6.3 Wgetrcコマンド
コマンドの完全な組合わせは,以下にリストアップされています.正当な値は,
`='以下にリストアップされています.単純な真偽値は,`on'と
`off',または`1'と`0'で,設定または解除ができます.場合
によっては利用可能な,変った種類の真偽値はlockable Booleanで,そ
れは,`on',`off',`always',または`never'に設定可
能です.オプションが`always'や`never'に設定されている場合,
Wgetの呼び出しの間中,値は固定されます—コマンドラインオプションは優先
されません.
コマンドには,擬似的に任意の値をとるものもあります.address値はホ
スト名やドットで分けられたIPアドレスが可能です.nはあらゆる正の整
数や,該当する場合は無限に対する`inf'が利用可能です.string
値は,空ではないあらゆる文字列が可能です.
これらのほとんどのコマンドは,コマンドラインと同じです.また,任意の
wgetrcコマンドが,`--execute'スイッチをコマンドラインで使用するこ
とで指定することが可能です(see Basic Startup Options).
- accept/reject = string
-
`-A'/`-R' (see Types of Files)と同じです.
- add_hostdir = on/off
-
ホストが前置されたファイル名を利用可/不可にします.`-nH'はそれを不
可にします.
- continue = on/off
-
オンに設定した場合,前から存在している部分的に回収されたファイルに強制
的につなげます.それを設定する前に`-c'を参照して下さい.
- background = on/off
-
バックグランドへの移行を可/不可にします—`-b'(利用可にする)と同じ
です.
- backup_converted = on/off
-
前もって接尾子`.orig'に変換されているファイルの保存を利用可能/不可
能にします—(可能にする)`-K'と同じです.
- base = string
-
url入力ファイル内の相対的なurlが,stringに相対的な
htmlとして解釈させることを強制されていると考えま
す—`--base=string'と同じです.
- bind_address = address
-
addressをbindし,それは`--bind-address=address'オプショ
ンに似ています.
- ca_certificate = file
-
認証局バンドルファイルをfileに設定します.
`--ca-certificate=file'と同じです.
- ca_directory = directory
-
認証局が使用するディレクトリを設定します.
`--ca-directory=directory'と同じです.
- cache = on/off
-
オフに設定するとき,サーバキャッシュを不可にします.`--no-cache'オ
プションを参照してください.
- certificate = file
-
クライアントの証明書ファイル名をfileに設定します.
`--certificate=file'と同じです.
- certificate_type = string
-
クライアントの証明書の形式を指定します.正当な値は`PEM' (デフォル
ト)と`DER' (別名 ASN1)です.
`--certificate-type=string'と同じです.
- check_certificate = on/off
-
この設定をオフにした場合,サーバの証明書は指定されたクライアントの認証
を調査しません.デフォルトは“オン”です.`--check-certificate'と
同じです.
- convert_links = on/off
-
相対的でないリンクをローカルに変換します.それは`-k'と同じです.
- cookies = on/off
-
オフに設定するときクッキーは利用できません.`--cookies'オプション
を参照してください.
- connect_timeout = n
-
接続のタイムアウトを設定します—`--connect-timeout'と同じです.
- cut_dirs = n
-
n個のリモートディレクトリコンポーネントを無視します.
`--cut-dirs=n'と同じです.
- debug = on/off
-
デバッグモードで,それは`-d'と同じです.
- delete_after = on/off
-
ダウンロード後削除します—`--delete-after'と同じです.
- dir_prefix = string
-
ディレクトリツリーのトップです—`-P string'と同じです.
- dirstruct = on/off
-
ディレクトリ構造のオン/オフを切替えます—それぞれ`-x'や
`-nd'と同じです.
- dns_cache = on/off
-
DNSのキャッシュのオン/オフを切替えます.DNSのキャッシュはデフォルトでオ
ンなので,このオプションは通常オフにするために使用し,それは
`--no-dns-cache'と同じです.
