[PR]

 中国・天津市の「浜海新区」の爆発事故は15日、死者数が104人に上った。現場には多量のシアン化合物が残っている疑いが浮上し、当局が処理のため周囲3キロを立ち入り禁止にするなど緊張が続いている。爆発が起きた危険化学物質の貯蔵施設が住宅地の近くに造られるなど、「人災」との批判が強まっている。

 死者数は国営新華社通信が同市の情報として伝えた。12日の発生から、14日夕までに現場の火災がほぼおさまり行方不明者の捜索が本格化。犠牲者の数が一気に増えた。今後もさらに増える可能性がある。

 15日昼ごろ、現場で再び炎が上がり、小規模の爆発が起きた。同じころ、市当局は現場周辺1キロ前後だった立ち入り禁止区域を周辺3キロに拡大。地元関係者によると、現場で毒性の強い多量のシアン化ナトリウムが確認されたことによる措置とみられる。