太地イルカ漁:購入申し込み締め切り 受注頭数は150頭

毎日新聞 2015年08月11日 12時00分(最終更新 08月11日 12時07分)

 和歌山県太地町沖で今期の鯨類追い込み漁が9月に解禁されるのを前に、捕獲されたイルカの購入順を決める抽選への参加申し込みが締め切られた。約20の施設・業者が申し込み、受注頭数は約150頭だった。追い込み漁で捕獲された野生イルカの入手を禁じる決定をした日本動物園水族館協会(JAZA)の加盟施設は、地元の町立くじらの博物館1施設だけだった。

 町漁協などによると、受注頭数は昨期並みだったが、昨シーズンは約30の施設・業者が抽選に参加しており、その約3割がJAZA加盟館だった。抽選は今月23日に行われる。

 貝良文・町漁協参事は「頭数は昨期並みだったが加盟館からの申し込みは1館だけで、今後への影響が心配だ」と語った。くじらの博物館の林克紀館長は「JAZA加盟施設だが町立施設であり、捕鯨を守ることが前提だ。実際に購入するかどうか、どこかの時点で決めることになると思う」と話した。【藤原弘】

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