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 「福島の事故に何を学んだのか」「住民軽視だ」。九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働に反対する市民らは11日、炎天下の原発前で声をからした。地元周辺では、声高に叫ばない人たちも、複雑な表情を見せた。

 11日朝、川内原発の正門前。「住民を無視したやり方。再稼働はちゃんとした避難計画をつくり、避難訓練をして、住民の同意を得てからだ」。抗議行動に参加した薩摩川内市平佐町の城下(じょうした)義博さん(67)は語気を強めた。

 原発から約23キロの施設に、知的障害のある娘が入る。「障害がある人には、事前に避難の仕方をよく教えて、よくよく訓練しないと、逃げることができない。避難計画もきちんとしてないのに、とてもじゃないけど、納得できない」

 福岡市の西南学院大4年熊川果穂さん(21)は、ゼミの勉強で訪れていた熊本県水俣市から予定を変更し、川内原発前にやってきた。「声を上げずに後悔したくなかった」

 川内原発の30キロ圏に一部が入る鹿児島県姶良市で生まれ育った。今も両親と姉が住む。「事故があったら、影響はきっとある。そう思うとすごく怖くて。自分が安全に暮らせたとしても、他の人が犠牲になる可能性があるなら、絶対再稼働はいや」