「戦争は犯罪」 マハティール氏が宗像市で高校生に熱弁 [福岡県]
日本とアジアの高校生186人が宗像市で2週間の合宿をしながら意見交換をする「第12回日本の次世代リーダー養成塾」で6日、マレーシアのマハティール元首相が講演した。平和について高校生たちの意見を聞いたマハティール元首相は「『戦争は犯罪だ』と訴え続けることで、より自由で平和な社会にできる」と語りかけた。
同塾では毎年、テーマを決めて合宿中に議論を重ねる。今年のテーマは「戦後70年の夏 高校生が拓(ひら)く平和な未来」。戦争に巻き込まれる可能性や徴兵制の是非などを話し合い、七つのグループごとに発表した。「他文化理解のため、各国の教科書をシェアする場をつくる」「互いの文化を尊重し合う実践教育が必要」などの意見が出た。
マハティール元首相は「理想は現実とは違うが、将来、国のリーダーになるかもしれないみなさんは、理想を忘れないでほしい」と講評した。
さらに「人を殺すことは犯罪なのに、大勢の人を殺す戦争は犯罪だと認識されていない。戦場に送られるのはあなた方若者たち。国のリーダーに『戦争をしない』と公約させるように、選挙民として働きかけることが大切」と強調した。
=2015/08/07付 西日本新聞朝刊=