創作書道見本
クライアント様のニーズには、全てではありませんが規格品の書では応えられない世の中に変わってきました。
その規格品はフォント文字の増加に伴い、徐々に多くなりました。本来、蚊帳の外にあった規格品外の創作書道が重要視されてきている様に見受けられます。書道はこうでなくてはならないという概念を捨てる、そこからデザインとしての書作品が生まれると考えられます。書作品を活かす為に必然的にグラフィックデザインを求める場合もあります。また、グラフィックデザイナー手がけた作品に融合した書作品に仕上げることを必要とする場合も多々あります。書作品はアナログの世界一辺倒だったのが、デジタル化が進むにつれて文字の結体により商品等のイメージを違った角度で表現しようとします。その為にデジタル化が進むと必然的にフォント文字の種類が増えてくると思われます。書道展においては主役とされていた作品は大衆の目を遠ざけ、デザイン文字に変わりつつある様に思います。つまり、人の心に訴えるのに規格外作品が求められるようになったと思っております。
規格外作品が人目を引く様になり当然、額装の形態も変わりました。掛け軸にしても、書作品の背景の色は茶系統が主と考えられた時代も今や風化しつつあり、創作書道作品に合った掛け軸が目立つ様になりました。この様に書作品を取り巻くものは変化し、筆文字そのものも感情・感覚・「らしさ」の表現を求められる時代に入りつつあり、これからは習字と書道の区別が益々ハッキリしていくことだと思っております。