今東京・上野の国立科学博物館が大にぎわい!世界中から古代生物の…古代生物たちの本物の化石から進化の秘密に迫る…やがて夜のとばりが下りると…。
暗がりに浮かぶのは昼間とは全く別の世界。
そんな夜の博物館に今宵特別な許可をもらって大潜入!こいつだこいつだ!こいつだ。
あぁ〜いたいたいた!摩訶不思議な古代生物たちと出会う40億年の旅が今始まる!昼間はあんなににぎわっていた博物館も夜になるとひっそりと静まり返り全く違う顔を見せてくれます。
「ナイトミュージアム」へようこそ。
今宵皆さんを40億年の生命進化の旅へとお連れしましょう。
(伊集院)おいおい。
おいおい。
決まったな。
(伊集院)「決まった」じゃないよ。
いっぱい異議があるのよ。
生命進化とか全然興味ないっしょ?そんな事はないですよ。
私の方がまだ詳しいんじゃないかなとすら思います。
こう見えても僕のルーツは古代生物ですから。
(伊集院)みんな一緒だよ。
当たり前だよ。
(笑い声)皆様ようこそいらっしゃいました。
アシスタントの中村と申します。
「ひとり支配人」をサポートしてまいりたいと思います。
僕はナイトミュージアムの支配人ですからね。
今日は存分に楽しんで。
ただルールが1つだけあります。
支配人に質問したら退場です。
何で?
(笑い声)質問は1つも受け付けませんから。
質問は中村さんに。
立ち位置変わってもらえますか?
(笑い声)今回私たちは貴重な化石を見ていきながら生命がどのように進化して現在に至ったのかという事を今日は皆さんに体感して頂きたいと思います。
今回のナイトミュージアム・ツアーは特別展の会場を6つのゾーンに区切って生命誕生から現代に至るまで順々に巡っていく。
各ゾーンでは進化の「大事件」が待ち構えている!まず向かうのはおよそ5億年前の世界…地球の生命が突如爆発的にいろいろな姿形へと進化した時代だ。
現代では想像もつかない奇妙な生き物たちをご覧頂こう!「ウィワクシア」。
(伊集院)クラゲ?
(春香)花。
そうだね生き物には見えない。
これれっきとした生き物動物なんですね。
(伊集院)もう既に面白いね。
(春香)すご〜い。
(飯尾)すごいな。
(伊集院)俺らこれ道で見ても「ガム吐いたヤツいる」で終わる。
もう一つ見て頂きたいものがあるんです。
この時代のアイドル的存在の化石こちらなんです。
あっ面白い。
何これ。
「オパビニア」。
かわいいですよね?いや…まあ魚っぽいですけどね。
(春香)ウロコみたいな感じがついてますよね。
これ右側が頭部頭の部分ですね。
これが何でアイドル的存在なんですか?じゃあちょっとご覧頂きましょうか実物大模型。
(春香)えぇ〜!ちっちゃい。
ほんとだアイドル…いや別にアイドルみたいじゃないです。
バケモンでしょこれ!かわいくないですか?
(春香)ちょっと怖い…。
ではどんな姿をしていたのか再現されています。
こちらです。
(飯尾)えぇ〜空想上の生物がいます。
(春香)何で口がこんな離れた所にあるんですか?口は実は下にあるんですよ。
この長い鼻のようなもので獲物を捕らえていたと。
根元にある口に運んで食べてたんです。
ゾウがバナナとって口に持ってくのと一緒の…。
ちなみに上に5つ丸いものが付いていますけれどもこれが目です。
(春香)5つ?5つもあるんですか?はい。
カンブリア紀には海の中で「食う食われる」の激しい競争が始まり「食われる側」は身を守るために進化した。
7色に体を光り輝かせて周囲を惑わすもの。
あるものは体中をトゲで覆い身を守った。
カンブリア紀には生き残るためのさまざまな戦略から姿形が多様に進化し生物の種類が爆発的に増えたと考えられている。
おっ!わっ!びっくりした。
さあただいま大事件が起こりました。
私たちのご先祖誕生です!えっ?ありがたい。
そうなんです。
皆さんあちらに参りましょう。
(伊集院)あちらはどこ?
