中国人民銀行(中央銀行)は11日、景気浮揚と輸出競争力強化を図るため、人民元の対米ドル基準値を1.86%切り下げ、1ドル=6.2298元とした。切り下げ幅としては過去最大で、人民元相場は約3年ぶりの安値へと下落した。
中国による人民元切り下げは、景気低迷と輸出急減に対処する緊急措置とみられる。7月の中国の輸出は前年同期に比べ8.3%減少した。人民銀は同日、「人民元高が輸出に重荷になっている。人民元為替レートの柔軟性を拡大していく」と表明した。
人民元の下落は株式、不動産市場の回復にも役立つ見通しだ。人民元が下落すれば、中国の国内銀行の預金金利が実質的に下落し、銀行に預けられた資金が株式市場や不動産市場に向かうためだ。しかし、世界的な為替戦争を加速させかねないとの懸念もある。