- dns_timeout = n
-
DNSのタイムアウトを設定します.`--dns-timeout'と同じです.
- domains = string
-
`-D' (see Spanning Hosts)と同じです.
- dot_bytes = n
-
回収中に見ている1ドットが“含む”バイト数(デフォルトで1024)を指定します.
値に`k'や`m'を後置することが可能で,それぞれキロバイトとメガ
バイトの代替となります.ドットの設定では,必要に応じてドットの回収を適
応させたり,前もって定義されたstylesを使用することも可能です
(see Download Options).
- dots_in_line = n
-
回収中にそれぞれの行に出力するドットの数(デフォルトで50)を指定します.
- dot_spacing = n
-
1クラスタのドットの数(デフォルトで10)を指定します.
- egd_file = file
-
stringをEGDソケットファイル名として使用します.
`--egd-file=file'と同じです.
- exclude_directories = string
-
ダウンロードから除外したいディレクトリのカンマで分けられたリストを指定
します—`-X string' (see Directory-Based Limits)と同じ
です.
- exclude_domains = string
-
`--exclude-domains=string' (see Spanning Hosts)と同じで
す.
- follow_ftp = on/off
-
htmlドキュメントからftpリンクをたどります—
`--follow-ftp'と同じです.
- follow_tags = string
-
再帰的な回収時に特定のhtmlタグのみたどり,それは
`--follow-tags=string'に似ています.
- force_html = on/off
-
オンに設定された場合,入力ファイル名がhtmlドキュメントと同じと見な
すことを強制します—`-F'と同じです.
- ftp_password = string
-
ftpパスワードをstringに設定します.これを設定していないと,
パスワードのデフォルトは`-wget@'になり,匿名ftpへのアクセス
でのデフォルトとして便利です.
このコマンドは,Wget 1.10以前はpasswd
という名前でした.
- ftp_proxy = string
-
環境変数で指定されたものの代わりに,stringをftpプロキシとし
て使用します.
- ftp_user = string
-
ftpのユーザ名をstringに設定します.
このコマンドは,Wget 1.10以前はlogin
という名前でした.
- glob = on/off
-
globをオン/オフします—`--glob'と`--no-glob'と同じです.
- header = string
-
`--header=string'のように,HTTPダウンロードのヘッダを定義し
ます.
- html_extension = on/off
-
`.html'拡張子を,それが無い`text/html'ファイルや
`application/xhtml+xml'ファイルに追加し,それは`-E'に似ていま
す.
- http_keep_alive = on/off
-
keep-aliveの機能をオンまたはオフに切り換えます(デフォルトはオンです).
オフにするのは`--no-http-keep-alive'と同じです.
- http_password = string
-
httpパスワードを設定します.`--http-password=string'と
同じです.
- http_proxy = string
-
環境変数で指定されたものの代わりに,stringをhttpプロキシとし
て使用します.
- http_user = string
-
httpユーザをstringに設定します.
`--http-user=string'と同じです.
- ignore_length = on/off
-
オンに設定した場合,
Content-Length
ヘッダを無視します.
`--ignore-length'と同じです.
- ignore_tags = string
-
再帰的な回収時に特定のhtmlタグを無視し,それは
`--ignore-tags=string'に似ています.
- include_directories = string
-
ダウンロード時にだどりたい,カンマで分けられたディレクトリのリストを指
定します—`-I string'と同じです.
- inet4_only = on/off
-
接続をIPv4アドレスに強制します.オフがデフォルトです.WgetがIPv6のホス
トのアドレス解決や接続を試みないようにするため,大域的な初期化ファイル
にこれを書くことが可能です.WgetがIPv6サポートでコンパイルされている場
合だけ利用可能です.`--inet4-only'や`-4'と同じです.
- inet6_only = on/off
-
接続をIPv6アドレスに強制します.オフがデフォルトです.WgetがIPv6サポー
トでコンパイルされている場合だけ利用可能です.`--inet6-only'や
`-6'と同じです.
