日本において明確な覇者がいない領域として「ローカル」があると考えているが、この領域を攻めている各サービスについてまとめてみたいと思います。
1.SNS系
・nextdoor
すでに1,000億を超えるバリュエーションがついていると言われるnextdoorがローカルSNSサービス最も有名だろう。
(会員登録後に郵送でパスワードが送られてくるらしく実際に住んでないと登録はできない)
防犯/災害情報のまとめをご近所さんと共有するといったところからのスタートらしいが、ご近所さんを数多く登録させ、同一エリア内の50%が登録しているという状態を作ることができれば、「砂糖の貸借りや犬の世話をご近所さんにお願い」などの昭和の日本的なことも出来る。
当然難しいといわれていたエリアを精緻に指定したターゲティング広告も打てるので高いバリュエーションがつくのは必然と言える。
日本で類似サービスはあまり思いつきませんが、現在Piazzaというローカル特化SNS
が準備段階にあるそうです。
2.クラシファイド系
・Craigslist
クラシファイド系でいうとこれも海外サービスになりますがCraigslistが最も有名でしょうか。
特定地域におけるなんでも掲示板ですね。物を売りたい買いたいや、サークル活動、はたまた出会いまで。
相当古いサービスですがCtoCの原型とも言えるのではないでしょうか。
・ジモティ
Craigslistの日本版といえば「ジモティ」でしょう。これはわかりやすいですね。
どこまで取引されているのかは不明ですが、最近関東限定でCMもやってるみたいですね。
でも月間のPVは700万以上とかいう話もあり(similarwebで見てもそれくらいあった)、5年ほどかけてそれなりの規模にまで成長しているということでしょうか。
たしかファンド主導で立ち上げたサービスだったと思うのですが直近で3.5億ほど調達していることもあり、ひょっとすると近年中の上場もあるかもですね。
#電力小売の自由化などと絡めて巨大市場狙いに行ったりしそう。
3.CGM系
・Yelp
どういうくくりにすればいいかわからなかったのでCGMとしましたが、ローカルを語るときにYelpは欠かせないかなと思って入れました。
日本にも進出してますが、現在の時価総額は20億弱。しかも東洋経済にはこんな記事も。
ある程度広告でマネタイズはできそうなもんですが、日本は巨人リクルートがいますからね。
また、日本ではこういうCGM系はグルメなら食べログ/Rettyなどある程度領域特化でも成り立っているところがあるので、全方位的に・・・というのは意外としんどいのかもしれませんね。
4.コマース系
・Instacart
これも外せませんね。今や2,000億を超えるバリュエーションがついているといわれるInstacart。端的にいうと生鮮食品の即配サービスです。
お買い物代行をクラウドソーシングモデルでやってるようですが、日本と違ってコンビニの数もそこまでなく、車社会のアメリカならではですね。
日本人の感覚だと、高いなーと思ってしまう。。。
料金は注文から2時間以内の配達で3.99ドル(注文の合計金額が35ドル以上)、1時間以内では14.99ドル(35ドル以上)となっている。 個々の注文に利用料金がかかならない年間サービス料99ドル(35ドル以上)の「インスタカート・エクスプレス(Instacart Express)」もある。
amazonが日本でも即配サービスをやろうとしているという噂もありますがどうなんでしょうか。
ようやく日本ではネットスーパー市場が立ち上がってきているのもありますし、「そもそもコンビニやらスーパーが意外と近くにある」ので日本でローカルコマースは収益観点からももちろんですが、構造的に厳しい気がします。個人的には。
・kaukul.jp
日本だとローカルコマースっぽいのはbento.jpさんがやっているkaukulでしょうか。
もともとbento.jpで抱えている配送員を活用してると思われますが、bento.jpといいkaukulといい、この「ローカルコマース・即配領域」に張っている気がしますね。
他にも不動産系などがあるのですが今日はこんなところで。