地球ドラマチック「砂漠の船に乗って〜世界ラクダ物語〜」 2015.08.10


「砂漠の船」とも呼ばれるラクダ。
ラクダは何千年にもわたって砂漠に生きる人々の暮らしを支えてきました。
人々を乗せ交易品を運び遊牧民にとってもなくてはならない存在でした。
さまざまな交通手段が発達した今ラクダの時代は終わってしまうのでしょうか。
それともこれからも私たちの良きパートナーであり続けるのでしょうか。
ラクダとともに世界各地を巡りながらその歴史と知られざる生態を探ります。
人間とラクダの物語はアラビア半島サウジアラビアの砂漠から始まりました。
氷河期の終わりアラビア半島は緑に覆われていました。
しかしその後の気候変動によって乾燥し大部分が砂漠となりました。
厳しい砂漠地帯に生きる人々はラクダが自分たちの役に立つ事に気づきました。
やがて人間とラクダは強い絆で結ばれていきました。
1万頭を超えるラクダの絵が岩に描かれているんです。
圧倒されます。
巨大な岩に壁画が描かれたのはおよそ3,000年前と推定されています。
人とラクダが共に働く姿を描いた最も古い壁画です。
私たち遊牧民とラクダには深い関係があります。
ラクダは私たちの祖先が砂漠を生き抜く上で役に立ってきました。
世界で最初にラクダが家畜化されたのはアラビア半島だと言われています。
壁画はその証拠と言えるでしょう。
人間とラクダは何千年にもわたって共に暮らしてきました。
しかし時代は変わりつつあります。
サウジアラビアの首都リヤドはわずかな期間で近代的な大都市に成長しました。
そのため伝統的な生活が急速に失われつつあります。
砂漠では今なお伝統的な遊牧生活を続ける「ベドウィン」と呼ばれる人たちが暮らしています。
私たちには都会で暮らすより遊牧生活を送る方が合っています。
夜寝る時は休んでいるラクダの横に穴を掘って眠ります。
ラクダの体温で寒さをしのぐ事ができるからです。
私たちは昔からラクダとともに遊牧生活を送りミルクを利用してきました。
毛皮で服を作る事もできます。
肉も食べられるし。
ラクダのフンは燃料になります。
ラクダは無駄なところがないんです。
神は偉大です。
もちろん石油が発見される前までの話ですけどね。
ああ。
地球温暖化による気候の変化はこの地域でも起きています。
7年ほど前からラクダが食べる草が減り続けています。
そのため自然に生えている草の代わりにエサを買い与えています。
昔と違ってラクダを飼うにもお金がかかるようになりました。
このままでは遊牧生活を続けるのは難しいでしょう。
あと5年が限界かもしれません。
ラクダは150リットルもの水をたった10分で飲み干し一度水分を補給すれば数週間は水なしで過ごせます。
新鮮な草さえあれば半年ほど水を飲まなくても生き延びる事ができます。
サウジアラビアのラクダは「ヒトコブラクダ」です。
ラクダが水を飲まなくても平気な事と背中のコブは関係ありません。
コブの中身は脂肪です。
ラクダの体には脱水症状が起きないように水分の消費を最小限に抑える仕組みが備わっているのです。
しかし過酷な環境で生きられるよう進化してきたラクダも気候変動には太刀打ちできません。
サウジアラビアでは近年の干ばつによってラクダが食料としている草が失われています。
そのため砂漠の真ん中で海水を真水に加工しラクダ用の草を育てています。
ラクダ文化を守るための取り組みは他にもあります。
キング・ファイサル大学ではラクダの保護と研究が行われています。
大学にあるラクダのための病院です。
診察は専門の獣医師が行います。
苦しそうですね。
尿道の詰まりが原因でしょう。
ラクダの尿道はネコの尿道と同じくらいの太さしかありません。
そのため細かい砂が詰まりやすいんです。
手術でラクダの尿道を広げます。
成功して命が助かるといいんですが。
この病院で行われるラクダの治療は無料です。
病院には国内はもとより近隣諸国からもラクダが運び込まれてきます。
その数は週に数百頭に上る事もあります。
新たな治療法も開発されています。
ラクダは発情期になるとオスどうしが戦って顎をケガする事があります。
かつては治療法がありませんでしたが今では金属製のプレートを使って患部を固定できるようになりました。
回復するとラクダは再び砂漠に戻されます。
サウジアラビアでラクダとの遊牧生活が今後も続くかどうかは人々がラクダの新たな活用法を見いだせるかどうかにかかっています。
