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人民元引き下げ 世界経済への影響警戒
8月13日 5時01分

人民元引き下げ 世界経済への影響警戒
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中国の通貨・人民元の「基準値」が2日続けて大幅に引き下げられたことをきっかけに、世界の金融市場では、中国の景気の減速が市場の想定以上に深刻なのではないかという受け止めとともに、世界経済に影響が及びかねないという警戒感が広がっています。
中国の中央銀行、中国人民銀行が、通貨・人民元の「基準値」を2日続けて大幅に引き下げたことを受け、12日の世界各国の株式市場では、株価が不安定な動きを続けました。
人民元の基準値の引き下げは、中国の輸出のてこ入れにつながる可能性がありますが、市場では、中国の景気の減速が想定以上に深刻で、中国の成長の恩恵を受けてきた資源の輸出国など世界全体に影響が及びかねないという見方が出ています。
特にアメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会によるゼロ金利政策の解除が近づき、新興国から資金が流出して市場が不安定になるという懸念に中国の景気減速が重なれば、先行きの不透明感が一段と高まるという警戒感があります。
一方、中国側は今回の引き下げについて、前の日の市場の終値を参考に実勢のレートをより重視する、為替制度の自由化の一環だと強調していて、改革を求めてきたIMF=国際通貨基金などは一定の評価をしています。
ただ、景気が減速するなかでの引き下げは、輸出を有利にしようと意図的に自国の通貨を切り下げる通貨安競争を世界にもたらしかねないという批判もあり、今後、論議を呼びそうです。

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