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 北海道電力の真弓明彦社長は24日、札幌市で開いた会見で、今年11月と見込んでいた泊原発(泊村)3号機の再稼働について「非常に厳しい状況」と述べ、予定通りに進めるのは困難との見方を示した。原子力規制委員会での審査が進んでいないためだ。

 北電は昨年11月、東日本大震災後としては全国で初めて電気料金を再値上げした。泊原発全3基の停止で代わりの火力発電の燃料費が膨らみ、収支を圧迫しているという理由からだ。

 泊原発は震災前まで電力の4割を生みだし、一番古い1号機でも運転開始は1989年と、廃炉の基準とされる「運転開始から40年」にはまだ余裕がある。北電は「再稼働したら値下げする」(真弓社長)と明言していた。