巨大なラクダのキャラバンが砂漠の交易路を行き交うようになったのは紀元前400年ごろの事でした。
貴重な香料や真珠や金といった交易品がヨーロッパへ向けて運ばれました。
アラブの交易路は現在のトルコでシルクロードと交わりました。
時代は移りラクダのキャラバンは姿を消しましたがその名残は「ラクダ相撲」として今も残っています。
シルキンは相撲用のラクダです。
名前は「暴れん坊」という意味ですが。
とてもいい子なんです。
まさに私の自慢の息子ね。
いい子ねシルキン。
大好きよ。
本当に何てかわいいの。
飼い主のヌルジャン・メメチーは自宅の隣の小屋でシルキンを世話しています。
ヌルジャンにとってシルキンは宝物です。
シルキンは今年初めて試合に出場します。
相撲用のラクダを飼っている女性は他にいません。
でもやめたいと思った事はありません。
シルキンが大好きなんです。
目前に迫る本番に備えてヌルジャンは毎日シルキンを散歩に連れていきます。
シルキンは2種類のラクダの交配種「トゥールー」です。
アイテキン・カヤは数少ないトゥールーの生産者でその飼育法をよく知っています。
トゥールーは中央アジア原産のフタコブラクダがキャラバンの途中でヒトコブラクダと交配し生まれたと考えられています。
フタコブラクダとヒトコブラクダを交配させると両親とは異なる特徴を持った子供が生まれます。
ここにいるガゼルもトゥールーです。
フタコブラクダのオスとヒトコブラクダのメスの間に生まれました。
体が大きいでしょう。
トゥールーは大きく育つんです。
そのため多くはラクダ相撲に用いられます。
ガゼルは中でもトップクラスの大きさです。
いよいよシルキンがラクダ相撲の大会にデビューする日がやってきました。
飼い主のヌルジャンにとっては期待と緊張の一日の始まりです。
出場するラクダは試合前に計量を行います。
940キロ。
ラクダは体が大きいためトラック用の計量器が使われます。
960キロ。
ありがとう。
行きましょう。
トルコ西部の町セルチュクでは毎年トルコ最大のラクダ相撲大会が開催されます。
2万人の観客の前で100頭ほどのオスが競い合います。
大会は年に1度ラクダの繁殖期に当たる冬場に行われます。
野生のラクダもこの時期メスを巡って激しい戦いを繰り広げます。
試合に臨むラクダは興奮して口の周りに泡を吹いています。
ラクダは飼い主にとってかけがえのない財産です。
そのため試合が過熱するとケガをする前に2頭の体を引き離します。
1対1で対決し相手が地面に倒れるか逃げ出せば勝ちです。
賞金はありませんが勝てば飼い主にとって大変な名誉です。
おいでシルキン。
いよいよシルキンの登場です。
しかし想定外の事態が発生しました。
試合をしていた他のラクダが暴れだしたのです。
ダメ〜!止めてちょうだい。
早く止めて。
自分のラクダも止められない訳?はっ?どういう事?信じられないこんな事が起こるなんて。
つまみ出してよ。
何なの!こんなのありえない!ヌルジャンはシルキンの安全のため泣く泣く棄権する事にしました。
残念だったねシルキン。
でもまた闘えるから。
元気を出して。
ねっ大丈夫だから。
よしよし。
かわいそうに。
気を落とさないでまた頑張りましょう。
しかしシルキンの興奮は収まりそうにありません。
そこで翌日ヌルジャンはシルキンのために試合を行う事にしました。
ラクダ相撲はトルコに今も息づく数少ないラクダ文化です。
シルキンが優勢です。
対戦相手を傷つける前に引き離します。
シルキンの勝ちです。
トルコの冬は間もなく終わります。
相撲用のラクダは次のシーズンが来るまでたっぷりとエサを与えられ大切に飼育されます。
昔のラクダが歩んだ道を更に東にたどりましょう。
何千年にもわたってアジアとヨーロッパを結んできたシルクロードです。
キャラバンを組み6,500キロに及ぶ道のりを貴重な交易品を運んで歩いたのは主にフタコブラクダでした。
モンゴルには高い山々と広大な原野が広がっています。
冬は長くて寒く夏は猛暑に見舞われます。
中東のラクダはコブが1つしかないヒトコブラクダですがモンゴルにいるのはコブが2つあるフタコブラクダです。
寒暖差の激しい気候に耐えられるフタコブラクダはモンゴルの乾いた草原地帯に住む遊牧民にとって今なお重要な交通手段です。
かつてのシルクロードに現在新たな道路が建設されています。
