Windows 10にアップグレードしたらストレージ容量を再点検すべし

Windows 10にアップグレードしたらストレージ容量を再点検すべし

  • 週刊アスキー
  • 更新日:2015/08/08

ノートはもちろん、デスクトップでもOSやアプリの起動が断然速いSSDを搭載したPCが増えてきています。筆者の環境もノート、自作マシンともに起動ドライブはSSDです。でも容量が大きいとちょっぴりお高いので、どちらも128GBとケチってしまいました。自作PCのほうは、HDDを9台つなげているので問題ありませんが、ノートPCはSSD1基のみのため、アプリのインストールも最小限にして使っています。

このたび、どちらのPCもWindows 10にアップグレードしましたが、インストールできたからといって安心してはいられません。このアップグレードによって無駄なファイルが残っているからです。そこで、そんな無駄なファイルを削除するとともに、いかに空き容量を保つかストレージの扱いを再点検しましょう。

Windows 10にアップグレードすると、以前のOSへ戻るために前OSのWindowsフォルダーがまるごと残っています。また、インストール時に利用したファイルも消されずに残っています。特に動作に問題がなければもう過去のOSに戻る必要なんてないですよね? 未練がましく過去の記憶を残していても、ストレージの肥やしになるだけ。容量不足を感じているならバッサリ消し去ってしまうのもひとつの手です。

起動ドライブのプロパティーから“ディスクのクリーンアップ”を選択。さらに“システムファイルのクリーンアップ”をチョイスして、削除するファイルをチェックしましょう。何も気にすることなく全部チェックして構いませんが、もう元の環境には戻せなくなるのでそれなりの覚悟は必要です。深呼吸して“OK”をクリックし、さらに確認ダイアログで“はい”をクリックすればきれいサッパリ消去できます。これだけで筆者の環境では23GBぐらいの容量が空きました。

ちなみに、システムファイルのクリーンアップ処理はWindows 8.1よりものすごく速くなっています。

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これでアップグレードによる無駄なファイルはなくなったと思いきや、場合によってはしぶとく残っていることがあります。Windows Updateによるアップグレードを実行したのであれば、「$Windows.~BT」という隠しフォルダーにインストール用ファイルが保存され、システムファイルのクリーンアップによって削除されます。しかし日本マイクロソフトのサイトからWindows 10をダウンロードしてISOファイルなどを作成した場合は「$Windows.~WS」という隠しフォルダーがつくられています。こちらのフォルダーがシステムファイルのクリーンアップによって削除されず残っていたら、自力で消してしまいましょう。

隠しフォルダーが見えない場合は、エクスプローラーの“表示”から“隠しファイル”にチェックを入れましょう。

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続いて、ストレージの空き容量を確保しつつマシンを利用するための、いくつかの方法をご紹介します。

まず実行しておきたいのがサムネイルの作成をやめることです。エクスプローラーで“大アイコン”表示のとき、フォルダー内に画像があるとサムネイルが自動生成されます。ファイルを開かずとも中身がわかり、再びそのフォルダーを表示したときすぐにサムネイルが表示されので便利な機能ですが、画像が多いとサムネイル用の画像データがかなり増えてしまいます。

ディスクのクリーンアップを実行して定期的にまっさらにすることもできますが、めんどうなので自動サムネイル作成をやめてしまいましょう。フォルダーオプションの“表示”にある“詳細設定”から“常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない”をチェックすればサムネイルをつくらなくなります。

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次に、複数のストレージが存在する場合はWindows標準の“ドキュメント”や“ピクチャ”、“ビデオ”、“ミュージック”などのフォルダーや各アプリの保存フォルダーを別のドライブに移動しましょう。“ドキュメント”などのフォルダーは、標準は起動ドライブのユーザーフォルダー内にある各アカウントのフォルダー内にあります。それぞれのフォルダーでプロパティを表示し、“場所”タブで別のドライブに指定します。

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PCのドライブがひとつしかなくてもパーティション分割してデータ用のドライブを作成し、そちらに移動させるのもオススメの方法です。起動ドライブの空き容量が少なくなってしまうとOSの動作が遅くなったり、アプリが起動できなくなったりします。それを避けるため、パーティションを分割することで、起動ドライブはアプリをインストールするだけにして極力空き容量が減らない環境にし、もうひとつのドライブにデータを保存することでトラブルを未然に回避できます。

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保存フォルダーを別ドライブに移す作業は、Windows標準の“ドキュメント”や“ピクチャ”だけでなく、たとえば『iTunes』の保存先だったり、クラウドサービスの『Googleドライブ』や『OneDrive』、『DropBox』などの保存先など多岐にわたります。とくにクラウドサービス系は、クラウド上にファイルが保存されるのでローカルのドライブ上を圧迫しないと思われがちですが、ファイルを同期しているため、ローカル上にもファイルが存在します。

クラウドサービス系の保存先(同期するフォルダー)の指定は、各設定で指定できます。もしどうしても空き容量が逼迫してきたら、一時的に同期させないフォルダーを指定することで、ローカル上のファイルを削除しクラウド上のみファイルを置いておくことができます。

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このほかにも、ブラウザーのキャッシュファイルは意外と容量を取ります。キャッシュのフォルダーは基本的に移動できないので、定期的にブラウザーの設定から削除するか、シークレットモード(ブラウザーによってはプライベートモードなどともいう)で閲覧すると、ブラウザー終了後に削除してくれます。

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アプリによっては一時的にデータを保存する“Tempファイル”をつくるものもあります。Tempファイルの保存先を指定できるアプリもありますが、基本的にはアプリ終了後に削除されるので起動ドライブのままでもいいでしょう。

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このように、PCのストレージ容量が小さくても保存先の変更やディスクのクリーンアップ、クラウドサービスなどをうまく活用すれば、10へのアップグレード後にすぐ容量不足に陥らずに済むはず。快適な10環境を構築しましょう!

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