プレミアムドラマ 小暮写眞館(2)「飛べないカモメ」 2015.08.12


(英一)
僕の名前は花菱英一。
通称花ちゃん。
僕ら花菱家は古い写真館に引っ越してきた。
そこは幽霊が出るという噂の写真館だった
(順子)幽霊。
出たの?
(店子)出るんですか?噂はあったよ。
小暮のじいさんの幽霊。
この家に小暮さんの幽霊が出るって事を知っててこの家買ったの?
(京子)別にいいじゃない。
既にうちは1人いるんだし。
実は花菱家にもこの世にはいないもう一人の家族がいる
風子しっかりして!
4歳で死んだ妹の風子だ
(美土里)あの写真館に住んでるんだったら責任取ってよね。
えっ?
ここに来て以来どういう訳か僕のもとに奇妙な写真が持ち込まれ…
(須藤)英一君に折り入ってお願いしたい事があるんだよな。
何ですか?心霊写真。
僕は心霊写真探偵なんて呼ばれるようになった
(須藤)これカモメなんだって。
何でカモメが子どもの誕生日会で飛んでるんですか?それを君が調べるんじゃないか。
心霊写真探偵。
まあいいですけど。
(小石が窓ガラスにぶつかる音)
そんな時家に強盗が入ったと通報を受けた
・こちら千川警察です。
先ほど花菱さんの家に強盗が押し入りまして…。
うちには母さんとピカがいる
あっ父さん!父さん!すいません!母さん!ピカ!
(秀夫)ピカ!
(光)あっ花ちゃんお帰り。
あらお父さんも。
お帰りなさい。
もう「お帰りなさい」じゃないよ。
強盗入ったって…。
ごめんなごめんな。
父さんまた肝心な時にいなくて。
怖い思いさせてごめんな。
(光)お父さん僕たち怖い思いなんて1ミリもしてないよ。
(京子)そうよ全然平気。
私たち寝てたからね。
ねっ!僕風邪治っちゃったし。
(京子)そうなの。
(山下)すいません千川警察の山下です。
ちと容疑者が奇妙な事を言ってるらしいんですが…。
(野中)幽霊が出たんだよ。
ホントだって!俺だって最初は普通の家だと思ったよ。
いつものように工務店の人間に化けて風呂場から入るまではよかった。
(野中)まあ古い家だから隙間風だろうと思ったんだよ。
(野中)次に仏壇を探す事にした。
どこんちも大概現金は仏壇周りに置いてあるからね。

(野中)ところがさ…。
回想
(野中)うう…うっ…。
(野中)体が全く動かなくなって…。
何かもう骨のしんから震えるくらい寒いんだよ。
回想ぐっああ…。
うわ〜!うわ〜!うわ〜!うわ〜!うわ〜!
(警察官)どうしました?何なんだよ?あの家は。
まあ本人の錯覚か薬物の影響じゃないかとは思うんですがね。
ハハハハ!あの〜こういった現象にお心当たりは?あります!それ小暮泰治郎さんです!
僕の家には幽霊が…いる?
バッカみたい!あんた長男だろ?おふくろさんと弟危ない目に遭わせて何やってんだよ!いやでも俺学校が…。
言い訳すんな。
まあまあまあまあまあまあ!皆さんご無事でよござんした。
・・ST不動産。
心配してたんだよ順子ちゃん。
あれで?彼女なりの表現なの。
(小声で)彼女が人の心配するなんて初めてなんだから。
だから気にしないで喜んであげてよ。
はいこれ小暮さんの娘さんの石川信子さんちまでの地図。
すいません…。
あの石川さんちホントにお伺いしてもいいんでしょうか?うん。
「いつでもどうぞ」って。

(光)何何?ずれてる。
緊張してんじゃないの?お前ちゃんと立っとけ。
緊張してんじゃないの?立っとけほら。
(信子)ああいらっしゃい。
初めまして花菱英一と申します。
こっちが弟の…。
光です。
小暮泰治郎の娘の石川信子です。
ピカ。
(鈴の音)あのこれつまらないものですがどうぞ。
まあまあありがとう。
頂きます。
今日はおかしな用件でお邪魔してしまいましてホントにすいません。
とんでもない!私ねうれしくてしょうがないの。
須藤社長から聞いた時はびっくりしちゃったけどでも皆さんご無事でホッとして。
そしたらだんだん愉快になってきて楽しくなっちゃって。
だって父が泥棒を撃退しちゃった訳でしょ?はあ…はい。
父はあの写真館が生きがいだったから。
あのこれ助けてもらったお礼です。
まあありがとう!うわ〜上手ね。
会った事もないのによくこんなそっくりに描けたわね。
それは心霊写真…。
(信子)心霊写真?いえいえ!あのねあれは心霊写真とは言わないの。
失礼でしょ?ねっ?分かった?分かった?失礼でしょ言わないの。
(信子)父が働き始めた頃なのよ。
まだ子どもじゃないですか!