中国の企業が鉱山の採掘権と引き換えに道路を整備しているのです。
近代化とともに首都のウランバートルは世界で最も大気汚染が深刻な都市の1つとなりました。
そんなモンゴルでは今希少な野生のラクダが危機にひんしています。
しかしモンゴルにも手つかずの自然が残る地域があります。
ゴビ砂漠の自然保護区は野生のフタコブラクダが生息する世界でも数少ない場所です。
自然保護区は人間の立ち入りが厳しく制限されています。
オーストリアとモンゴルの研究チームが野生のフタコブラクダの調査のため自然保護区に立ち入る事を特別に許可されました。
野生のフタコブラクダはほとんど目撃された事のない「幻のラクダ」です。
およそ5万平方キロメートルの広大な場所にわずか400頭しか生息していないと考えられています。
研究チームは幻のラクダを探し回ります。
しかし1頭も見つける事ができません。
野生のフタコブラクダはやはり幻の存在なのでしょうか。
砂漠では生き物は水を求めてオアシスに集まります。
ラクダも例外ではありません。
研究チームはある水場にターゲットを絞る事にしました。
ここはゴビ砂漠の中で最も大きなオアシスの1つです。
動物の足跡がたくさん残っています。
でも水はきれいとは言えません。
しかもなめてみるととてもしょっぱいんです。
ここの水には塩分が大量に含まれています。
野生のラクダはこの水を問題なく飲めます。
だからこのような場所でも生きる事ができるんです。
気候変動により砂漠化が進むモンゴルでは家畜のラクダは生き延びるのが難しくなっています。
しかし野生のラクダなら遊牧民のパートナーとして長く働く事ができるかもしれません。
あっちを確認しよう。
ええ。
研究チームは野生のラクダの姿を捉えようと自動撮影カメラを設置しましたがまだ姿を捉えていません。
しかしある証拠が見つかりました。
ラクダの毛でしょう。
オスのものだと思います。
ああラクダの匂いがする。
この色からするとたてがみかも。
野生のラクダは警戒心が強く20キロ離れた場所からでも相手の姿を見つけられます。
近づくのは簡単ではありません。
(無線からの声)研究チームはついに野生のラクダを発見しました。
行こう。
よし。
ラクダが車の音に気づきました。
急いで追いかけます。
野生のラクダは時速50キロもの速さで走る事ができます。
麻酔銃の狙いを定めます。
(麻酔銃の発射音)素早く検査を行います。
66。
65。
これは思った以上に早く作業した方が良さそうだ。
健康状態を調べ血液のサンプルを採取します。
その間にモンゴルのチームはGPS発信機がついた首輪をラクダに取り付けます。
野生のラクダの行動範囲を把握し家畜のラクダとの交雑を阻止するためです。
どうだ?保護区の周りには家畜のフタコブラクダが飼われています。
2つの種が交われば野生のラクダの遺伝子が途絶えてしまうかもしれません。
よ〜しよし。
組織のサンプルを採っています。
眠っているし痛くはないはずです。
採取したサンプルからDNAを抽出し家畜のラクダと比較します。
野生のラクダがなぜ過酷な環境に適応できるかを調べたいんです。
解毒剤を投与しました。
呼吸も安定しています。
よ〜し。
起きるんだ。
ゆっくり。
そうだ。
科学者たちはゴビ砂漠に生息する希少な野生のラクダのサンプルを手に入れ発信機を取り付ける事にも成功しました。
野生のラクダの保護と生態の解明に役立つ事でしょう。
過酷な環境で数千年にわたって命をつないできたゴビ砂漠のラクダ。
今鉱山の開発や深刻な大気汚染によって絶滅の危機にさらされています。
適切な保護を行わなければ本当に幻となってしまうかもしれません。
次の舞台はモンゴルを離れてはるか南のオーストラリアです。
1860年アジアからオーストラリアへヒトコブラクダが運ばれました。
初期の入植者たちは乾いた砂漠地帯に阻まれ内陸部を探査できずにいました。
そこで持ち込まれたのがラクダです。
ラクダ使いとともに船で運ばれました。
ラクダはオーストラリア内陸部の探査やエアーズロックとして知られるウルルへの到達にも貢献しました。
また鉄道や通信網井戸の整備食料や水の運搬などラクダはオーストラリアの開拓史においても重要な役割を果たしました。
デビー・ロビンソンは今もラクダとともに内陸部を移動しながら人里離れた農場などに物資を届けています。
うちの家族は砂漠の移動に昔からラクダを使っています。
エサを持っていく必要もないし馬よりもずっと便利ですからね。