(春香)私たちの先祖?
(飯尾)うそでしょ?時は同じカンブリア紀ですね。
この方が私たちのご先祖様です。
ごめんなさい。
どこ?どこ!?分かりませんか?右側が頭部左側が残りの部分と考えられています。
「メタスプリッギナ」という名前です。
これが我々の祖先?どうしてかと言いますと体に軸となる脊椎のようなものがあるんです。
つまり私たち脊椎動物の祖先という事なんですね。
さっきのはなかったんだ。
(飯尾春香)へぇ〜!そうやって言われてみるとなんか懐かしい気持ちに…。
俺らはお盆にここに来て手を合わせていくべきなんだね。
ではこの想像図ご覧頂きましょう。
こちらです。
(飯尾)えっえ〜。
えっ!メダカっぽいね。
魚っぽいですよね。
(伊集院)ナメクジか…。
背骨ってのが大事なんですね。
実はこのご先祖様はカンブリア紀最強と言われるある生物に日夜追い回されていたというんですよ。
この先にその生物がいます。
なるほど。
ご先祖様を追い回したカンブリア紀最強のモンスターを探せ!この先の真っ暗な空間にその最強モンスターが隠れている。
さあ!勇気を出して探検してみるがいい!
(春香)怖い怖い怖い。
(伊集院)こういうのは俺たちはもういい。
(春香)逆じゃないですか。
ちょっと来て下さいよ。
(伊集院)ここ…。
(春香)これじゃないですね。
(伊集院)こいつも気持ち悪いよ。
気持ち悪いからこいつが敵だって言われたらそうかなと思うけど。
(飯尾)全部強そう。
(伊集院)ただちっちぇんだよねみんなね。
これなんかすごい小さいから違いますよね。
(伊集院)化石の大きさ見ても相当小さくて追い回されるほどのデカさじゃないよね。
(春香)追いかける事ができそうな感じ。
ここは何ですか?ちょっとデカくなってきた。
あっデカいデカい。
(春香)結構大きい。
これが最強?
(伊集院)俺らあの大きさだとするとこれ相当デカいよ。
(飯尾)これは手ごわい!こいつだこいつだ!こいつだ!あぁ〜いたいたいた!
(伊集院)これだ。
エビっぽいね。
デカいエビっぽくない?皆さん発見されましたか?
(伊集院)いたいた!
(伊集院)これか…結構気持ち悪い!これです。
(伊集院)これはキモいな。
こちらがカンブリア紀最強の生物アノマロカリスです。
これ実物大の模型です。
デカいですね。
これはご先祖様もかなうわけないよね。
見た感じやだっていうのはやっぱDNAに組み込まれてる…。
(伊集院)あのころ追いかけられたっていう。
何なんですかこれ?先ほど伊集院さん「エビのよう」っておっしゃってましたよね。
これまさにエビやカニの仲間なんですよね。
この時代はエビやカニのご先祖が支配していたんです。
(飯尾)なるほど〜。
へぇ〜!実際に海の中で繰り広げられていたであろうアノマロカリス対メタスプリッギナ。
その攻防の模様を再現してみました。
こちらの映像をご覧下さい。
カンブリア紀最強のモンスターアノマロカリス!
(春香)きた〜アノマロカリス〜!口が怖いね。
広範囲を見渡せる2つの「目」で獲物を探す。
いざ見つけると…。
前方に突き出た触手のようなもので捕獲!その姿はまさにターミネーター。
群れで泳いでいるのは我らがご先祖メタスプリッギナ。
何ともか弱そうだ。
そこへアノマロカリスが襲いかかる!逃げるご先祖!やられてしまうのか〜!?なんと…追撃をかわした!