(信子)尋常小学校を出てすぐ住み込みに出たっていうから12歳かな?
(鈴の音)あれ?これ何て読むの?花ちゃん。
「濱田寫眞舘」?そうなのよ浜田辰吾朗さん浜辰さんがやってた写真館に就職したの。
(光)へえ〜。
(信子)浜辰さんにはお子さんがいなくてね亡くなったあと父が継いで小暮寫眞舘になったの。
で…こっちは?
(信子)昭和13年仕事で上海にいた頃ね。
16歳。
僕と変わらないのに何か大人っぽいですね。
(信子)そう。
父は16歳の時に上海に渡ったの。
日中戦争の時でね陸軍関係の通信社が派遣した写真技師として働いてたの。
浜辰さんの命令でね。
戦争の時代だった。
当時若い人はみんな戦争に行ったけど小暮さんは浜辰さんの命令で写真技師として上海に渡ったので兵隊になる事は免れたそうだ
けれど…
2年いて交通事故で足をケガして内地に戻されたの。
これ?
(信子)うん。
へえ〜。
父が帰ってきた時浜辰さんね父に謝ったんですって。
(浜田)ヤスつらい思いさせちまったな。
すまなかった。
俺はただおめえを…。
(泰治郎)おやじさん。
分かってます。
何でおやじさんが僕を写真技師として上海にやってくれたのか。
ヤス…。
本当にありがとうございました。
僕はおやじさんのおかげで救われたんです。
もう寒いので大丈夫です。
今度お墓参りに行く時父にあなたたちの事ちゃんと報告してくるわね。
はい!でもとっくに知ってるわね。
まだいるんだからね写真館に。
(はなをすする音)ごめんなさい。
全く執念深いったらありゃしないわよね。
早く母んとこに行くように毎日言うからね。
もう気味悪いでしょ?幽霊なんて。
(光)いや…。
(2人)全然。
小暮さんがうちの母と弟を守ってくれました。
あの店を残してもらえてホントに感謝してるの。
小暮寫眞舘は父そのものだったから。
(信子)何でもない写真館だったけどお宮参りだ入学式だ七五三だ成人式だってね町の人はみんなうちに写真を撮りに来てくれてた。
無愛想な人だったけどね子どもには優しかったから光君の事怖がらせたりしないと思うのよ。
父は花菱さんたちが来てくれてにぎやかになったって喜んでると思うの。
だから…もうしばらく小暮寫眞舘にいさせてやって下さい。
お願いします。
(信子)ありがとう。
小暮さんはどうして浜辰さんに感謝したんだろう?そりゃ浜辰さんのおかげで兵隊に行かなくて済んだかもしんないけど結局上海でケガしてんじゃん。
戦闘になれば命が危ないのは兵隊だけじゃないしもちろん非戦闘員だって死ぬかもしんないし…。
バッカみたい。
えっ?あんたホントに何にも分かってないね。
兵隊と非戦闘員じゃ決定的に違うじゃん。
非戦闘員なら誰も殺さなくて済む。
殺される恐怖は同じでも殺さなきゃいけないって恐怖はない。
日本中が戦え殺せ一色だった時に浜辰っていう人は弟子の心を守る方法を考えたんじゃん。
花菱家の長男の英一です。
先日は母と弟がお世話になりました。
あれから戸締まりには気を付けております。
え〜…。
うちの風子は一緒でしょうか?あいつ4歳だからお手間をおかけすると思いますがよろしくお願いします。
あっあと弟のピカ…光もうるさいと思いますが勘弁してやって下さい。
それでもよかったらどうぞのんびりして下さい。
小暮寫眞舘は今でもずっとあなたの写真館ですから。
・買ったね〜。

(京子)安かったね〜。
・買った買った。
母さん買い過ぎたんじゃない?ただいま!お〜お帰り。
ただいま。
何かいいもの見たね。
どうしたの?
