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茨城・鉾田 海水浴場の遊泳再開を断念
8月13日 17時32分

茨城・鉾田 海水浴場の遊泳再開を断念
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茨城県内では、今月に入ってサメが相次いで見つかり、9か所の海水浴場が一時、遊泳禁止となりました。このうち8か所では遊泳が再開されましたが、鉾田市ではサメよけの網の設置がうまく行かないことなどから、市内の海水浴場について今シーズンの遊泳を再開しないことを決めました。
茨城県では、今月5日から鉾田市などの沖合でサメが相次いで確認され、一時5つの市と町にある9つの海水浴場で遊泳が禁止されました。
このうち8つ海水浴場では、サメよけの網を設置したり、監視を強化したりするなどの対策を取り、すでに遊泳を再開しています。
しかし、鉾田市の大竹海岸鉾田海水浴場では、台風による高波の影響もあってサメよけの網が設置できず、鉾田市では12日にこの夏の遊泳を再開しないことを決めました。
13日は、浜辺で砂遊びをする親子や、海に足先だけ入れて遊ぶ若者の姿が見られました。
栃木県から訪れたという男性は「毎年来ているので、さみしいです」と話していました。
鉾田市によりますと、大竹海岸鉾田海水浴場には去年、およそ1か月のシーズン中に3万6000人余りの海水浴客が訪れましたが、ことし海水浴ができたのは18日間だったということです。
海水浴場で海の家を経営する男性は「お盆の時期の遊泳禁止は厳しく、お客さんが減りました。解除してほしかったです」と話していました。

サメの目撃 全国各地で相次ぐ

この夏、サメの目撃情報は全国各地で相次いでいます。
茨城県では今月5日から鉾田市などの沖合に、最大で体長4メートルほどのサメが相次いで現れました。現れたのはメジロザメの1種とみられています。その後、今月7日には鳥取県で定置網に体長6メートル余りのジンベエザメがかかっているのが見つかりました。さらに9日と11日には、静岡県と鹿児島県で体長が1メートル50センチから2メートルほどのシュモクザメが目撃されているほか、12日は千葉県一宮町で種類は分かっていませんが、体長2メートルほどのサメのような生き物が目撃されています。
専門家によりますと、このうち茨城県の沖合いに現れたメジロザメは比較的暖かい海に生息していますが、日本の関東地方から南西諸島にかけての沿岸にも生息しているということです。また、静岡県沖や鹿児島県沖で目撃されたシュモクザメは頭の形がT字型になっているのが特徴で、全国の沿岸に生息しているということです。いずれも積極的に人を襲うことはないということですが、餌として狙っている魚の群れの中に人がいたりすると誤ってかんでしまう可能性があり、注意が必要だということです。

専門家「サメ遭遇時は静かに離れて」

全国各地の海水浴場で、サメが相次いで目撃されていることについて、サメの生態に詳しい東海大学海洋学部の田中彰教授は「目撃されたサメは、大きさからほとんどが子どもだと思われ、沿岸で目撃されるのは珍しいことではない。今月、茨城県の沖合で2匹のサメが確認されたことからサメに対して意識が高くなっていて、目撃情報が集まっているのではないか」と話しています。
そのうえで、「ことしは比較的水温の高い黒潮の流れが例年と異なっていて、八丈島の周辺から急激に北上している。メジロザメやシュモクザメは海水の温かいところで生息しているので、この黒潮に乗って、餌となる生物とともに関東周辺に近づいた可能性も考えられる」と分析しています。
そして海水浴などの際に、万が一近くにサメがいたときの対応について、田中教授は「サメは一般的に、およそ10メートル以内に近づくと警戒心を抱く。また、足をばたつかせるなど刺激を与えると興味を持って近づいてくることもあるので、仮にサメに出会った場合は、静かに離れることが重要だ」と話していました。

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