外国人ローヤリングネットワーク

外国人ローヤリングネットワークとは

 外国人事件は、興味はあるけれど、やり方がよくわからない。そんなイメージが強いからか、外国人事件を扱う弁護士は、これまでかなり限定されてきていました。しかも、入管や渉外家事などの外国人事件は、法律だけでなく、実務によるところも大きいにもかかわらず、外国人事件を扱う限定された弁護士同士ですら、情報の共有は十分に行われてきていませんでした。

 この状況を変え、弁護士間での外国人事件についての情報を共有することで、外国人事件に取り組んだことのない弁護士が取り組みやすく、外国人事件を現に取り扱っている弁護士がさらに良質な活動を行うことを可能にしたい。そのような思いから、私たちは、「外国人ローヤリングネットワーク」の設立を決意するに至りました。

 このネットワークにおいては、メーリングリストなどを通じた外国人事件に関する情報の提供、共有、研修会やゼミの実施、外国人の司法アクセス解消のための調査研究、提言などを行っていきたいと考えています。さらには、移民、人身取引など、国際的人権課題の解決に向けた外国弁護士グループ等との協力など、少し欲張ったことも考えています。

世話人 (敬称略、50音順)

 石田 武臣(東京), 池田 綾子(第二東京), 市川 正司(第一東京), 出井 直樹(第二東京), 大谷 美紀子(東京), 荻野 明一(東京), 児玉 晃一(東京), 関 聡介(東京), 空野 佳弘(大阪), 角田 由紀子(静岡県), 秀嶋 ゆかり(札幌), 名嶋 聰郎(愛知県), 丹羽 雅雄(大阪), 松井 仁(福岡県), 村越 進(第一東京), 茂木 鉄平(大阪), 山口 元一(第二東京), 吉川 精一(第二東京), 渡邉 彰悟(第一東京)

代 表

 市川 正司, 大谷 美紀子

事務局

 事務局長 芝池 俊輝(東京), 事務局次長 難波 満(東京), 鈴木 雅子(東京), 本田 麻奈弥(第一東京)

LNFは,弁護士間の情報交換のネットワークであり,一般の 法律相談等の窓口業務は行っておりません。そのため,当ページより ご連絡を頂いても,法律相談へのご回答や弁護士の紹介はできません。 お近くの司法支援センターまたは弁護士会までご相談ください。

Notice

LNF is a voluntary network of lawyers for exchanging information and offering training sessions for lawyers. This website is solely operated for this purpose, and we are not in a position to provide legal advice on inquires or introduce lawyers. Please refer to local Ho-terasu (Japan Legal Support Center) or bar associations.

設立趣意書

 司法アクセス障害の解消という課題は、市民の中の弁護士を目指す司法制度改革において、もっとも重要なトピックであった。ひまわり公設をはじめとする過疎地対策や法テラスの推進、各都市における都市型公設事務所の設置は、こうした課題へのひとつの回答であった。

 ところが、こうした司法アクセス障害解消の課題の中で未だ取り残された分野が存在する。外国人の司法アクセスの問題である。我が国における外国人人口は増加の一途をたどっているが、一般的な法律問題であっても、言語上の障害や、文化の相違、差別の存在などもあって、権利が十分に保障されにくい。また在留資格や難民認定等の外国人特有の問題も存在する。その意味で外国人に対するリーガルサービスの必要性は極めて高い。日弁連や法テラスによって、外国人・難民法律援助制度や民事法律扶助相談通訳サービスなどの制度基盤は整いつつあるものの、現実にこれらの法的サービスを担う、外国人のためのローヤリングを扱う弁護士は少数に留まっている。そのため、多くの紛争に巻き込まれた外国人はなおリーガルサービスを得ることができないままにいるのが現状である。この問題が解決されないままで、司法制度改革が目指す「誰もが等しく」法による救済を受ける社会の実現はない。

 また、外国人事件に取り組む弁護士が極めて限定されているという状況は、外国人に対するリーガルサービスの供給量の問題だけでなく、質的な課題も生じさせてきた。すなわち、外国人に関するローヤリングについての情報や知識を共有する仕組みやネットワークがなく、この問題にかかわる弁護士の裾野を広げたり、切磋琢磨し専門性を高めていくことが困難であった。ともに市民社会を形成する重要な一員である外国人も、等しくリーガルサービスを受けられることを保障する基盤を作ることは、多文化が共生する社会を実現するために不可欠な条件である。また、国内における法的救済だけでなく、国際的な対応を求められている難民問題や人身売買等の人権課題についても、抜本的な解決のためには、言語や国籍を超えた法律家の連帯が求められている。

 そこで、私たちは、ここに、外国人に対するリーガルサービスを量的・質的に向上させ、また国際的な連携・協力を実現するために、知識や情報の共有、人的基盤の拡充等を目的として、外国人のためのローヤリングを扱う弁護士達のネットワークを構築することを呼びかけることとする。私たちは、このネットワークが一つの発端となり、数多くの豊かな実践が行われることを願って手を取り合い、真に世界に開かれた市民社会の実現を夢見て集う。

 2009年5月13日

 

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