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朴大統領、安倍談話は「物足りないが、歴代談話継承に注目」 解放70年演説、経済再生に重点置く
【ソウル=名村隆寛】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は15日、日本による朝鮮半島統治の解放から70年を記念する「光復節」の式典で演説し、安倍晋三首相が14日に発表した戦後70年談話について、「物足りない部分が少なくないのは事実だ」と指摘する一方で、「日本の歴代内閣の立場が今後も揺るぎないものであると、国際社会に明らかにしたことを注目する」と述べた。
日本への言及は演説の最後だった。慰安婦問題で「責任と誠意ある措置」を要求した2013年と、「問題解決が日韓関係改善の前提になる」とした昨年の演説に比べ、抑えた内容だった。
朴大統領は15日の演説で、慰安婦問題について謝罪した河野談話や村山談話が日本の歴代政権の歴史認識の根幹であったとの認識を示したうえで、「歴史認識の継承を公言したことを、(日本は)誠意ある行動で裏付けなければならない」と要求。「慰安婦問題を速やかに適切に解決することを望む」と促した。