(伊集院)よしよし!よ〜しよ〜し!こんなふうにご先祖が逃げ切れたと考えられる理由が実は化石に刻まれているという。
それがこのメタスプリッギナの目。
調べてみるとアノマロカリスの目とは全く違う構造である事が明らかになった。
目の中心部にレンズのような特徴を発見しました。
つまりメタスプリッギナは私たち人間の目に似たカメラ眼を持っていたのです。
「カメラ眼」は大きな1つのレンズを通してピントを調節する事ができる。
そのため離れた所からでも敵をくっきり見分ける事ができたと考えられる。
一方アノマロカリスが持つ目はトンボの目と同じ「複眼」と呼ばれ一度に広い範囲を見渡せるが遠くはぼんやりとしか見えなかったと言われている。
「カメラ眼」でいち早く敵を見つけて逃げる。
それがご先祖メタスプリッギナが過酷な生存競争を生き延びた大きな理由の一つだったのだ。
はぁ〜なるほどねカメラ眼ってのは初めて聞きましたけど。
広く見えればいいってもんじゃないんだね。
分かりますか?目の痕跡ありますよね。
(春香)ほんとに先にあるちっちゃい…。
…目がカメラ眼。
(伊集院)そんな事まで分かるんだね。
これで分かるんですね。
すごいのはこんな昔に基本的構造は人間の目ともう一緒みたいな目があったっていう事…。
皆さんいろんな疑問が浮かんできたと思いますので特別ガイド専門家の先生に聞いてみましょう。
先生お願いします!
(一同)よろしくお願いします。
アノマロカリスが食べようとしてましたけどおいしかったんでしょうか?はいそれは…難しい質問ですけれども。
(飯尾)すいません。
えっとですねまあ背骨が結構軟らかかったと思うんですね。
今の魚のように硬い背骨じゃありません。
ですから食べても骨っぽくはないだろうと思います。
先生先生このメタスプリッギナっていうのは魚みたいに見えるんですけど魚なんですか?はいこれはですね最古の魚です。
(春香)そうなんだ最古の魚。
あのころから僕らの先祖は集団で生活していたんですね。
ええたくさん出てきましたので多分群れを成して生活していたと考えられています。
ありがとうございました。
お宝化石はずばり…5億年という途方もない時を超えて姿を現した摩訶不思議な生物たちを見逃すな!続いて向かうのは…カンブリア紀からおよそ4,000万年後。
最強モンスターアノマロカリスの仲間は更に進化しパワーアップしていた。
(伊集院)なんかデカいぞ。
(春香)えっ!大きくないですか?こちら…。
(春香)身長と同じくらい…。
(伊集院)あっあっエビっぽいなんかサソリっぽいエビっぽい…。
(飯尾)あのフォルム。
これおよそ4億年前に生きた生物です。
(飯尾)デカいな〜。
(春香)うわ〜!
(伊集院)要はこういう事かな?先があるんですよね。
・ワッハッハッハッハッハ!・お前たち頭が高い!俺様を誰だと心得る。
・俺は節足動物最強と言われたウミサソリだ!
(伊集院)強ぇんだやっぱ。
・先に付いているハサミが見えるか!?
(一同)はいはい!・これでお前たちのトークをバッサリカットしてやる!
(伊集院)勘弁して下さいほんとに。
一生懸命しゃべってるんで。
巨大なハサミを持ち体長2メートルにもなったウミサソリ。
さあ現代によみがえれウミサソリ!その姿はさながら「海の重戦車」だ!おぉ〜!えぇ〜!
(伊集院)怪獣だね。
(飯尾)ほんとに。
これは…やだ。
(飯尾)あんな声なんだこいつ。
このような姿だったと考えられています。
何かあったんですか?
(伊集院)いや実はね後ろに…見て下さいこれウミサソリ。
(飯尾)見てたんですよ。
そしたらなんかウミサソリがしゃべり始めて…。
(ウミサソリの声で)えっまさかそんな事が…!?あっ…。
(飯尾)あれ?
(春香)聞いた事ある声が…。
あっ…。
(春香)何?何?事件?さあただいま大事件が起こりました。
「ご先祖頂上決戦」です!
(飯尾春香)えっ!この時代私たちのご先祖筋である脊椎動物はこのウミサソリに戦いを
(春香)挑んでしまったんです…。
うそ。
このウミサソリ相当強そうですよ。
これに戦いを挑むってそれなりじゃないとね。
そうでしょう。
勝てるんですかね。
この決戦の場面が再現されています。
こちらです!
(春香)ん〜?
(春香)あぁっ!えぇ〜!