(高田)いい写真あるんです。
総武本線です。
ほかにもこれ命懸けで撮ったんですここから。
(田中)ほかにもすてきな子どもたちが撮った風景の写真とかそういうの飾れたらいいなって。
ちょうどここにね何か飾ろうと思ってたんだ。
花ちゃん見てよこれこれ。
これもかっこいいと思わない?
(高田)ありがとうございます。
(田中)いや花ちゃんいつか頼んだの忘れちゃったみたいだからさ。
あ〜ごめん…。
社長に直談判に来たんだ。
いや社長なんて…。
いやいや誰が社長だよ!写真屋に間違われても知らねえぞ。
ほらここさ殺風景なのもなんだろ?小暮さんも喜ぶと思うんだよな〜。
ねえ花ちゃん見てよこれこれ。
かっこいいと思わない?小学生が撮ったんだって。
はい。
え〜?かっこいいと思うけどな〜。
心の声「牧田翔」?あのカモメの写真の?回想これのどこがカモメなの?
(光)…っていうかこれどっからどう見ても合成だし。
…っていうかこれ翔君じゃん。
(京子)牧田さんちの?知ってんの?うん。
英会話教室で一緒なんだ。
最近来てないけど。
何か登校拒否になっちゃったみたいで三つ葉会に通ってるって聞いたわよ。
三つ葉会って?
(京子)フリースクール。
学校に行けなくなった子どもを受け入れるとこ。
ああフリースクールの子だよ。
我がクモテツOBがそこで鉄道講座を開いてるのさ。
僕たちよく手伝いに行くんだけど。
ボランティアで。
それってさひょっとしてさ三つ葉会?
(田中)そうだけど。
おっよし!カモメの心霊写真の件何か分かった?この写真に写ってる子どもたち全員三つ葉会の子どもたちなんですよね?フリースクールの。
さすが心霊写真探偵よく調べてるじゃない。
知ってたなら教えて下さいよ。
誰が撮影したんですか?三つ葉会の先生らしいよ。
で…この牧田翔君が自宅のパソコンで印刷した。
でみんなに配ったらしいんだよ。
「変なカモメが写っちゃった」って。
心の声翔君がプリントアウトしたのか。
それで翔君のママがえらく気にしちゃって。
社長の話では三つ葉会の生徒たちが気味悪がって翔君のママは今も方々に謝りに行っているらしい。
それで翔君のママは相当参っている
あの人がさっき電話で話した代表の宮永さん。
でもさその…不登校の子ども相手って何か大変なんじゃない?う〜ん…。
おとなしくて自己主張できない子もいるけどみんな普通だよ。
明るい子は明るいし。
ふ〜ん。
(田中)で…あのちょっと顔見えにくいんだけどあのグレーのパーカの…。
あっちじゃなくて?
(田中)こっち。
手前の?あっ今高田が話してる子。
あれが牧田翔君。
(宮永)よ〜しみんな今日はここまでにしようか。
(子どもたち)は〜い。
(宮永)じゃあ絵集めるから。
絵こっちね。
写真はあのおにいさんに。
絵こっちね。
はいはいはいはい。
は〜いありがとう。
失礼します。
牧田翔君だよね?
(翔)はい。
こんにちは。
こんにちは…。
僕花菱光の兄の英一です。
ピカ君のお兄さん?うん。
あのさ一つ聞いてもいい?これ君がみんなに配ったんだよね?これはカモメなんだって?何かのキャラクター?どういう意味があるのかな?あっ責めてる訳じゃないよその…ただの興味っていうか…。
う〜ん何だろうなと思って。
(怜子)翔。
ごめんなさい。
回想
(須藤)翔君のママがえらく気にしちゃって。
どうして翔君は登校拒否してるんですか?いじめとか?
(宮永)それはないよ。
勉強についていけないとか?
(宮永)学年トップクラスだよ。
友達に仲間外れにされてるとか?
(宮永)友達は多いし問題ない。
先生も問題ないと思う。
とても立派な教育者だ。
今も3日に一度は様子を見に来られる。
じゃあどうして?
