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安倍首相の戦後70周年談話、アメリカ人の感想は?

American’s Response To Abe’s Statement Of 70th Anniversary Of WWII.

安倍首相の戦後70周年談話、あちこちですでに海外からの評価が報じられていることでしょう。

蛇足ですが、当サイトからもお伝えします。

各大手メディアのヘッドラインと大雑把な概要は、以下の通り。

CNN、ジェイソン・ハナ記者(アトランタ)、協力:オグラ・ジュンコ記者、ワカツキ・ヨウコ記者、ジェスロ・マレン記者、ジャーナリストのチョイ・ヒョンジュ氏「Abe: ‘Profound grief’ for WWII, but Japan can’t keep apologizing(安倍、深い悔悟の念示すも日本として謝罪継承を回避)」
→痛惜の念を表しつつ国民の8割が戦後生まれであるためか未来の世代が謝罪を引き継ぐ必要はないと発言した、と報道。新華社による「レトリックを駆使したに過ぎない」との否定的な見解も引用、慰安婦問題にも触れる。

AP、キム・トンヒュン記者(ソウル)、マシュー・ペニントン記者(ワシントン)、ジョンソン・ライ記者(台湾)「No new WWII apology from Japanese leader Abe; China critical(安倍首相は新たな謝罪を表明せず、中国は批判的)」
→中韓の反発を招いたと指摘。台湾の扶助救援基金会の代表者による「慰安婦問題について謝罪していない」との言葉を引用。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙、ジョナサン・ソブレ記者(東京)「Shinzo Abe Echoes Japan’s Past World War II Apologies but Adds None(安倍、過去の謝罪を踏襲も加筆せず)」
→戦死者に永劫の哀悼の誠を捧げたが、新しいフレーズはなかったと報道。ボストン大学のトーマス・バーガー教授による「『日本は歴史的な津波に飲み込まれた』とのイメージを与え、日本の責任を希薄化しようと努めた印象を受ける」との言葉を引用。

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙、エレノア・ワーノック記者(東京)「Japan’s Abe Stops Short of Direct Apology Over World War II(安倍、世界第2次大戦での直接謝罪を表明するに至らず)」
→痛切な反省とお詫びについて言及も「I am sorry」を口にせず、謝罪は十分に行って来たと言外に含んだと伝える。中韓の外務省が発した批判も紹介。

wsj
(出所:WSJ)

一連の辛辣な内容とは裏腹に、コメント欄は非常に興味深かった。

▽AP
・アメリカ人はタフなんだから、もう過去の戦争なんて乗り越えてるよ。勇敢なる僕の伯父は太平洋戦争へ赴き20年前に亡くなっていて、残った世代だってもう白髪頭のお爺ちゃんだ。日本はもう十分謝ったよ。これ以上の謝罪は価値を失うだけで、もう勘弁してほしいね。

・誰が気にするんだ?アメリカ人の90%は、日本が第2次大戦をめぐって深い悔恨の気持ちがあるって知ってるはずだよ。誰がそう思ってないの?原爆を落とした僕らと同じくらい後悔すべきだっていうの?

・若い男性あるいは女性が誰かを殺したとして、生まれてもいない彼らの子孫の過ちではないでしょ。

▽NYT紙
・日本は第2次世界大戦で恐ろしくも下劣な行為に走ったけれど、大戦後は責任ある国になった。一方で、毛沢東時代の中国、ポル・ポト派時代のカンボジア、北朝鮮では何百万人も殺され飢え死にしたわ。北朝鮮なんで核兵器まで所持しているのに、なぜ日本に焦点をしぼり誤った方向へ導こうとするのかしら。何が得られるっていうの?

アマンダさん、NYからのコメントです。

nyt-amanda
(出所:NYT)

・1954年生まれの首相に、1945年に幕引きした出来事を謝罪させるっていうのはどういう論理展開なんだ?

・2000万人の中国人を殺害した日本に「もっと誠実な」謝罪を求める人達に言いたいんだけど、まず70年前よりもっと現代に近い毛沢東時代に、4000万人の中国人を殺害した中国共産党から誠実な謝罪を聞かなきゃならないんじゃないの?

▽WSJ紙
・日本は、70年前もの出来事に対する謝罪をやめるべきだ。若い世代に過去の失敗という負担を背負わせるべきじゃない。人間は時に高尚に振る舞うとともに、想像もできない蛮行に及ぶことがあって、それは我々だって同じだ。

・あれから70年、日本とドイツはどれだけ謝ればいいんだ?例えば子供が育って、その子供にずっと頭を下げさせ続けるのか?

・そろそろ前へ進むべきじゃないのか?日本人は非暴力的な国としての模範だし、もう何度も謝ったじゃないか。

——もちろん、ここではご紹介できないほど日本に対する激しい憎悪を散りばめたコメントも見掛けましたよ。ただリベラル寄りでお馴染みのNYT紙、安倍首相の訪米時に慰安婦問題を真っ先に突きつけたAP通信の報道を受けて、こうした感想が数多く確認できたことはアメリカ世論の変化を感じさせます。原子爆弾の開発に努めたマンハッタン計画を素地にしたドラマ「マンハッタン」の描き方も、非常に中立的でしたしね。

同じくリベラル寄りで知られるワシントン・ポスト(WP)紙も、社説で「Mr. Abe’s peace offering on Japan’s past(安倍、日本の過去に和解申し入れ)」を掲載。文頭から「アジアで歴史に直面するときには、著しいダブル・スタンダードが存在する」と読者を引き込んだ上で、「中国は自国民に20世紀の過去を学習することを認めていない。1958−61年の毛沢東時代に発生し何百万人を死に追いやった大飢饉、1989年の天安門事件を言っているのではなく、政府が日本の歴史の教科書に注文をつけ続け、戦後の談話を解析し続けて来たことだ」と、鋭く指摘します。批判に何のメリットがあるのかとも、問い掛けていました。

ホワイトハウスも、アメリカ国家安全保障会議(NSC)広報官による「安倍首相の深い悔悟という表現を歓迎する」との声明を公表。70年に及ぶ平和、民主主義、法治主義の姿勢が「いずれの国にとっても模範である」と結んでいました。全ての人を幸福にさせることは難しい一方で、アメリカ人のコメントを読む限り過去のわだかまりは非常に小さくなったように映ります。

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