目を引く。
    「がんばれ塩谷」
    「まけるな塩谷」
     のぼり旗には、町民自らを鼓舞するものもある。農村風景のため騒音はほとんどしないが、町を走っていると町全体から声をかけているような感覚になる。
     県道をさらに北上すると、また一つ、バババババッとのぼり旗が一列に並んでいる場所を発見した。
    「また違う色ののぼり旗がある!」
     そう思って車のスピードを落としながら近づいてみた。
    「がんばれ塩谷」
    「まけるな塩谷」
    「断固反対」
    「白紙撤回」
     これはさきほどからよく目にしたのぼり旗だ。それらの旗に挟まれているあの紫色の旗はなんだ?
     
  • Vol.167 ハイパーメディア無職リターンズ(3)

    2015-06-13 01:301
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    Vol.167
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              『そこそこ週刊・畠山理仁』

            ハイパーメディア無職リターンズ(3)

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    ●エキストラというお仕事
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    「午前8時20分に地下鉄白金台駅1番出口集合です。時間厳守でお願いします。仕事の内容はドラマのエキストラです」
     私は仕事を探していた。
     今年に入り、ライターとしての仕事をほとんどまともにできていない。取材には出かけるものの、交通費はすべて自腹。取材をしても成果を発表する媒体がなかなか見つからず、原稿料収入は満足に得られていなかった。
     そこで私はツイッターなどで、テープ起こしや対談のまとめ、ペットの散歩など、幅広く仕事を募集した。私がツイッターで書くとリツイートしてくれるフォロワーがたくさんいた。とても嬉しく、勇気づけられた。しかし、残念ながら実際の仕事にはなかなか結びつかない。
     そんな中、「謝礼をお支払いするので福島の事情を個人的にレクチャーしてほしい」といって汗の滲んだ福沢諭吉を渡してくれた方や、ペットのお世話の仕事を振ってくれる友人もいた。どれもありがたい話だからすべてお受けした。
     しかし、それでも取材費や生活費を賄うことは難しい。私は仕事があればなんでもやろうと決めていた。