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 安倍内閣は14日夕の臨時閣議で、戦後70年の談話(安倍談話)を閣議決定した。安倍晋三首相は閣議後に首相官邸で記者会見し、談話を発表した。

 安倍談話は戦後50年の村山談話、60年の小泉談話などを念頭に、「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明してきた」と言及。その上で「こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものである」として、安倍内閣として過去の談話を引き継ぐ考えを示した。

 また、「(日本は)進むべき針路を誤り、戦争への道を進んでいった」と指摘。「植民地支配から永遠に決別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。先の大戦への深い悔悟の念と共に、我が国は、そう誓った」などと記し、歴代の首相談話にあった「植民地支配」の文言にも触れた。

 一方、「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」とも主張。「『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献していく」と、首相の持論である「未来志向」を強調した。