幻解!超常ファイル▽納得!怪奇映像はこうして生まれる〜これで心霊写真恐くない 2015.08.10


皆さんはこんな不気味な映像を見た事がありませんか?そこにいなかったはずの人の手。
原因不明の奇妙な現象。
小柄で銀色の「捕獲された宇宙人」。
こうした怪奇映像はダークサイドからにじみ出した異常なモノがまさに実在する事を証明しているのです。
人々が気付かぬ真実を写し出す恐ろしい写真や映像。
その恐怖のテクニックを専門家が完全暴露!私たちはなぜだまされるのか?これを見ればもう心霊写真も恐くない。
闇が誘う不可思議な謎。
光が導く検証と真相。
2人の栗山千明があなたと共に幻を解き明かしていきます。
インターネットの動画サイトに毎日のように投稿される恐ろしい映像の数々。
中でも監視カメラの映像は異常な現象が起きた瞬間をありのままに捉えたまさに真実のものとされる。
2008年シンガポールでの投稿動画。
オフィスビルの防犯カメラ映像。
深夜0時28分。
エレベーターに乗り込むサラリーマン。
その後ろに…。
老婆の幽霊が…。
「エレベーターの幽霊は本物だ!」。
「これが偽物のわけないでしょう!!」。
動画投稿から3日後にはシンガポールの新聞各紙が一面に掲載。
監視カメラがついに幽霊の実在を証明したのである。
でも映像に写っているからといってそれが本当に証明になるのでしょうか?怪奇映像を見ると私たちは驚いたり怖がったりする一方で冷静な判断力を失ってしまいます。
そうして「本物だ!」と思い込まされているだけではないでしょうか?なるほど。
では栗山さんの言うようにエレベーターの幽霊映像を冷静にじっくり見てみよう。
幽霊が現れる瞬間を1コマごとに見てみる。
幽霊が現れた瞬間その姿は背中全体が見えている。
しかし1コマ前に戻すと…。
下の方は現れているのに上の方は出てきておらずバラバラに登場するのだ。
これはもしや…。
そして10日後答えが明らかになった。
ハイ!マイネームイズジョシュ・ゴー。
あるコンサルティング会社が仕掛けたCGによる合成映像。
過剰な深夜労働の危険性を訴える…今やCG合成によってどのような映像でも作れる時代。
しかし私たちの「監視カメラはありのままを撮影している」という思い込みによってまんまとだまされてしまったようだ。
怪奇映像にだまされる原因は思い込みだけではない。
以前この番組でも紹介した「ヒッチハイクの幽霊」の場合。
深夜山道をドライブする若者たちの車に美しい女性がヒッチハイクしてくる。
ところがあるカーブで…。
(叫び声とブレーキ音)
(衝突音)前の座席にいた2人が死亡。
生き残った撮影者は映像をインターネットに投稿。
本物の幽霊に遭遇した実話として世界中へ拡散されたというのだ。
実はこの映像もともとはある映画プロデューサーが自分のサイトで公開した短編ホラーだった。
しかし彼の作品は何者かにコピーされ出どころや作者が隠されたまま投稿。
映像が拡散するうちに次々とタイトルも変えられフィクションだという事が分からなくなってしまったのである。
このように映像が広まる中で真偽を判断する情報が抜け落ちるケースはインターネットに限らない。
数十年にわたって世界をだまし続けた怪奇映像がこちら。
1950年代から本や雑誌を通じて世界中に広まった謎の写真である。
「アメリカが隠蔽している宇宙人だ」「いや毛をそったサルだ」と議論されてきたが長年出どころは不明のままだった。
近年その出典は1950年3月にドイツの大手出版社が出した週刊誌の創刊号だと判明。
「アメリカで宇宙船が墜落。
火星人が捕獲された」というスクープ記事の中にあの写真があったのだ。
更に翌週の号には衝撃的な続報が!「創刊号はエープリルフール特集。
火星人の写真は作りものでした」。
ところが2か月後写真はなんとアメリカ空軍の雑誌に掲載。
当時世界で多発する空飛ぶ円盤事件の一つとして空軍は紹介したのだが…。
肝心の…「アメリカ空軍が取り上げた」というお墨付きを得た写真はその後世界各地の出版物に掲載。
孫引きを重ねるごとに更に謎めいた一枚へと膨れ上がっていったのである。
一方怪奇映像の中には写真そのものに明らかに奇怪な現象が写り込んでいる場合がある。
その代表が心霊写真だ!
(シャッター音)誰もいなかった場所に…。
ヘビのような…「オーブ」と呼ばれる光の玉。
撮影している時は何もなかったという。
カメラマンの久門易さんはこうした心霊写真を撮影技術の面から検証。
写真を楽しむテクニックの一つとして紹介している。
まずは女の顔が不気味に写った写真。
実は人の顔がぼんやりと写ったり体が消えたりする心霊写真にありがちな一例として久門さんが再現したものだ。
まずカメラがぶれないように三脚で固定。
(久門)せ〜の…動く!そしてシャッターを切る瞬間黒い服の女性だけ左右に動いてもらう。
ポイントは…撮影している場所が比較的暗い場所でシャッタースピードが1秒。
かなり長めに設定してます。
1秒シャッターが開いてるんですけども…
(久門)スタート。