- input = file
-
`-i file'のように,fileからurlを読み込みます.
- kill_longer = on/off
-
content-lengthヘッダで指定されているより長いデータを無効だと考えます(そ
して所得を試みます).デフォルトの動作はそこにあるデータと同じだけ保存し,
つまり
Content-Length
の値より大きいまたは同じであると規定されます.
- limit_rate = rate
-
ダウンロードの速度をrateバイト毎秒以下に設定します.
`--limit-rate=rate'と同じです.
- load_cookies = file
-
fileからクッキーをロードします.`--load-cookies file'
オプションを参照してください.
- logfile = file
-
ログファイルをfileに設定します—`-o file'と同じです.
- mirror = on/off
-
ミラーリングをオン/オフします.`-m'と同じです.
- netrc = on/off
-
netrcの読み込みをオンまたはオフにします.
- noclobber = on/off
-
`-nc'と同じです.
- no_parent = on/off
-
ディレクトリ階層外部への回収を禁止し,それは`--no-parent'
(see Directory-Based Limits)に似ています.
- no_proxy = string
-
環境変数で指定したものの代わりに,プロキシの負荷を避けるため,
stringを,カンマで分けられたドメインのリストとして使用します.
- output_document = file
-
出力ファイル名を設定します—`-O file'と同じです.
- page_requisites = on/off
-
単一のhtmlページを正しく表示するのに必要な補助的なドキュメントをす
べてダウンロードします—`-p'と同じです.
- passive_ftp = on/off/always/never
-
パッシブftpに設定します.`--passive-ftp'と同じです.いくつか
のスクリプトと`.pm' (Perlモジュール)ファイルは,`wget
--passive-ftp'を使用しているファイルをダウンロードします.ファイアウォー
ルがこれを許可しない場合,コマンドラインに優先するため
`passive_ftp = never'を指定できます.
- password = string
-
ftpとhttpの両方のファイル回収用パスワードstringを指定し
ます.このコマンドは,ftpとhttpのそれぞれに対する
`ftp_password'と`http_password'コマンドによって,優先されます.
- post_data = string
-
すべてのHTTPリクエストに対する手法としてPOSTを使用し,リクエストの本体
にstringを送ります.`--post-data=string'と同じです.
- post_file = file
-
すべてのHTTPリクエストに対する手法としてPOSTを使用し,リクエストの本体
にfileの内容を送ります.`--post-file=file'と同じです.
- prefer_family = IPv4/IPv6/none
-
選択可能なアドレスが与えられているとき,指定したアドレスファミリを持つ
アドレスに最初に接続します.IPv4アドレスがデフォルトです.
`--prefer-family'と同じで,これが役に立つ詳しい理由はそちらを参照
して下さい.
- private_key = file
-
秘密鍵ファイルをfileに設定します.
`--private-key=file'と同じです.
- private_key_type = string
-
秘密鍵の形式を指定します.正当な値は`PEM' (デフォルト)と
`DER' (別名 ASN 1)です.`--private-type=string'と同じで
す.
- progress = string
-
進行状況の表示形式を設定します.有効な形式は,`dot'と`bar'で
す.`--progress=string'と同じです.
- protocol_directories = on/off
-
設定されるとき,プロトコル名はローカルファイルが保存されるディレクトリ
として使用されます.`--protocol-directories'と同じです.
- proxy_user = string
-
`--proxy-user=string'のように,プロキシ認証のユーザ名を
stringに設定します.
- proxy_password = string
-
`--proxy-passwd=string'のように,プロキシ認証のパスワードを
stringに設定します.
- quiet = on/off
-
静かなモードです—`-q'と同じです.
