みなさんこんにちは。 オホーツク観光大使ラウフェンCukaです。 こちらの記事では、laufenが担当しているAir-G'(FM北海道)の番組「laufenのkita-note」で取材した模様を文字と写真でリポートします。
<特別編ゲスト>望月芳明さん(2015年8月13日放送)
― laufenのkita-note、Cukaがお送りしています。 去年この番組で取り上げた「子供盆おどり唄」。子供時代を北海道で過ごした方にはおなじみだと思います。この歌は江別市発祥で野幌には歌碑もあるのですが、実際どのように生まれて親しまれて来たのでしょうか。 今日はこの曲についてよく知っている、江別市にお住まいの望月芳明さんにお話を伺います。イランカラプテ!(Cuka)望月:イランカラプテ!
▼望月芳明さん(左)とCuka
― 望月さんは今年で81歳ということなんですけど、子供盆おどり唄との出会いを教えてください。
望月:曲自体は昔から知っていたのですが、この曲の作詞をされた童謡詩人の坪松一郎先生と出会ってから、先生の作品を研究したり調べているうちに、この曲の原点が坪松先生の作品であるということがわかったんです。
― どういう経緯でできた曲だったんですか?
望月:戦後の子供たちの歌には普通の唱歌もありましたけど、やはりみんなが楽しみにして集まってくる場所での歌と言えば盆踊りの歌だったんです。 ですが、当時の大人の盆踊りの歌はあまりにも卑猥な歌でして。身分とか関係なくみんな同じ卑猥な世界を持っていますから、その世界や歌を通してみんなで心を一つにしていました。
― そうだったんですね!?
望月:そういう点では、共同風呂と同じですよね。男と女が混浴で、それでも何とも無く楽しめるんだぞというのが昔はありまして、それと同じなんですよ。 そういう気分で歌う盆踊り歌と、その中に子供が混じって歌わなくてはならない、踊らなくてはならない状況だったので、そこで北海道教育委員会が一緒になってやはり子供が子供らしく明るく歌って踊れる歌を作ろうということになり、坪松さんが頼まれて作ったということでした。
▼坪松一郎著「石狩平原の子供ら」より
― 元々盆踊りの歌が大人の為の歌だったとは知りませんでした。この歌はどういう形で広がっていったのですか?
望月:戦後作られたということもあって、学校教育の中に取り入れられたものだったんです。教育委員会推薦の歌ですから、どこの学校でもちゃんと振り付けも教えていて、何か行事がある度に例えば運動会があったりしたらみんなで踊ったりとかして、昼間でも踊れるようにしていたんです。
― 望月さんも実際踊っていたのですか?
望月:僕は無いですよ(笑)。子供の時にこの曲があれば踊っていたと思いますが、僕の子供時代は戦時中でしたから踊りなんかなくて、みんな軍歌を歌って軍歌で育ちました。踊る環境ができたのは戦後ですね。
― この曲の中で印象的な歌詞の「シャンコシャンコ」を「チャンコチャンコ」と誤解している方も多いと思うのですが?
望月:まず坪松さんの作品全体を通して「チャンコチャンコ」という言葉は使われていなかったということと、やはり「シャンコシャンコ」という言葉は非常に冷たいけど柔らかな響きを持っていて、鈴の音じゃないと出ない音だと思います。 馬につけている鈴の「シャンシャン」という響きですね。この音はしばれた朝なんかにもぴったり合うんですね。そもそも発音が間違えやすく、遠くから聴いたらわからないので、一般的な歌詞としてのチャンコチャンコと間違われるのだと思います。
― シャンコは馬の鈴の音だったんですね! 北海道以外でもこの曲は使われていますか?
望月:使われていないですね。北海道以外では子供だけで踊る盆踊りというものが無いんですよ。こういう子供独自のものを作ろうという取り組みは、当時北海道しかなかったのではないかと思います。
▼江別市「野幌公民館」の裏にある歌碑。2枚目は表、3枚目は裏。1952年(昭和27年)キングレコードから発売と刻まれる
▼歌碑と同じ文字が記載された石版
― この曲の魅力を教えてください。
望月:いい歌、いいメロディ、そして踊りもいいんです。それが三拍子揃わなかったらこれだけ広がらなかったのではないかと思います。全部の力が合わさってこそのものですね。 曇りがなく非常に明るいので、歌詞も含めて響く曲なんですよ。
― 子供盆おどり唄が生まれてから今年で63年です。今年もあちこちの盆踊り会場でこの曲が流れると思います。この歌を聴いたら江別のことも思い出してくださいね。今日は江別市在住の望月芳明さんにお話を伺いました。ありがとうございました!
Air-G'(FM北海道)毎週木曜日19:30~19:55「laufenのkita-note」放送中!
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