カメラは光に反応するため黒い服で動くと…そのため体は透けてしまい顔だけが残るのだ。
続いては赤い光がヘビのように伸びている写真。
よく見ると光はろうそくなど明るい部分から伸びている。
この原因もシャッタースピードの仕組みが関係していると推測できる。
この夜景を例にしてみよう。
ストロボだけを使うと手前の人物は明るく写るが背景には光は届かず暗いままになってしまう。
そこで人物にストロボを当てて明るく写したあとシャッターを長めに開き続けて夜景も明るく写す。
いわゆる「夜景モード」と呼ばれるテクニックだ。
ところが人物を写したあとでシャッターが開き続けているのを忘れてカメラを動かしてしまうと背景の明るい光が写り続けまるで流れる線のように写ってしまうのだ。
不思議な発光体「オーブ」が写し出された写真。
今度は…久門さんはオーブの再現撮影に小麦粉を取り出すとレンズ前に落としストロボをたいて撮影。
すると小麦粉が光を反射し球体のように大きく写り込んだ。
長年放置された廃屋や霧が濃い森の中などいかにも霊が出そうな場所でストロボを使うとホコリや水滴が反射してこのような現象が起きやすいという。
久門さんは他にもこんな撮影テクニックを披露してくれた。
首がうまく隠れる角度から撮影すると…。
首なし写真。
逆にうまく体を隠した…。
恐怖の生首。
下に何かあると予感させるようなポーズになってしまうとネタがばれてしまうので…見た人がそこに首や胴体があるはずと思い込むような構図やポーズ作りが大切。
更に私たちの視覚は実際には存在していないものまで認識してしまう事があるという。
例えばこちらの楽しげな花火の写真。
あなたはこの煙の中に何かを見つけるはず…。
そう…般若の顔。
部屋の隅に何気なく掛かったTシャツ。
不気味にほほ笑む青白い顔。
私たちの視覚は身の回りの単純な模様や形から人の顔を見つけてしまうようにできているという。
なぜ私たちはこういうシンプルな単純なパターンを見ても顔として見てしまうのか。
それは恐らく私たちが顔に対して非常に感度が高いからなんですね。
そういう相手の顔を認識したりその表情を読み取るという事は多分日常で最も重要な人間としてのやらなければならない作業の一つなんだと考えられています。
人間が生きていく上で必要な能力そのものなんだと思いますね。
映像が撮影され伝えられ私たちが認識するまでのさまざまな段階に…今夜は怪奇映像が怖くて嫌だという方のために心霊写真のプロフェッショナルにそのつきあい方を教えてもらいます。
基本的に私正直怖いのはちょっと苦手なんですよ。
なのでどちらかというとネット上に上がってるものだったり写真を見ないように避けてきているタイプなんですけど。
僕もう心霊写真論とか心霊映像論とかJホラー論を10年以上やってるんですけど呪われもたたられもした事はないんですね。
僕の話を聞いて怖がった子たちも呪われた事もたたられた事もなくて。
心霊写真というのが怖いものだとか呪いがあるとかたたるみたいな見方というのは心霊写真の歴史を調べてるとほんの一握り一部なんですよ。
第一次世界大戦の頃にこういう話があって。
逆にそう考えると温かい話ですよね。
そうですね。
例えばすごく身近な例を挙げてみると旅行写真なんかを考えて下さい。
はい。
旅行に行った時に楽しいですよね。
ただそこに…その木立の中に奇妙な顔が写ってるとかいうふうになった時には動揺しますよね。
はい。
イメージの中の自分がこう思ってるっていうものの見え方と実際って…。
実際に写ったもの。
そのギャップにびっくりしてしまったりするって事ですね。
つまり現実以上に現実をリアルに写してしまう。
映像って本来そういうものなんですよ。
映像も写真なんかだと薄っぺらい一枚の紙ですよね。
そんな2次元的な…そうした意味で怪奇映像は十分に研究の対象になるしあるいはもう少し違う見方もしてみるべきじゃないかなと僕は思うんですね。
はい。
2015/08/10(月) 02:05〜02:25
NHK総合1・神戸
幻解!超常ファイル▽納得!怪奇映像はこうして生まれる〜これで心霊写真恐くない[字][再]

私たちの日常に忍び込む不可思議な映像。心霊や宇宙人、怪現象の写真などは、どのように生まれ、世間に広まるのか、実例で検証!身の回りの意外なからくりを明らかにする。

詳細情報
番組内容
肩の上の何者かの手…、謎の光球の乱舞…、煙に浮かぶ鬼の顔…。こうした心霊写真など、怪奇映像はどのようにして生まれるのか、知られざる仕組みを徹底解説!さらにインターネットをにぎわせる幽霊動画や、雑誌で話題となった「捕らわれた宇宙人写真」など、広まり方で謎が深まった映像のからくりや、普通の映像に私たちが恐怖を感じる心理的な原因など、不思議な映像が作られ、人が認識するまでに何が起きているのかを楽しむ。
出演者
【司会】栗山千明,【語り】中田譲治

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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