(飯尾)おぉ〜!こんなデカくなっちゃったの!?
(春香)何があったの!?
(飯尾)すごい。
巨大魚名前は…体長は6メートル以上。
私たちと同じ脊椎動物。
(飯尾)身内でよかった。
これメタスプリッギナが進化したもの。
あんなかわいかったのに!?こんなんなっちゃったの?
(春香)そんなに進化できるんですね!
(春香)頭だけでこんなに大きいんですね!へぇ〜!すご〜い!頭だけで実に1.4メートルもある。
私たち脊椎動物の祖先が進化して生まれた巨大魚だ。
もしダンクルオステウスとウミサソリが対決したらどうなったか。
再現してみよう!腹をすかせたダンクルオステウスが悠然と泳いでくる。
一方のウミサソリは自慢のハサミで威嚇!「上等じゃい!かかってこいやコラ〜!」。
さあ両者が相まみえる!勝負は一瞬でついた。
圧倒的なダンクルオステウスの力の前にウミサソリは海の藻くずとなった…。
そりゃそうだわ勝てるわけないわ。
ご先祖様圧勝!一口でパッといきましたね。
さっき見た取り柄はさ目の形態だけじゃん。
そこから何を得て何がこうなる原因になったのかだよね。
さあではそのあたりは特別ガイドの先生に聞いてみましょう。
(一同)よろしくお願いします。
何より先生あのダンクルオステウスこの強さの秘密何ですか?メタスプリッギナ以来アゴがないお魚たちがずっといたわけです。
ですけどこの時代になって突然アゴが生じます。
ここで初めてアゴが出来ると同時にちゃんと水平の深さ方向の調節をするヒレが出来上がり…それ以前のものたちには圧倒的に強さを発揮する事ができると。
この大きさはですね大きい事というのは結局食べる事ができたから大きくなったわけで結果としてこの時代の最も強力な生き物になったというふうに考えていいだろうと思います。
山田先生ありがとうございました。
ダンクルオステウスやウミサソリはもちろん三葉虫の変わり種や頭を甲冑で覆った魚など不思議な生物の化石を見る事ができる。
更に歩みを進める一行。
そこで待ち受ける次のお宝化石は?直径5センチほどの丸いくぼみが不規則に並んだこの化石。
実はこれ私たちのご先祖の「ある歴史的瞬間」を捉えたものだという。
さあ記念すべきその瞬間を目撃しにいこう!このお宝化石を発見した古生物学者のピョートル・シュレック博士。
化石はポーランドの急な斜面で見つかった。
一体何の化石なのか?見て下さい。
何かが押し付けられた跡があります。
実はこれは…なんと!この化石の正体は動物の足跡。
でもこの足跡どうしてそれほど貴重なのか。
博士が考える「足跡化石」に秘められたストーリーはこうだ。
今から4億年ほど前この辺りは浅瀬の海だった。
水中には…いた!私たちのご先祖だ。
海底を歩くためにヒレは足へと進化し海の底を中心に暮らしていたと考えられている。
海の底を歩いてたんだ。
(春香)へえ〜。
しかし体が大きいため動きの速い魚を捕まえるのはそう簡単な事ではない。
そこでご先祖は思いも寄らない「新天地」を目指したというのだ。
うわっ…。
(春香)わぁ〜。
そう「地上」だ。
(飯尾)思い切ったな〜。
(春香)すごい。
地上は重力が重くのしかかり乾燥にさらされる危険な世界。
それでもご先祖は諦めない。
潮だまりに魚が取り残されていたのだ。
ご先祖はその魚を食べ命をつないだと考えられる。
そして引き潮の度に魚を求め上陸を繰り返すうちにやがて体は陸上生活に適応していったという。
これがシュレック博士たちの最新の学説だ。
この時浅瀬につけられた足跡はまさに生命が陸地に記した偉大な一歩!祖先の歴史的瞬間を捉えた貴重な化石を見逃すな!すご〜い。
思い切りましたよね。
あいつが「やっぱ…」ってなってたら戻っちゃってたら行かなかったら…。
私たち陸に…。
いないんだ。
しかも周りのヤツはあそこで干からびたヤツもいっぱいいるんだよ恐らく。
中で変にお肌の強いヤツとかいたんだよ何匹かが。
周りのヤツも「…まねしてみる?」みたいな感じでやってくんだろうね。
いよいよ「陸上進出」ゾーンだ!あの上陸からおよそ1億年。
陸地にはさまざまな動物たちがあふれていた。
ディメトロドン。
そうですディメトロドン。
何これ?恐竜ですね。
これ恐竜のように見えるんですが実はそうではない。
私たちのご先祖遠い親戚ですね。
へぇ〜。
目の隣にある「穴」に注目してほしい。