(子ども)宮ちゃん!分からないんだ。
私にも話してくれないんでね。
宮永さんはこの写真についてどう思われますか?ただふざけてる訳じゃないとは思ってるよ。
(子ども)宮ちゃ〜ん!あ〜分かった分かった。
今行くから。
じゃあ…。
はい。
この間ちょっと気になる事があったんだけどさ…。
ちょっとみんな遊んでて。
(小声で)4年生に斎藤君っていう子がいるんだけど…。
斎藤君がどうしたの?
(田中)みんな遊んでて!
(小声で)その子が「翔君はうそつきだ」って言ったんだ。
うそつきって誰の事ですか?
(田中)だからみんな遊んでて!
(小声で)「翔君は学校に行けないんじゃない。
ただサボってるだけだ」って。
ああ…。
(小声で)どういう意味?
(小声で)翔君って学校から逃げてきた感じじゃないんだよ。
あえて行かないっていうか…。
(小声で)何の目的で?分かんない。
でも翔君のやる事はいつも意味があるから…。
(小声で)だからカモメの写真も何らかの意思表明なんじゃないかな?つまり周りの人に意味を見つけてほしいって事?
(仁志)ごめんください。
は〜い。
あの僕川島仁志っていいます。
ちょっと前に妹の美土里がお世話になりました。
回想
(美土里)あの写真館に住んでるんだったら責任取ってよね。
あっ!
(光)ホントに「ゴプラ」の監督さん?うんそうだよ。
すごい!僕ね「ゴプラ」シリーズ全部見たんだよ。
「ゴプラ対ゲルル」すごいよかった。
ゲルル?うわ〜うれしいな!こんな若いファンに出会えるなんて。
何それ?もう花ちゃん知らないの?ゴプラは恐竜の末裔で遺伝子操作された養殖マグロを食べて巨大化したんだ。
そう!へえ〜結構本格的なのね。
何言ってんの母さん。
自主製作にしちゃこりゃ立派なもんですよねえ?ありがとうございます。
じゃあお代わりお願いします。
(京子)はいはいはいどうぞ。
それでその「ゴプラ」の監督さんが今日はどんなご用件で?妹から英一君がお困りだって聞いたのでお世話になったお礼代わりと言っちゃなんですけど情報提供をと。
何で彼女が?
(仁志)君の友達から聞いたって。
あっテンコか。
君が探してるのってこれじゃない?何何?ん?あっ!
(光)あっカモメだ!
(京子)ん?ホント!黄色いカモメ。
見せて見せて。
翔君はそれをスキャンして合成したのか…。
「カモメの名前」?そうです。
これも自主映画なの?はい。
これは結構その…思想がかった映画で映画天国っていう自主映画専門の映画館でしか見られないんです。
映画天国?はい。
(京子)前に行ったわよね!
(仁志)行ってます?映画天国。
「カモメの名前」…。
三つ葉会のすぐ近くか。
あれ?翔君ちもこの辺だよ。
えっ?心の声翔君ちは映画館のすぐそばなのか…。
おかしいな…。
こんにちは。
こんにちは。
(柳井)悪いね今日休みなんだよ。
あっそうなんですか。
あのちょっと伺いたい事があるんですけど「カモメの名前」って映画やってるじゃないですか。
それで…。
この子見に来た事ありませんか?にいちゃん何もんなの?僕はそこの近くのフリースクールの…。
三つ葉会の。
ボランティア?ボランティアです。
(柳井)ああ…。
大変だねあの子登校拒否の子どもとか。
いろいろ大変なんでしょ?何か。
ああ大変ですね。
あっでも確かにおとなしくて自己主張できない子もいるけどみんな普通ですよ。
明るい子は明るいですし。
うん。
その子なら見せてやった事あるよ。
そうだったんですか。
ちなみにその映画っていつやってますか?いつでも。
ただし18歳未満はお断り。
えっ?でも翔君…。
(柳井)ああその子は特別。
見たい見たいってそりゃしつこくってね。
じゃあ僕も…。
ここじゃ俺が映倫なの。
見たかったら成人の付き添い連れてきな。
成人?何だよ付き添いって…。
(電車の走行音)回想
(電車がきしむ音)
(乗客A)あれ飛び込みじゃね?
