佐野氏デザインの五輪エンブレムに都知事「今の立場踏襲したい」

08/14 19:50
オリンピックエンブレムの酷似問題。今度はトートバッグで問題が浮上している。
街の人が、ほかのデザインにそっくりと話す、ノンアルコールビールのキャンペーン賞品のトートバッグ。
そのデザインを手がけたのは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムをデザインした佐野 研二郎氏。
佐野氏がデザインしたバッグに描かれたフランスパンは、全く別の人の個人ブログに掲載されていたパンの写真にそっくり。
そして、「BEACH」と書かれた看板のデザインは、アメリカの通販サイトで販売されている壁掛けのアートにうり二つだった。
さらに水面に浮かぶ女性の姿を描いたデザインは、ロサンゼルス在住のアーティストの作品に似ていた。
8月に入り、インターネット上などで似ているという指摘が相次いだことから、キャンペーンを行っているサントリービールが佐野氏側に確認したところ、30種類あるデザインのうち、8種類について、佐野氏側から取り下げの申し出があったという。
キャンペーンには、すでにおよそ1万6,000通の応募があったが、サントリーは問題の8種類のバッグについて取り扱いを中止した。
佐野氏は5日、「わたしはアートディレクター、デザイナーとして、ものをパクるということをしたことは一切ありません」と話していた。
一方で似ているとされる複数のデザインにはある、共通点があった。
世界中のロゴデザインなどが投稿される「Pinterest」というSNSサイトに、ビーチの看板や泳ぐ女性のデザインが以前から掲載されていた。
さらに、このサイトには、あのベルギーのリエージュ劇場のロゴも投稿されていた。
この点について先日の会見で佐野氏は「Pinterestは見ていない」と答えていた。
しかし、似ているデザインが相次いで指摘される事態に、街からは、オリンピックエンブレムへの影響を懸念する声も聞かれた。
銀座にいた人は、「世界に発信されているわけじゃないですか。こういう問題になっていて、日本人として恥ずかしいな」、「これが出てくると、見方が変わる。疑いというか、(オリンピックは)大丈夫なのかなって」などと話した。
一方で、舛添都知事は、14日午後5時ごろ、「(エンブレムを使っていくという)決定が、IOC(国際オリンピック委員会)ないし、組織委員会で覆されないかぎり、今のままであるかぎりは、今の立場を踏襲したいと思う」と語った。
佐野氏の事務所は、「いずれも身近にあるアイデアや素材をモチーフにしたものではありますが、現在、専門家を交え事実関係の調査を開始しました」とコメントしている。

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