実はこの穴こそ私たち「ヒト」とこの奇妙な動物がつながっている証拠なのだ!この穴のあとが実は私たち人間にもあるんです。
えっ!えっ!目の後ろここに…これがこれと通ずるもの。
変なとこにえぇ〜!共通点あんだなぁ。
残しといたんですねこれ。
すごい。
すっご〜い。
(伊集院)おぉまたきたよ。
さあここで生命大進化事件発生です!どんな事件でしょうか。
はい。
こちら!あらかわいい。
かわいい〜。
実はこの生物がある偉大な発明をしたんです。
(春香)えっ発明を…?その証拠の化石がこちらです!こちらじゃあ皆さんの前に失礼しますね。
これ何だと思いますか?これは言えないでしょう。
さすがにNHKでこれは言えないですよ。
(飯尾)小学生が大好きなってやつですね。
もし公園にこれ落ちてたらさ「飼い主がちゃんとしろよ」って思うでしょ。
でもディイクトドンこれですよ。
(伊集院)ああ!ごめんびっくりした。
それ縮尺合ってんだそれと。
これは無理でしょ。
これは無理絶対。
さあこれ当時としてはかなり画期的なものだったんです。
こちらご覧下さい。
恐竜が地上で繁栄する1億年ほど前の世界。
乾燥した大地を支配していたのはディメトロドンをはじめトカゲのような姿をしたほ乳類の遠い祖先たちだった。
私たちのご先祖たちは地上の厳しい環境に適応しさまざまな姿形に進化していた。
中でも500万年もの長きにわたって大繁栄したご先祖がいる。
体長僅か50センチほどのこの動物がなぜそれほど大繁栄できたのか?実はディイクトドンは「あるもの」を作っていたのだ。
その「あるもの」がクイズの答え。
それは南アフリカ共和国でよく発掘されるという。
ロジャー・スミス博士が案内してくれた。
ほら見て下さい。
あった!これこそその「あるもの」にほかならない。
それは…!巣穴…?そう地下に掘られた巣穴はこ〜んな形。
この化石はディイクトドンの「マイホーム」だったのだ。
そこへ洪水などで土砂が流れ込みそのままの形で化石になった。
ディイクトドンはこのマイホームで外敵や地上の暑さから逃れていたという。
しかもこの中にいれば安全に子供を育てられる。
それが大繁栄につながったと考えられている。
なるほど。
巣穴。
マイホームだったんですね。
…って事ですよね。
でも多分ディイクトドンは平日の昼間からゴロゴロしてたんでしょうね飯尾さんねえ。
はぁ〜あぁ〜まったく暇だよまったく。
平日昼間からゴロゴロゴロゴロ。
はぁ〜ゴロゴロしてるだけでマイホームの頭金たまんねえかな。
ここに土砂が流れ込んできたんですね。
(笑い声)複数匹これがいたところに土砂が流れ込んできてそのまま化石で見っかって「なるほどちゃんとマイホームでゴロゴロしてたんだな。
しかも何匹か」っていうのが分かった。
お宝化石はディメトロドンや「超小顔」のコティロリンクス!地上で繁栄した遠いご先祖の姿を見逃すな!ここで一大事!次のゾーンでは陸上で大繁栄した私たちの祖先を大事件が襲う事になる…。
(春香)あっあっあっ…えっ何?わぁ〜!あぁ!熱い!わあ〜火山だ!これが大事件「生命大絶滅」です!今からおよそ2億5,000万年前地球全体の大規模な変動により至る所で大噴火が起きました。
その時噴き出した溶岩の高さは上空2,000メートルまで達したと考えられています。
(伊集院)終わった。
ああ〜ご先祖様!しかもこの強烈な噴火なんと100万年以上続いたんです。
ここまで進化してきた地球上の生物種の96%が滅びたとも言われています。
(春香)ほとんど!くそ〜!巨大噴火で放出された大量の二酸化炭素で極度の地球温暖化が起こり繁栄していたご先祖のほとんどが絶滅した。
それからおよそ1億年後。
主役は私たちのご先祖ではなかった。
それは恐竜!絶滅を生き延びて進化を続けたは虫類は「恐竜」へと進化し多種多様な種が生まれていった。
恐竜たちの天下は1億年以上も続く事になる。
大絶滅を境に私たちのご先祖に取って代わった恐竜。
「恐竜大進化ゾーン」ではそんな恐竜たちの迫力ある化石が展示されている。
ご覧頂きたいのが
(伊集院)こちらなんですよね。
デカいよ。
これは「ヤンチュアノサウルス」という恐竜の頭の骨の化石。
アジアにいた大型の肉食恐竜です。
絶滅するたんびに多分違う進化をしていくんだね。
あっ…何何?何だ!おい誰だあいつ!あいつは誰だ!?