- quota = quota
-
ダウンロードのクォータを指定し,それは全体的なwgetrcに置くと便利
です.ダウンロードクォータが指定された場合,Wgetは,ダウンロードの合計
がクォータより大きくなった後で回収を停止します.クォータはバイト(デフォ
ルト),キロバイト(`k'の追加),またはメガバイト(`m'の追加) で
指定できます.このため,`quota = 5m'はクォータを5メガバイトに設定
します.ユーザのスタートアップファイルがシステム設定に優先することに注
意してください.
- random_file = file
-
/dev/randomが無いシステムでの乱数のソースとしてfileを使用
します.
- read_timeout = n
-
読み込み(と書き込み)のライムアウトを設定しま
す—`--read-timeout=n'と同じです.
- reclevel = n
-
再帰の階層です—`-l n'と同じです.
- recursive = on/off
-
再帰をオン/オフします—`-r'と同じです.
- referer = string
-
HTTP `Referer:'ヘッダを`--referer=string'のように設定し
ます.(それは,“referrer”の綴り間違えたいた人が,httpスペックを
書いた人々だということに注意してください.)
- relative_only = on/off
-
相対リンクのみをたどります—`-L' (see Relative Links)と同じで
す.
- remove_listing = on/off
-
オンに設定したとき,Wgetがダウンロードしたftpのリストを削除します.
オフに設定することは,`--no-remove-listing'と同じです.
- restrict_file_names = unix/windows
-
URLからWgetが生成するファイル名を制限します.詳細な記述は
`--restrict-file-names'を参照してください.
- retr_symlinks = on/off
-
オンに設定したとき,シンボリックリンクをプレーンファイルであるかのよう
に回収します.`--retr-symlinks'と同じです.
- retry_connrefused = on/off
-
オンに設定されているとき,“connection refused”が一時的なエラーだと想
定します—`--retry-connrefused'と同じです.
- robots = on/off
-
Wgetが遵守するロボット拒否の慣習を指定し,“on(オン)”がデフォルトです.
この切替えは,/robots.txtと`nofollow'で指定されたものを制御
します.これに関する詳細はSee Robot Exclusion. これを停止する前に,
自分が行っていることが分かっているか確かめてください.
- save_cookies = file
-
fileにクッキーを保存します.`--save-cookies=file'と同
じです.
- secure_protocol = string
-
セキュアー・プロトコルの使用を選択します.正当な値は`auto' (デフォ
ルト),`SSLv2',`SSLv3',そして`TLSv1'です.
`--secure-protocol=string'と同じです.
- server_response = on/off
-
httpとftpサーバのレスポンスの出力を行うかどうか選択します—
`-S'と同じです.
- span_hosts = on/off
-
`-H'と同じです.
- strict_comments = on/off
-
`--strict-comments'と同じです.
- timeout = n
-
適用可能な全てのタイムアウトの値をnに設定します—`-T
n'と同じです.
- timestamping = on/off
-
タイムスタンプのオン/オフを切替えます.`-N'
(see Time-Stamping)と同じです.
- tries = n
-
urlごとの再挑戦回数を設定します—`-t n'と同じです.
- use_proxy = on/off
-
オフに設定すると,プロキシに関連する環境変数が設定されている場合でもプ
ロキシを使用しません.これは`--no-proxy'を使用するのと同じです.
- user = string
-
ftpとhttpのファイル取得でのユーザ名をstringに指定します.
このコマンドは,ftpとhttpについて,それぞれ`ftp_user'と
`http_user'コマンドを使用することで優先されてしまいます.
- verbose = on/off
-
冗長出力のオン/オフを切替えます—`-v'/`-nv'と同じです.
- wait = n
-
回収の間でn秒待ちます—`-w n'と同じです.
- waitretry = n
-
回収の失敗での再試行のみで,n秒まで待ちま
す—`--waitretry=n'と同じです.これはデフォルトで,大域的な
wgetrcでオンなることに注意してください.
- randomwait = on/off
-
要求間のランダムな待ち時間をオンまたはオフにします.
`--random-wait' と同じです.