子供を連れて2年間旅に出た事もあります。
12頭のラクダを引き連れてね。
荷車での生活です。
一つの場所にとどまらず常に移動していました。
ジギーまっすぐ歩いて。
あ〜もう…。
あと一口ね。
ニイハウもう十分でしょ。
行くよ。
これまでも何度もこうして砂漠地帯を移動してきました。
私たちが届ける物資を頼りに生活していた人たちがいたからです。
オーストラリアで観光以外でラクダを使っているのはもう私たちだけでしょう。
車では行けないような場所でもラクダなら行く事ができますからね。
さあしっかり引っ張って。
早く。
もうジギーったら。
大陸横断鉄道インディアン・パシフィックが開通してからは列車で荷物を輸送できるようになりました。
ラクダはすっかりお役御免になった訳です。
1925年には飼育登録がされていないラクダは殺処分される事になりました。
悲しい事です。
飼い主の中には未登録のラクダを殺さずにひそかに砂漠地帯に放す人もいました。
野生に放されたラクダはやがて数を増やしていきました。
オーストラリアでは今ラクダが増えすぎて社会問題になっています。
オーストラリア政府は対策に乗り出しました。
オーストラリアの砂漠地帯は乾燥はしていますが植物が豊富でラクダにとっては楽園です。
ただし水源は非常に限られています。
わずかな水源をラクダが独占するため他の生きものが水にありつけず命を落とす事も少なくありません。
いい天気だ。
ラクダは外来種です。
もともとオーストラリアにいた訳ではありません。
天敵がいないため10年ごとに2倍のペースで増えています。
既に100万頭に達しているかもしれません。
人間にも影響が及んでいます。
水を求めるラクダに先住民の村が襲われたり消化栓や貯水槽などが破壊されたりする事件が起きています。
自動車事故も深刻です。
ラクダは体が大きいため衝突したら大事故になるおそれがあります。
どんなにかわいくても関係ありません。
この問題に対処しなければなりません。
最も効果的なのは駆除する事です。
ヘリコプターから銃で撃って駆除する方法なら早い上費用も抑えられます。
オーストラリアでは毎年6,000頭を超えるラクダが駆除されています。
しかし効果はほとんど上がっていません。
そんな中地元の住民が名案を思いつきました。
生け捕りにして海外へ輸出するのです。
ラクダを減らせるだけでなく収入も得られます。
地上と上空で連携して群れを追い込みます。
ほら下がれ。
さああっちだ。
行け。
今日だけで300頭近く捕まえました。
来週更に400頭捕まえて全部で700頭をサウジアラビアに運びます。
大きな船でね。
ラクダは巡り巡ってふるさとに帰るんです。
オーストラリアの大自然の中でたくましく育ったラクダは湾岸諸国で人気を博しています。
サウジアラビアでは繁殖の他レース用のラクダとして高値で取り引きされています。
それでは次のレースの準備をして下さい。
サウジアラビアで盛んなラクダ・レース。
近年人間の騎手に代わってリモコン操作の「ロボット騎手」が主流となっています。
オーナーや観客はラクダが走る横を車で並走しロボット騎手を操作したり声援を送ったりします。
新時代のロボット騎手をお見せしましょう。
中はこのようになっています。
ドイツ製の機械が使われています。
無線で指示を出したりリモコンを使ってムチをふるわせたりする事ができます。
動かしますよ。
今度はもっと速く。
すごい音がしますがムチはラクダの体の横を通るだけで実際に体に当たる事はありません。
無線で名前を呼びかけて気合を入れます。
(無線からの声)こらこらよしなさい。
ラクダのミルクは栄養豊富でとても体にいいんです。
医学的な効果もあると言われています。
ミルクだけではありません。
尿にも効果があります。
コップ1杯分のラクダの尿を用意してコップ3杯分のミルクと合わせます。
ただし必ず採ってから5分以内に飲む事。
それが肝心です。
病気だった人が40日間ここに滞在しこれを飲み続けました。
その後医師に診てもらったら良くなっていたそうです。
ラクダの尿には本当に医学的な効果があるのでしょうか。
アブドゥッラハマーン・ホワルシードは長年ラクダの尿を研究しています。
私たちは驚くべき発見をしました。
預言者ムハンマドは人々にラクダの尿を飲むよう薦めたと言われています。
その理由を裏付けるような発見です。
