選挙制度改革:「10増10減」参院提出…自民・4会派

毎日新聞 2015年07月23日 21時09分(最終更新 07月23日 23時18分)

参院選挙制度改革10増10減案を中村剛事務総長(中央)に共同提出する自民、維新、元気、次世代、改革各党の関係者ら=国会内で2015年7月23日午後1時8分、藤井太郎撮影
参院選挙制度改革10増10減案を中村剛事務総長(中央)に共同提出する自民、維新、元気、次世代、改革各党の関係者ら=国会内で2015年7月23日午後1時8分、藤井太郎撮影
自民と野党4会派が合意した参院選挙制度改革案
自民と野党4会派が合意した参院選挙制度改革案

 自民党と維新の党など参院の野党4会派は23日、参院選の「1票の格差」を是正する公職選挙法改正案を共同提出した。2合区を含む「10増10減」で最大格差を2.974倍に抑える内容。民主、公明両党などは既に「20県10合区」案を共同提出しているが、24日の参院本会議で10増10減案が賛成多数で可決される見通しだ。衆院でも早ければ28日に採決され、来年夏の参院選から適用される。

 参院議院運営委員会は23日の理事会で、自民、維新、元気、次世代、改革の5党・会派が提出した10増10減案と、民主、公明両党の20県10合区案を24日の本会議で採決することを決めた。委員会での質疑は省略するが、採決前に本会議で与野党が両案について質疑を行う。共産党は委員会質疑を求めて反対した。

 昨年11月の最高裁判決が、1票の格差が最大4.77倍だった2013年参院選を「違憲状態」としたことから、与野党で格差是正の議論が本格化した。参院選は都道府県単位の選挙区と比例代表(全国区)を併用しており、選挙区の統合は初めてとなる。

 自民党は22日の総務会で10増10減案を了承したが、合区対象県の議員を中心に反対論が根強い。23日も対象4県の参院議員6人が国会内で谷垣禎一幹事長、溝手顕正参院議員会長らと面会し、都道府県単位の選挙区の維持を要請。舞立昇治氏(鳥取)は採決について記者団に「最後まで地元県連などと相談して決めたい」と述べ、造反する可能性を示唆した。

 一方、伊達忠一参院幹事長は採決では党議拘束をかける考えを改めて示した上で、「かつてない合区をするから簡単に結論は出ない。なかなか理解は得られず、割り切れないものはあるのではないか」と述べ、合区対象の議員の心情に一定の理解を示した。

 自民党と野党4会派の合計は138議席で、過半数の121(採決に加わらない議長を除く)を上回る。自民党から大量の造反が出ない限り可決される見通しだ。10増10減案が可決されれば、20県10合区案の採決は行わない。

 10増10減案は、「鳥取・島根」と「徳島・高知」の各選挙区を合区するほか、北海道▽東京▽愛知▽兵庫▽福岡の5選挙区で定数を2増やし、宮城▽新潟▽長野の3選挙区で定数を2減らす。

 ただ、1票の格差は3倍に近く、民主、公明両党の20県10合区案(格差1.945倍)とは開きがある。自公両党で対応が割れる異例の事態となるが、公明党の漆原良夫中央幹事会長は23日の記者会見で「わが党も法案を出しているから、棄権よりも反対の方がいい」と述べ、自民党などの案への反対を明言した。【高橋克哉】

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