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 気象庁は15日、火山性地震が増加している桜島(鹿児島県)について、噴火警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げると発表した。桜島の昭和火口と南岳山頂火口から3キロ以内にある鹿児島市有村町と古里町では、大きな噴石の飛散や火砕流が発生する恐れがあるとして、避難の準備をするよう呼びかけている。一部住民は自主避難を始めた。

 2007年に噴火警戒レベルの運用が始まって以来、桜島でレベル4になるのは初めて。記者会見した気象庁の北川貞之・火山課長によると、1986年に古里町のホテルに大きな噴石が落下し、6人が負傷した時と同規模の噴火の可能性があるが、「(溶岩が大量に流出した)大正噴火のような大規模なものは想定していない」としている。

 桜島では同日午前7時以降、昭和火口や南岳山頂直下付近を震源とする振幅の小さな火山性地震が急増し、午前10時すぎから震度1と2の有感地震も2回観測された。傾斜計などで山の急激な膨張も確認されており、火口付近にマグマが上昇した可能性が高いとして、火口から3キロ以内に重大な影響を及ぼす噴火が切迫しているとしている。

 気象庁によると、桜島は今年に入って1154回噴火し、爆発的噴火も691回を記録するなど、活発な火山活動が続いている。

■火山性地震「数えられないほど多い」

 鹿児島地方気象台によると、桜島を震源とする火山性地震は15日午前7時ごろから多発し始め、「数えられないほど多い」という。予想される噴火の規模は「今後の状況次第だが、現状では(死者・行方不明者58人を出した1914年の)大正噴火規模になるとは考えていない」と話している。

 鹿児島県は15日、噴火警戒レベル引き上げを受けて災害対策本部を設置した。昭和火口及び南岳山頂火口から3キロ以内にある鹿児島市有村町、同市古里町に、噴石と火砕流に警戒するように呼びかけている。

 桜島では、今年初めから活発な活動が続いていた。3~5月には毎月100回を超す爆発的噴火を観測。6月の回数は64回、7月は14回と落ち着きを見せたが、福岡管区気象台は地下のマグマ上昇による「山体膨張(さんたいぼうちょう)」とみられる現象が続いていることから、噴煙が上空5千メートルに達した2013年8月の噴火と同程度か、それ以上の規模の噴火が起きる可能性があるとして注意を呼びかけていた。