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 九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働が迫る中、福岡市中央区の九電本社前で10日、再稼働反対を訴える集会があった。県内外の市民ら約100人が参加し、次々にマイクを握って思いを訴えた。

 集会を呼びかけた国際交流NGO「ピースボート」の吉岡達也共同代表は、東京電力福島第一原発の事故で苦しむ人たちが今もいることに触れて「なぜ再稼働なのか。理解できない」と語った。韓国からの集会参加者がいることも紹介し、「原発は国境を越える問題だ」と訴えた。

 元東京都国立市長で、現在は脱原発をめざす首長会議の事務局長を務める上原公子さんは、原発周辺の住民の避難計画が十分でないと指摘し、「住民の命を無視しているような再稼働は容認できない」と話した。

 大分県中津市から友人と4人で参加したという梶原得三郎さん(77)は「原発がなくなるまで声を上げ続けます」と力を込め、参加者らと「原発」「いらない!」などとシュプレヒコールをした。(比留間陽介)