防衛省は17日までに、安全保障関連法案の成立を前提とした内部資料に関し、自衛隊統合幕僚監部が作成したものと確認した。野党は資料を巡る集中審議を求める方針。自民、民主両党が同法案の参院審議再開に向けて協議したが、自民党側が集中審議に慎重姿勢を示したため折り合わず、18日に再協議する。
資料は自衛隊統合幕僚監部が5月に作成。法案が8月に成立、来年2月ごろ施行との見通しを示している。成立後、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で、他国軍との宿営地の共同防護や襲われた他国部隊を助ける「駆けつけ警護」を新任務として検討すると明記した。共産党が資料の存在を指摘していた。
民主党の枝野幸男幹事長は17日、国会内で記者団に「統幕幹部の暴走ともいえる」と強調。共産党の山下芳生書記局長は記者会見で、河野克俊統合幕僚長の証人喚問も同時に求めるべきだと主張した。
防衛省、山下芳生、枝野幸男