中国紙「朴大統領の式典出席は道理にかなっている」

　中国共産党の機関紙「人民日報」系の「環球時報」は、来月行われる戦勝記念式典に韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領の出席を求める社説を掲載しました。欧米首脳が出席に慎重な姿勢を示しているなか、中国は、朴大統領の出席を強く働きかけています。

　中国共産党の機関紙「人民日報」系の「環球時報」は１２日、「韓国の朴槿恵大統領が９月３日の戦勝記念式典に出席することは、感情的にも道理にもかなっている」とする社説を掲載しました。

　この中で、朴大統領が出席するのには５つの正当な理由があるとして「中国は最大の貿易パートナー」「中国は朝鮮半島問題の重要な調停者だ」などと指摘しています。

　中国で行われる戦勝記念式典について出席を表明しているのは、ロシアのプーチン大統領や友好国のモンゴル、中央アジア諸国などにとどまっていて、欧米主要国の首脳は慎重な姿勢を示しています。

　このため、一部友好国だけが出席した、ロシアの戦勝記念行事の二の舞を避けたい中国は、特に朴大統領に出席するよう強く働きかけているとみられています。これに対し、北京の韓国大使館関係者は「通常、大統領が訪問する場合、１か月ほど前に連絡があるが、今回は何も言われていない。我々も困っているが、大統領自身も相当迷っているようだ」と話しています。（12日19:07）