東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

弁護士ら「国民の70年談話」採択 「非軍事で平和へ努力」

「国民の70年談話」と題したシンポジウムで、発言する学者や弁護士ら=13日、東京・霞が関の弁護士会館で

写真

 憲法訴訟などにかかわる弁護士らでつくる「国民(私たち市民)の70年談話実行委員会」は十三日、東京都千代田区でシンポジウムを開き、「非軍事であらゆる方法を駆使することにより平和な世界を構築するため不断に努力を続けていく」と誓う「国民の70年談話」を採択した。安倍晋三首相が十四日に談話を出すのを前に、「国民の立場として先の大戦を総括したい」と企画。アジア諸国の人びとを傷つけたことへの反省と、平和憲法を守ることへの決意をこめた談話をアピールした。 =談話の抜粋<6>面

 「過去と向き合い未来を語る・安全保障関連法案の廃案をめざして」がテーマのシンポでは、学者や弁護士ら四人が、憲法の意義を説いた。

 元日本教育学会長の堀尾輝久さん(82)は、軍国少年として育った境遇を述懐。「教育には戦争と結び付いてきた歴史がある。平和は子育て、教育の前提。私たちの憲法を選び直し、わが物とすることが未来世代への責任」と話した。

 会場からも、さまざまな地域や立場で安保法案に反対する活動をしている人たちが発言。安保関連法案に反対するママの会の坂井和歌子さん(37)=大田区=は「戦前と違うのは私たち女性にも参政権があること。自分自身が知り、行動していくことが大事」と話した。

 最後に、アジア諸国への痛切な反省の意と心からのおわびの気持ちを表すことを政府に求めた上で、「私たち国民自身も、このような事態を防ぎ得なかったことに責任があったことを自覚し、そのことを心からおわびする」などとする談話を採択した。

 実行委代表の新井章弁護士は「国民はわれわれの談話と安倍首相の談話を見比べ、どちらが真実を語っているか、歴史とまじめに向き合っているか、そのコントラストが分かると思う」と談話の意義を強調した。

 

この記事を印刷する

PR情報