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 終戦前後に米軍が写した空中写真をまとめた「1945・昭和20年 米軍に撮影された日本」(税別1200円)を一般財団法人の日本地図センターが発行した。空襲を受けた市街地から煙がたなびく場面や軍需工場の詳細な様子、戦艦大和の姿などがとらえられている。

 日本地図センターは2002年から、米国の国立公文書館が所蔵する戦中や終戦前後の空中写真を調査。戦後70年を機に戦災と復興の原点を広く伝えようと、複製した5千枚超の写真から象徴的なものを選び、71ページの写真集にまとめた。

 1945年3月10日の東京大空襲前後の写真を比べると、空襲で焼けた地域が確認できる。京都を撮影した2枚の写真からは、空襲の延焼を防ぐために道路沿いの家屋を壊す「建物疎開」が10日余りで急速に進んだことがわかる。