(須藤)正面から電車が走ってくんのを見たくて見たくてどうにもたまんなくなっちゃったんだって。
電車好きなのか?うちの学校にクモテツっていう鉄道愛好会がある。
筋金入りの鉄ちゃんの集まりだ。
その連中に聞いたら教えてくれる。
走ってくる電車を正面から見られる場所。
あの電車に乗ってた。
間が悪いね花菱の息子。
クモテツに聞いてきてやるからもうあんな危ないまねはやめろ。
なあ明日定休日だよな?だったら?頼みたい事あるんだけど。
手数料はもらうよ。
うん。
2時間800円時間内なら何本でも。
いいよ俺が…。
はい。
はい。
はい。
はい。
姉さんか?似てんな。
まあいいけどさ…。
ちょっとちょっと頭頭頭。
頭?ないですよ。
いやこっちこっちこっち。
(スイッチを入れる音)
(ナレーション)「大天聖は神の子孫である。
この世界を造った時生き物全てに名前を付けた」。

(リ・ウォン)「大天聖様」。
(大天聖)「何じゃ?リ・ウォン」。
(リ・ウォン)「間もなく国に着きます。
カモメたちがお出迎えを致したいと申しております」。
「うむ。
おお〜カモメよ。
長旅より戻ったぞよ。
おお〜ウネ。
ミン。
マオン。
ソウ。
キム。
うん?どうした事だ。
そちの名前が思い出せぬ。
待て!どこへ行く?帰ってこい!う〜むこれは災いの兆しかもしれぬ。
リ・ウォンよあのカモメを捕まえてまいれ!」。
「はっ!」。
(歓声)「カモメよ〜!どこだ〜?カモメ!」。
(大天聖)「カモメを見つけるまで帰国する事まかりならん!」。
(リ・ウォン)「カモメ!カモメよ〜!」。
(大天聖)「この能なしめ!」。
(リ・ウォン)「申し訳ございません!」。
「お前を国家反逆罪として強制収容所送りとする!」。
「あ〜っ大天聖様〜!」。
(風の音)
(カモメの鳴き声)「ああっ!あのカモメだ!あのカモメの名前さえ分かれば…。
あのカモメの名前さえ分かれば!カモメよ〜!」。
(カモメの鳴き声)
何の事はない。
リ・ウォンは大天聖に振り回されっぱなしの人生を送った。
ただそれだけの映画だった
今日はサンキュー。
助かった。
別にいいよ暇だったし。
手数料は…。
情報。
情報?何の?電車を正面から見られる場所。
分かった。
あっ!店子力。
よう!どうだった?デートは。
はっ!?何言って…。
たい焼き買ってきたから詳しく聞かせろよ!カモメの正体は分かったよ。
でも翔君が学校に行かない理由は分かんないんだよな?成績も優秀だし友達も先生も問題はない。
だったら何なんだろうな?う〜ん…。
そんなの決まってるじゃん。
親。
でもお母さんと会ったけどちゃんとしてたよ。
家族なんて外から見ただけじゃ分からない。
翔君はさ…。
翔君はさその映画を見て何を思ったんだと思う?翔君がどう思ったかは分かんないけどさ主人公は悪くないんだろ?ただ独裁者の言いなりに生きてる。
うん。
だとするとこの白玉が…。
リ・ウォン。
リ・ウォン。
(店子)リ・ウォンがホントに探さなきゃいけないのはカモメじゃなくて違う生き方。
そういう事だろ?この映画が言いたいのはさ。
心の声違う生き方…。
回想日本中が戦え殺せ一色だった時に浜辰っていう人は弟子の心を守る方法を考えたんじゃん。
(高田)翔君って学校から逃げてきた感じじゃないんだよ。
あえて行かないっていうか…。
心の声どういう事だ?バッカみたい。
何だよ?俺ら真剣な話してんだよ!単純な話じゃん。
いるんだよその子のそばに。
独裁者とリ・ウォンが。
(怜子)随分早かったですね。
出張どうでした?
(牧田)翔はどこに行ってるんだ?
(怜子)フリースクールです。
(牧田)中学受験どうするんだ?
(怜子)すいません…。
だからお前は駄目なんだ!
(怜子)私が至らなくて…。
駄目な母親でごめんなさい!