(春香)えぇっ!?突如現れた謎の生物!よく見ると何かを指し示している。
小型の恐竜の化石だ。
実は近年こうした一見目立たない小型の肉食恐竜が驚くべき進化を遂げていた事が分かってきた。
その進化とは?古生物学者のウィットマー博士が注目しているのは…恐竜の頭の骨を分析すると脳の大きさや形まで分かる。
その結果一部の恐竜で脳が飛躍的に大きくなっていた事が突き止められた。
中でも飛び抜けていたのが「トロオドン」という小型の肉食恐竜。
体に対する脳の大きさを比べるとトロオドンの脳はトリケラトプスの10倍もあったのである。
トロオドンは最も知性の高い恐竜の一つだったと思われます。
ウィットマー博士の考えるトロオドンの能力を見てみよう。
森の中で昆虫に狙いを定める。
しかしなぜか自分では食べずに…。
木に登り始めた。
すると…。
虫を目当てに小動物が姿を現した!そう!トロオドンはワナを仕掛け狩りを行っていた可能性があるのだ。
トロオドンは周りにあるものを使ってワナを仕掛け獲物を待ち伏せて難なく捕まえる事ができたと考えられます。
そんなトロオドンがもしも現代まで進化を続けていたらどうなっていたのか?デール・ラッセル博士は科学的に検証した。
博士によるとトロオドンは人間のような姿にまで進化を遂げた可能性があるという。
その名も…一体どんな姿なのか?このあと全貌が明らかになる!あの恐竜人間がここにいる?
(春香)トロオドンの進化形?
(伊集院)出た出た。
(伊集院)えぇ〜!
(春香)わぁ〜!
(伊集院)おぉ紳士…。
なんて紳士的な挨拶。
これ知能の高い恐竜トロオドンがもし絶滅せずに進化していたらどうなっていたのかデール・ラッセル博士が科学的根拠に基づいて想像したものです。
(飯尾)二足歩行になるわけですか。
そうですね。
(飯尾)へぇ〜。
(伊集院)肌とかどうなったりしてるの?ラッセル博士によりますと…
(春香)何を食べるんですか?
(伊集院)すっごいそこまで考えるんだ。
はいラッセル博士は。
もう箸とかを使えるぐらいの知能になってそうですけどね。
もうなんか天ぷらとかも塩で食べる。
(伊集院)かなりおつな感じの…。
そういうレベルだと思いますよ。
恐竜人間の元になった賢い恐竜トロオドン。
しかし現実にはそのまま進化を続ける事はなかった。
巨大な隕石が地球に衝突。
繁栄を極めていた恐竜たちは絶滅してしまったのだ…。
そのかわりに地球に台頭したのが私たち…そんなほ乳類のお宝化石も今回の特別展では展示されている。
こちらはほ乳類の祖先ジュラマイアの化石。
手のひらサイズのネズミのようなこの生物は卵を産むのではなくおなかの中で子供を育てるという新たな進化を遂げていた。
その後ほ乳類は進化を重ねて繁栄し世界中に広がっていったのである。
ナイトミュージアムの探検ツアーもいよいよクライマックスだ!さあ生命の進化も佳境にさしかかりました。
いよいよ「霊長類」です!やっと…。
この先には世界中を驚かせた「奇跡の化石」があるという事でしかも日本初公開の化石ですよ。
すごいちょっと見たい。
世界中を驚かせた「奇跡の化石」。
一体どんな奇跡なのか?
