米国キューバ:54年ぶりに国交回復 両首都に大使館再開
毎日新聞 2015年07月20日 20時20分(最終更新 07月21日 02時08分)
◇ワシントンで大使館昇格のキューバ利益代表部でセレモニー
【ワシントン和田浩明】米国とキューバは20日、1961年の断交以来54年ぶりに国交を回復し、双方の首都ワシントンとハバナで大使館を再開した。敵対関係を続けてきた米国とキューバは新たな時代の幕開けを迎えた。しかし、キューバの民主化や米国による経済制裁解除など、解決の見通しが立たない難題が残っており、完全な関係正常化に向けた攻防は続く。
ケリー米国務長官とキューバのロドリゲス外相は同日午後(日本時間21日未明)、ワシントンの米国務省で会談し、共同記者会見に臨む。キューバ外相がワシントンを公式訪問するのは59年のキューバ革命後、初めて。
ワシントンでは20日午前、キューバ利益代表部から昇格した大使館で国旗掲揚などの式典が行われた。ロドリゲス外相は式典で、「今日、国交は完全に回復した。だが、課題は山積している」と述べ、米国の経済制裁の全面解除とグアンタナモ米軍基地の返還を強く求めた。
一方、ハバナの米大使館での式典は、ケリー国務長官が8月14日にキューバを訪問する際に行われる予定だ。