(ドアを閉める音)翔君ママはね玉の輿結婚なのよ。
ご主人も親兄弟親戚み〜んな東大出のエリート。
でもあれじゃただの独裁者だよ。
翔君ママは普通の短大出て普通のOLだったからそれがちょっとコンプレックスになっちゃってるみたいね。
だからって自分の事駄目な母親だなんて言わなくてもいいじゃん。
そうは言うけどね自分に負い目がある時に相手が正しい事言ってるともう自分が駄目としか思えなくなっちゃうのよね…。
回想
(京子)すみません…。
私が至らなくて…。
駄目な母親ですみません。
そうだよ。
京子さんあんたの責任よ。
母親失格よ。
逃げろ逃げろ逃げろ。
まあその点うちはよかったけどね。
玉の輿とは程遠いから。
ハハッ。
よし!やった〜!
(2人)イエ〜イ!イエ〜イ!フフフ…。
でもね母親ってね…。
翔君。
元気?うん…。
うん。
ならよかった。
見てきたよ「カモメの名前」。
これお母さんにあの映画見てほしくて作ったの?もしかして大天聖がお父さんでリ・ウォンがお母さんだって翔君はそう思ったの?学校へ行かないのはお父さんに対しての抗議?お父さんは間違ってる。
お母さんに気付いてほしいんだよね?別の生き方に。
直接言わないのはお母さんを傷つけたくないから?翔君はず〜っと1人で悩んでず〜っと1人で闘ってきたんだよね。
うちの母親がねこう言ってた。
回想でもね母親ってね子どものためだったらどんな事でもできるって思ってるもんなのよ。
お母さんにぶつかってみたら?直接。
お〜おはよう。
これプレゼント〜!
(田中)開けてみて。
こんなに?このリクエストの女性ってのは電車好きなのか〜?うんそうみたい。
ワンダフル。
電車は人を乗せる。
乗せる。
鉄道は人と人をつなぐ。
つなぐ!だから…。
(2人)鉄道を愛する者は決して人を憎めない!電車が好きな人間に悪いやつはいない!
(男子生徒A)だよないねえよな。
(男子生徒B)いやいるって。
(男子生徒A)いねえよ。
(男子生徒B)いやいるって。
(田中)会長気にしないの。
ありがとう。
手数料は払ったから。
ただいま〜。
お〜英一君!こんにちは。
いや助かったよ。
翔君また学校行くようになったって。
よかった!ありがとう!じゃあ…。
ねえ。
ありがとう。

(店子)「心霊写真探偵殿すぐに音楽室に来られたし!テンコ」。
(光)ホントに?
(店子)ピカホントだよ。
失礼しま〜す。
何だよ?テンコ。
ピカ!?
(光)遅いよ花ちゃん。
(店子)早く。
何でお前がここにいるんだよ?相談乗ってあげてよ千春ちゃんの。
寺内千春…?
(千春)花菱君って心霊写真の謎解けるんだってね。
助けてほしいんだ。
いや俺そんなんじゃ…。
見てやってよ。
何だよ?これ…。
それを解明してほしいんじゃん心霊写真探偵さん。
一難去ってまた一難。
まあいいけどさ…
2015/08/12(水) 01:00〜01:50
NHK総合1・神戸
プレミアムドラマ 小暮写眞館(2)「飛べないカモメ」[字]

宮部みゆき原作。奇妙なカモメが写った写真のナゾを追う英一(神木隆之介)は、小暮さんの幽霊が強盗から家を守ってくれたと聞き、その娘(萬田久子)を訪問するが…

詳細情報
番組内容
花菱英一(神木隆之介)が家に強盗が入ったという知らせを受けて飛んで帰ると、犯人(梶原善)は家で老人の幽霊に襲われ、捕まえられたという。幽霊は写眞館の主だった亡き小暮泰治郎(品川徹)だと思い、弟ピカ(加部亜門)とともに、泰治郎の娘(萬田久子)の家へ。そこで戦時中に生きた泰治郎の波乱の青春時代を聞く。そんな折、心霊写真探偵とあだ名がついた英一のもとに、今度は奇妙なカモメが写った写真が舞い込む。
出演者
【出演】神木隆之介,成海璃子,松下由樹,石黒賢,加部亜門,堀井新太,笹野高史,萬田久子,有森也実,梶原善,品川徹
原作・脚本
【原作】宮部みゆき,【脚本】国井桂

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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