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【社会】

沖縄沖で米軍ヘリ墜落 着艦失敗 6人けが

2015年8月13日 07時00分

 海上保安庁などに入った連絡によると、十二日午後一時四十六分、沖縄県うるま市の伊計(いけい)島から南東約十四キロの太平洋上で訓練していた米陸軍ヘリコプターH60が米艦船への着艦に失敗、甲板上に墜落した。乗員のうち六人が負傷し、米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市など)の海軍病院に搬送された。

 海保に入った連絡では、乗員は十七人。防衛省によると、ヘリには研修の一環として陸上自衛官二人が乗っており、いずれも負傷。一人は骨折の疑い、もう一人は切り傷を負った。

 在日米軍司令部がある横田基地(東京都福生市など)は「ハードランディング(急激に降下したたきつけられるような着艦)で機体が損壊した。事故原因は調査中」としている。

 防衛省によると、自衛官二人はいずれも国連平和維持活動(PKO)やテロ対策などの専門部隊「中央即応集団」に所属する二曹で、四十歳と三十三歳の男性。米陸軍の研修には今月一〜十五日の日程で参加していた。ほかに八人の陸自隊員も研修に加わっていたが、墜落したヘリには乗っていなかった。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は那覇市で翁長雄志(おながたけし)知事と会談後、記者団に「米側に対し迅速な情報提供と原因究明、再発防止策を政府として強く申し入れた」と述べた。沖縄県も沖縄防衛局を通じ米側に同様の要請をする方針。

 共同通信の取材ヘリから午後六時ごろ、確認した時点では、墜落したとみられるヘリは米艦船の前方の甲板で黄色いシートが掛けられ、近くの柵も破損。機体は後部が真っ二つに折れ、プロペラは機体のそばに外れていた。作業員二人が近くから機体の状態を確認していた。

◆自衛隊も輸送などに活用

<H60ヘリコプター> 米国で陸軍用に開発された中型の多目的ヘリコプター。初期型のUH60は愛称「ブラックホーク」と呼ばれる。完全武装の兵員11人を空輸可能で、物資や武器の輸送にも使われる。米軍は派生型で救難用のHH60、特殊部隊が使用するMH60も保有。日本でもライセンス生産され、陸海空自衛隊が輸送や救難、対潜哨戒用に活用している。

(東京新聞)

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