2014-10-02 ゲスだったり純愛だったり
2014-09-24 デンドロビウム再来
■これはひどい
インターフェイスが最悪に使い辛く、やたら通信が多くてレスポンスも悪く、さらにバグってエラーが出る。
真っ暗なダンジョンを一歩ずつ進んで行くウィザードリィの序盤の如く、プレイヤーは手探りでどこを押せばどうなるのか、劣悪なインターフェイスの使い方を探りながら、バグる度にリセットしなければなりませんでした。
完全なるβテスト状態。 まさに狂った試練場。
ストーリーは相応に長文で、なかなか読み応えはあるのですが、内容は昨今のラノベ風で、あまりウィザードリィらしくはありません。
語り口調はそれっぽいのですが、色恋沙汰とか、胸の大きさが云々とか、そういうのばっかりで、登場人物も個性が強すぎ、「そんな展開 Wiz にいらんだろ」とか思ってしまいます。
その前に立ち塞がるのが、冒頭でも述べたインターフェイスとレスポンスの問題。
1ヶ月に及ぶメンテによってレスポンスは若干マシになったのですが、インターフェイスは「どこを治してたんだよ」と思ってしまうぐらいに使い辛いままです。
冒険のログをタップすると詳細が表示されますが、その度にログが一番上まで戻ってしまうし、バックボタンがありますが詳細を見た時点で働かなくなる。
クエストは一度ページ切り替えボタンを押さないと正常に表示されないし、アイテムの強化は誰がどれを身に着けているか解りにくいから実行しにくい。
所持品も分類が大雑把だし、非売却品の設定を行えないので管理し辛い。
とにかくユーザーのことを考えているとは思えないインターフェイスで、やる度に「何とかならないのかコレ」と思ってしまいます。
レスポンスも「当初よりマシになった」というレベルで、まだサクサクとは言い辛い。
おまけにタップしても反応しなくなることがある。
「快適な操作」という根本的なところが出来ていないと、他の部分をいくら作り込んでも不満を感じる訳で、相変わらずβテスト感は拭えませんね・・・
ちなみにメッセージの誤字脱字も多いです。
さすがウィザードリィZEOの男。
エルミナージュの惨状も合わせて考えると、マジでウィザードリィフリークが何故これほど迫害されなければならないのかと言いたいほど酷くて泣けてくる。
念のために断っておくと、リンク先のサイトは別に辛口レビューを売りにしているサイトではない(戦闘の監獄とかの攻略を普通に掲載しているサイト)。
そして最後に一つ。
人に勧めはしませんが、放置型 RPG が好きで多少の不都合は許せる、それこそウィザードリィの理不尽さを広い心で許容できる人なら、相応に楽しめるかも?
2014-08-12 事案発生
■残念、君の冒険はここで終わってしまった
D&Dの版元でありますWizards社が、『D&D NEXT』については英語版のみを販売し、翻訳版のライセンスは発行しないという決定をしました。これには日本に限らず、英語圏以外の全ての地域が含まれております。従いまして、『D&D NEXT』の日本語版につきましては出版できないこととなりました。
これはD&D終了のお知らせ……だろうなぁ。まさかこんなことになっていようとは。
前にもちょっと書いたけど、翻訳されないなら原書でプレイすればいいとかそういうレベルの問題ではない。最近のD&Dの展開、特にユーザーへの間口を広げようとするさまざまな試みについては評価できる部分もあっただけに、至極残念だ。
ただ、今更ながら指摘するとすれば……翻訳にあたっては版型もレイアウトも変えてはならぬ、っていう縛り自体が、WOC社がD&Dをカードゲームの延長線上でしか捉えていなかった証、かも知れない。それが日本における販路を狭めてしまったのだろう。もっとも、今回の判断が採算が取れないからという経済的な理由によるものなのか、次の展開を何か見越してのことなのかはわからないが。
追記:今回のニュースをきっかけに、名前だけしか知らなかった「パスファインダー」*1のことをさらっと調べてみた。もしこれで4版の展開が終了で5版も駄目だって話になったら、どこかの出版社(HJ以外)がパイゾと交渉してパスファインダーの日本語訳を出す、ってのも可能性としてはありなんだろうか? そしたら少なくともD&Dのエッセンスだけは日本語環境でも生き続けられるのだが。
ただ、パイゾとWOCの版権関係がどうなってるかがよくわからないんだよな……。
*1:乱暴に言えば、本流が4版を出した後に傍流が引き継いだ3.5版の続き。
2014-08-01 新王者誕生
■歴史は繰り返す
ウィザードリィスキーマ絡みでいろいろ調べていて、たびたび出てくる「アラハゥイ」っていうのが何者なのかと思ったら、これは前にも取り上げたことがあるウィズオンとかウィズZEOのデザイナーだかディレクターだかことだったらしい。なぜウィザードリィを日本ローカルで展開しようとする人は、アガン・ウコーツもそうだけど、自分のアバターをゲーム内に登場させたり神格化(?)させようとしたりするのだろうか。
で、見つけたのが上のまとめだ(まとめはもう一つあるが)。今時自作TRPGでもやらないような厨二病満載の設定だけど、*1それはまあいいとして、まとめられてる分全部目を通して思ったのが「元のウィザードリィの設定が全然使われてない」ということ。「神龍」なんて単語が出てくる割にはあの「ティエンルン」や「ル・ケブレス」は欠片も出てこないし、アラビクやマルグダ、ワードナやトレボーの存在にも触れられてないし、リルガミンの名前もない。
かろうじて「エセルナート」っていう見覚えのある単語だけが出てくるけど、エセルナートは日本でウィザードリィがTRPG化された時にグループSNEが作った日本オリジナルの設定だ。とはいえ、TRPG版に忠実かというとそういうわけでもない(そもそもこの人、エセルナートがTRPG版から来た単語だということすら知らないんじゃなかろうか)。
ここまでオリジナル要素を満載にし、ファンに向けてしたり顔で設定開陳するくらいなら「ウィザードリィ」というタイトルは外すべきだろう。そういう意味では、エルミナージュシリーズ(ゴシック除く)は英断だった。そして、その作品が本当に面白いものならば、ファンはウィザードリィの名前など借りなくてもちゃんと支持してくれるということを証明してもいる。「ウィザードリィスキーマ」なんて「ウィザードリィ」でもなければ「ルネサンス」でもない。これはゲームとしての面白さ以前の問題だと私は思う。
*1:こういうの見るたびに、ヴァナディールの初期設定ってずば抜けて凄かったんだな、としみじみ思う。