(春香)これ日本初公開。
そうなんです。
愛称「イーダ」って書いてますね。
そもそも化石というのは体全体の2%程度しか残らないものです。
歯が1つとかそういう程度のものなんですよ。
ところがこの化石というのはなんと95%残っているんです。
(春香)ほとんど!へぇ〜!・皆さ〜んこんばんは!
(一同)こんばんは…。
・私よ私!皆さんの前にいるでしょう。
(伊集院)あぁあなた?
(春香)イーダ?
(イーダ)そう私はイーダ。
私女の子なの。
私の化石は保存状態があまりにもいいから胃の中にあるものまで分かったのよ。
えぇ〜!?
(イーダ)ほらほらほらよ〜く見てあばら骨の下辺りの黒い部分が胃なの。
その中に果物や木の葉の一部が残されてたのよ。
(春香)ちゃんと残ってるんですね。
俺らこうなる時はいいもん食っといた方がいいね。
(イーダ)実は私たち霊長類は熱帯の木の上で暮らしていたからほとんど化石が残らないのよ。
何で?残ってるじゃないイーダは。
(イーダ)ウフフフ!あのね化石になったのはある偶然がいくつも重なった結果なの。
それこそまさに奇跡と言えるわ。
どうなったら…こうなるの?このイーダちゃんが化石になるまでの奇跡の物語ご覧下さい。
(イーダ)
私が発掘された場所はドイツ南部のメッセル・ピット
ここは保存状態の良い化石がたっくさん見つかっていて世界遺産にもなっているの。
昔ここは湖で水に落ちた生き物は湖の底の泥に埋もれたの。
おかげで腐る事なくきれいな状態のまま化石になったのよ
(伊集院)色が残ってる。
でも木の上で暮らしている霊長類だった私がどうして湖の底で化石になったんだと思う?その謎を解き明かそうとしているのがヨルン・フールム博士。
博士は私の体のある部分に注目したの
右の手首をよ〜く見て。
丸く盛り上がっているでしょ?
(フールム)これをCTスキャンで見ていくと奥の方に骨折の痕が見えます。
これが恐らくイーダが完璧に保存された理由です。
今から4,700万年前のある日…
うっかり足を滑らせて木から落ちた私。
おかげで右手を骨折して木に登れなくなっちゃった。
一人地上をさ迷っていたらたまたまこの湖にたどりついたの。
その時突然湖の底から火山性のガスが湧いてきてあっという間に気を失ってしまったわ
湖に落ちた私は軟らかい泥の中できれいな化石になっていったの。
本当にいくつもの偶然が重なって生み出された「奇跡の化石」なんですって
この話をすると子供たちはとっても興味を持ってくれるの。
特に彼女はね
実は私まだ子供で乳歯から大人の歯に生えかわる時期だった事が化石から分かったの。
フールムさんはちょうど同じように歯が生えかわる年頃だった娘さんの名前を付けたのね
4,700万年もの時がたっていたなんて驚きだけどこうして皆さんに出会えて私はとっても幸せよ
この子もほんとに化石になるつもりのポーズで落ちましたね。
(笑い声)こんなに見やすいポーズあります?確かに。
イーダさんありがとうございました。
(イーダ)こちらこそ。
また会いに来てね。
またね〜。
(イーダ)バイバーイ!ついに生命の進化最後の事件発生です。
ちょっと皆さんあちらをご覧下さい。
見て下さい。
これずらりと頭蓋骨が並んでいます。
生命進化最後の大事件。
ここには20近くの頭骨の化石が並んでいる。
実はこれらは私たちとは別種の人類。
人類は一本道をたどって進化したわけではないのだ。
何度も枝分かれし現れては消えていったさまざまな人類の貴重な化石が集められている。
ちょっとここから特別ガイドの先生にお聞きしましょうか。
河野さん。
こんばんは。
先生あちらに石を持った人がいるんですけどもこれもう道具を使い始めたって事ですか?こちら。
(河野)そうですね。