ラクダの尿から抽出したサンプルを分析しました。
その結果金や銀プラチナといった金属が含まれている事が分かりました。
ただし極めて小さい「ナノ粒子」の状態です。
私たちはラクダの尿に含まれるナノ粒子がある種のガン細胞に対して有効である可能性があると考えています。
ただラクダの尿をそのまま飲むのはリスクがあるのでお薦めできません。
そこでラクダの尿を乾燥させて粉末状にし調剤できるようにしました。
すばらしい事です。
近い将来ラクダの尿を使ってエイズやガン肝炎などの病気から人類を救えるようになるかもしれません。
ラクダは神の恵み。
奇跡の動物です。
ラクダの尿に関する研究はまだ始まったばかりです。
薬として認可を受けるには更なる臨床研究が必要です。
サウジアラビアの「国連食糧農業機関」の研究所ではラクダのミルクが研究されています。
ベルトラン・フェイはラクダのミルクを一般の市場に広める方法を研究しています。
ラクダのミルクには多くのすぐれた点があります。
大まかな成分は牛乳に似ていますが詳しく分析すると興味深い特徴が見えてきます。
まずビタミンCが豊富です。
牛乳の何倍も多くのビタミンCが含まれている事が分かっています。
栄養価が非常に高いという事です。
血糖値を下げる働きがあるインスリンも含まれているため糖尿病の治療にも役立つかもしれません。
更にラクダのミルクには抗菌作用のあるタンパク質が含まれています。
中央アジアでは結核の治療に使う事もあるそうです。
ラクダのミルクには牛乳のように食物アレルギーの原因となるタンパク質は含まれていません。
しかし海外に輸出するには厳しい衛生条件をクリアーする必要があります。
私はフランス人です。
フランスはチーズの本場いわば「チーズ王国」です。
フランス人としては上質なラクダのミルクを前にしてチーズを作らない訳にはいきません。
ラクダのチーズを作る上で最大の問題はミルクが固まらない事でした。
そこでラクダのミルクを固めるための特別な酵素を開発しました。
今はまだ実験段階です。
でもいずれラクダのミルクの有効成分がたっぷりと入ったチーズを作れるようになりたいですね。
どうでしょう?うんいいね。
フランスのチーズと同じ香りがする。
これは4番のサンプルかな?いかがですか?いいね。
さっきのより?こっちの方がおいしいよ。
これならフランスでも受けると思う。
いつかフランスに輸出できる日が来るといいですね。
ああ。
ラクダは好奇心の強い動物です。
自分から人間に近づいてきます。
ほらね。
ラクダは大きな体をしています。
首を1振りするだけで私の体など簡単にはじき飛ばされてしまうでしょう。
でも怖くはありません。
おとなしいでしょう。
私はラクダが大好きです。
気候変動による砂漠化が世界各地で進行しています。
干ばつが増すにつれてラクダへの関心はますます高まっています。
干ばつが起きても生き延び高品質のミルクを出し続ける事ができるからです。
アフリカケニアのマサイ族は古くから牛を飼育してきました。
しかし今では飼育する家畜の1/3をラクダが占めています。
(フェイ)砂漠を行き交うキャラバンの時代は終わりました。
しかしラクダの役割が終わった訳ではありません。
大いなる可能性を秘めたラクダはこれからも私たちを支え続けてくれる事でしょう。
2015/08/10(月) 00:00〜00:45
NHKEテレ1大阪
地球ドラマチック「砂漠の船に乗って〜世界ラクダ物語〜」[二][字][再]

世界中で大活躍!ラクダの知られざる能力に迫る。砂漠の移動手段だけではない。毛皮もミルクもすぐれもの!何千年にも渡って人の役に立ってきた動物、ラクダの歴史と今!

詳細情報
番組内容
サウジアラビアの遊牧民にとってラクダは貴重な存在だ。砂漠での移動だけでなく、毛皮や肉、ミルクなど全てを活用する。トルコでは、闘牛ならぬ“闘ラクダ”が人気。ある女性は、出場させるラクダを我が子のように育てている。モンゴルやオーストラリアでの野生のラクダも取材。世界各地の「ラクダ事情」をひも解く。長い歴史の中で強い絆を築いた人とラクダ。ラクダの驚きのパワーに迫る。(2012年オーストリア)
出演者
【語り】渡辺徹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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