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外食産業 消費者の志向は二極化
8月17日 19時17分

外食産業 消費者の志向は二極化
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ことし4月から6月のGDPで個人消費が大幅に落ち込むなか、外食産業では価格が高くても支出をいとわない消費者と、節約志向が強い消費者とに分かれる二極化が見られ、そのはざまで中間の価格帯の店で売り上げが落ち込む現象がみられます。
外食大手の「ロイヤルホールディングス」では運営する外食チェーンのうち価格帯が高いレストランの「シズラー」で、ことし4月から6月までの売り上げが去年の同じ時期より6.6%増え、価格帯が低い天丼チェーンの「てんや」でも4.3%増加しました。
これについて、会社では、価格が高くても支出をいとわない消費者と、節約志向が強い消費者とに分かれるいわゆる二極化を反映していて、その傾向は、ことしに入ってから強まっているとしています。
このうち、「てんや」では、税込みで500円の天丼が好調だということで、子どもと一緒に店を訪れた40代の女性は、「子どもがこれから大きくなりお金がかかるため、ふだんから節約意識は強い。500円の天丼は家計的に助かります」と話していました。
「てんや」を運営する「テンコーポレーション」の用松靖弘社長は、「アベノミクスの恩恵がまだ全体には行き渡らず、働く世代の実質賃金が上がっていないなか、ランチは節約しようという消費者に応えるワンコインの商品が支持されていると思う」と話しています。
一方、「ロイヤルホールディングス」の主力チェーンで、価格帯が「シズラー」と「てんや」の中間にある「ロイヤルホスト」では、去年12月以降、毎月の来店客数が前年の実績を下回る状態が続いています。
その影響で4月から6月までの3か月間の売り上げは、去年の同じ時期に比べて3.7%減少しました。
このため、平日に提供していたサラダやスープなども付いて割安感のあるメニューを休日にも投入したり、男性客を主なターゲットにボリュームを重視したランチメニューを相次いで投入するなど、てこ入れを進めています。
「ロイヤルホスト」の佐々木徳久取締役は、「消費者が景気回復をなかなか実感できないなか、お得感のあるメニューを出すなどして、味や品質といった店の良さを分かってもらえるよう工夫していきたい」と話していました。

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