そのころまでにはうまい事石の道具を作って使っていたという事がほぼ分かっています。
どうですか知能的に言うとどれぐらいあったんでしょう?脳の大きさ的にはまだそのころは私たちの1/3より少し大きくなってき始めた頃でそのあと急激に大きくなっていくんですけれども。
あと先生この下にあるパラントロプス頭が突き出てる感じがするんですけど。
(河野)いいところに気が付きましたね。
この頭の出っ張りはかむための筋肉をたくさん増やすためにその頭の骨が出っ張りになってるというふうに考えられています。
(伊集院)初めて意識したけどかむと動くとこあんじゃん。
(河野)そうなんです。
ここぐらいまでなんだよね。
だけど多分この上もいきそこに盛り上げて…。
なるほどね。
(飯尾)がっついてたんだガリガリ。
かみたかったんだな〜。
(伊集院)硬いもん食べてたのかな。
硬いもんしかなかったのかね。
結構知性もあるから…「肩凝ったな」みたいな雰囲気出してる。
(笑い声)
(伊集院)たまたまああいうポーズ。
結構知性も持ってたんじゃ…。
(伊集院)どんどん自分たちに近づいてくわ。
(春香)ホモ・エレクトス。
ここになってくると結構デカいというか…。
(春香)近くなってきましたよ。
いわゆるジャワ原人か。
(伊集院)あっいよいよだ。
到達だ。
(春香)確かに。
ネアンデルタール人。
あぁ〜。
(飯尾)話ができそう。
(伊集院)ほんとだ話が通じそう。
(春香)すごい近いものを感じますね。
今までと違うのは私たちと一緒で洋服着てますよね。
そうですね。
とても寒い地域に住んでいたので恐らく衣服がないとやっていけなかっただろうと思われます。
会話とか言語だったんですかね?そのへんははっきりは分かっていないんですが話をしたりした可能性はないとは言えないようです。
(一同)へえ〜!
(一同驚きの声)
(伊集院)ほんとびっくりした。
(一同驚きの声)
(飯尾)OKOKOKOKトモダチトモダチ!ヒューマン。
(春香)なかなか分かってくれない。
私たちより大きな脳を持っていたネアンデルタール人。
腕力も我々の倍近くあったかもしれないと言われている。
しかし進化の歴史の中でネアンデルタール人も姿を消した。
そして今地球上に存在している唯一の人類がホモ・サピエンス。
およそ20万年前にアフリカで誕生した私たちだ。
ここが今回の探検ツアーの終着点。
無事現代に到着だ。
いやもう最初だってあんなちっちゃい小魚みたいなところから始まって何回も2015/08/10(月) 22:00〜22:50
NHK総合1・神戸
至宝化石が大集合!探検ナイトミュージアム[字]
上野・国立科学博物館に、地球の生命進化40億年をたどるお宝化石が集結!今話題の「生命大躍進展」会場を閉館後に探検し、古代生物の驚異の実像に迫る。恐竜人間も登場!
詳細情報
番組内容
上野・国立科学博物館で開催中の「生命大躍進展」が今大人気!奇怪な古代モンスターから恐竜、知られざる人間の遠い祖先たちに至るまで、40億年の生命進化をたどる超お宝化石が世界から大集結しているのだ。閉館後の会場をナイトミュージアム支配人の案内で大冒険!化石に秘められた驚きの秘話や進化研究の最前線に迫る。古代生物がまさかの復活?恐竜人間と古代人の決闘?ミステリアスな夜の博物館はハラハラドキドキの大騒ぎ!
出演者
【司会】劇団ひとり,中村慶子,【ゲスト】飯尾和樹,伊集院光,春香クリスティーン,【講師】国立科学博物館グループ長…加瀬友喜,【解説】国立科学博物館名誉研究員…山田格,国立科学博物館研究主幹…河野礼子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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