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 夕暮れの空に、神道系の祝詞(のりと)や仏教系のお経など、多様な祈りが響く。たすきをかけた人は両手を合わせ、白ばかま姿の人は石笛を吹く。木製の供養塔に甘茶をかける人もいる。

 14日夕、千鳥ケ淵戦没者墓苑(東京都千代田区)で開かれた「平和祈願式典」には、教義や思想・信条を超えて約2800人の宗教関係者が集い、それぞれの流儀で戦没者に祈りを捧げた。キリスト教、イスラム教の代表者らも見守った。

 墓苑には、海外で亡くなった無名の兵士らの遺骨約36万柱が眠る。式典は、立正佼成会やパーフェクトリバティー(PL)教団など64団体でつくる「新日本宗教団体連合会」(新宗連)が1962年に始め、今年50回目を迎えた。