韓国からも励まされている 「9条ノーベル賞」団体の鷹巣さん

【ソウル聯合ニュース】「戦争をしないという憲法9条を守ることは戦争への反省や謝罪の意味もあります。二度と戦争をしないという憲法を守らなければなりません」――。

 市民団体「憲法9条にノーベル賞を」実行委員会の実行委員、鷹巣直美さん(38)は13~14日にソウル市内で行われる「東アジア平和国際会議」に出席するため、このほど韓国を訪問した。鷹巣さんは12日、聯合ニュースの取材に対し、自身の活動や思いを語った。

 普通の主婦だった鷹巣さんは、日本が戦争をしないことを定めた憲法9条こそ平和賞を受賞する資格があると思い、2013年から活動を始めた。

 昨年のノーベル平和賞はパキスタンのマララ・ユスフザイさんらが受賞することになったが、鷹巣さんの呼び掛けは世界中で大きな関心を集めた。世界で展開している署名運動には約55万人が賛同したという。

 鷹巣さんは自身が手がけている活動について、「ノーベル平和賞の受賞が目的ではなく、戦争をしてはいけないということを世界の皆さんに伝えるのが目標」と話す。韓国の市民団体や国会議員らも賛同し、「9条にノーベル平和賞」の推薦人になっているとして、「9条の理想を共有して頑張ろうという力になってくれている。とても励まされています」と感謝の気持ちを表した。

 最近は戦争反対を訴える署名を集め、世界各国の政府に送る活動も行っているという。

 鷹巣さんは二人の子どもに戦争を経験させたくないという思いで活動を始めた。特に、「慰安婦にさせられた(韓国人の)方々が日本に抗議しているニュースを見ています。その人たちの思いに応えるためにももう二度と戦争しないことを定めた憲法を守らなければならないと思います」と話す。

 韓国を訪れるのは初めてという鷹巣さんは「日本はほかの国に対して戦後のきちんとした和解ができていないと感じました」と話す一方、「韓国の人が戦争をしないと言うならば一緒に手をつないでくれると思います」と期待を示した。

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