HERO #10【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】 2015.08.07


あとは寺川綾選手を育てた先生ということで。
(牛丸)確かに相当厳しい事件だなこれは。
・久々の大きな事件です。
特捜部の検事だけでは手に負えません。
応援が必要か。
押坂君は何て言ってんだ?・副部長はとにかく誰でもいいと。
(江上)僕はそうは思いませんが。
(千佳)特捜部!?
(川尻)ああ。
特捜部から応援要請がきたんだ。
君たちに行ってもらいたい。
(久利生)俺らが?えっ?すごい。
うれしい特捜部。
(川尻)事件の内容は分からないが応援が必要ってことはでかい事件に間違いないだろ。
はい。
(久利生)何で俺たちなんすか?いいじゃないですか。
(久利生)いや。
だって。
た…田村さんとか宇野君行きたがりますよ。
そんなんいいじゃないですか。
(久利生)そんなって言うな。
(川尻)いやー。
久利生が適役じゃないかなと思ってな。
(久利生)えっ?部長が?
(川尻)君はほら。
特捜部応援行ったことないだろ?
(川尻)一度はやってみるべきだ。
ありがとうございます!頑張ります!何でお前が言うんだよ?失礼します!ついにきた。
特捜部。
食堂の飯がうまいんだよなぁ。
マジっすか?ああ。
東京地検特捜部。
特捜っつってもこれ全部じゃねえかんな。
ちょこっと入ってるだけだから。
涼しい。
ああ。
こんちは。
城西支部から特捜部にお手伝いに参りました久利生検事と事務官の麻木です。
(受付)そちらの方は?だから検事です。
えっ?ああ。
はいはい。
気にしないでください。
してないでしょ別に。
何階っすか?特捜。
(受付)お待ちください。
はい。
すいません。
お疲れさまです。
ようこそ特捜部へ。
うわー。
江上さん。
(江上)相変わらずふざけた格好してんなぁ。
いいから。
(江上)ついてきて。
そっか。
江上さんこっちに移られたんでしたよね?あっ。
久利生さんがいらっしゃる前私江上さんに付いてたんです。
知ってるよ。
(江上)久利生とは以前城西支部で一緒だったんだ。
ライバルだったんですよね?お二人。
(江上)ライバル?チッ。
ライバル?チッ。
(江上)僕はエースだったんだよ。
そして今じゃ特捜部のエース。
チッ。
控えのゴールキーパーと一緒にしないでくれる?何?その控えのゴールキーパー。
(江上)副部長。
城西支部から控えの。
応援が来ました。
どうも。
久利生です。
事務官の麻木です。
(押坂)検事なのか?君は。
ああ。
はい。
一応。
すみません。
(江上)昔っからこうなんです。
(押坂)仕事を説明してやれ。
(江上)はい。
シットダウンプリーズ。
はい。
あっ。
ありがとうございます。
政友党の橋場正太郎を知ってるよな?ああ。
はいはいはい。
現職の国交大臣ですよね?あの橋場に収賄の疑惑があるんだ。
収賄?いきなりきた。
政治家の汚職。
前回の衆院選のとき大手ゼネコンのヌカダ建設から数回にわたって1億円以上の選挙資金を受け取っていた。
これが明らかになれば大変なスキャンダルだ。
橋場は職を追われ今の内閣は屋台骨から揺らぐだろう。
すごい。
で俺たち何するんですか?橋場大臣を取り調べるんですか?何でだよ?じゃあヌカダ建設のトップ?バカじゃないの?ねえ?俺ら応援で来てんだからさ。
あっ。
じゃあ何?
(押坂)ブツ読みだ。
ブツ読み?ヌカダ建設から押収した書類や伝票の中から事件に関係ありそうなもん捜すんだよ。
ああ。
はい。
頑張りまーす。
頑張ります。
(江上)はい。
かあー。
えっ?どこで?
(田村)くそ。
久利生。
(遠藤)出た。
見苦しい男の嫉妬。
(田村)3年前は俺は特捜部にいたんだぞ。
メジャーリーガーだったんだ。
(遠藤)でも今はマイナーリーグになっちゃったもんね。
ねえ?
(遠藤のせきばらい)
(遠藤)なるほど。
じゃあ取り調べを始めますか。
田村検事。
(田村)南雲尊之43歳。
9月14日夜府中駅近くの路地で滝翔太さん27歳をナイフで刺し殺した。
(田村)亡くなった滝さんとは顔見知りだったのか?
(田村)どうして刺したんだ?
(遠藤)黙秘か?
(遠藤)ごめんね。
興奮して。
(荻原)24年9月5日から26年7月31日までの領収書。
金の流れを示したメモ。
見逃すんじゃないぞ。
(一同)はい。
え〜…これは違う。
お前もう疲れちゃったの?ああ。
もしかしてあしたもこんな感じなんですか?
(長谷川)俺はもう2カ月これやってるぞ。
2カ月!?
(長谷川)しょせん応援さ。
歯車なんだよ俺たちは。
歯車!?
(荻原)今月中に橋場を検挙するぞ。
急げ急げ急げ。
(一同)はい。
これが特捜部?いいからやれよ。
あの人何やってんの?すげえ。
何で今日こんな混んでんの?ああ。
疲れた。
マスター。
ビール下さい。
こいつにも。
あっ。
すいません。
まだ段ボールいっぱいありました。
2カ月じゃ終わりませんよあれは。
いや。
でもブツ読みで証拠が見つかって捜査が急展開ってこともあんだろ。
ありますか?そういうこと。

(江上)あるんだよ。
えっ?あっ。
お疲れっす。
えっ?
(江上)よう。
江上さん。
(江上)ああ。
痛い痛い…。
どうしたの?
(江上)ううん。
いやー。
久しぶりに下界に降りてきちゃったよ。
マスター。
どうもご無沙汰してます。
何やって…。
何?座って。
(江上)麻木。
はい。
(江上)ブツ読みってのは大事な仕事だ。
ブツ読みで挙がってきた証拠を材料に俺たちが被疑者を追い詰めんだよ。
あの。
江上さんは取り調べとかやってるんですか?
(江上)まあ疑惑のキーパーソンのね。
だから毎日が真剣勝負みたいな。
アハハ。
ああ。
いいなぁ。
(江上)だって応援じゃないもん。
特捜部だもん俺。
痛い痛い…。
腹痛いの?
(江上)痛くないよ。
ストレス?
(江上)何で?俺が神経すり減らして胃でもやられちゃってるとか思っちゃってんじゃないの?マスター。
何か胃に優しいものって。
あっ。
おじやとか。
いや。
違うって言ってるでしょ。
あっ。
じゃあうどんとか。
(江上)いや。
俺飲みに来たのよ。
そうでしょ?はい。
マスター。
メニュー。
「あるよ」とか言うんだよな。
麻木。
麻木。
はい。
女子アナ女子アナ。
カトパンとヤマサキパン。
すごくね?
(押坂)おい。
お前ら。
お前らだよ。
そこの2人。
ちょっとこっち来い。
(押坂)江上検事が胃潰瘍で入院した。
えっ?胃潰瘍?やっぱり。
(押坂)そういうわけで。
えーっと。
久利生か。
お前が彼の取り調べを引き継いでくれ。
えっ?嘘!?取り調べ?俺でいいんすか?
(押坂)人手不足なんだよ。
特捜部員の手が回らなくなるほどでかい事件なんだこれは。
ああ。
誰を取り調べるんですか?事件の大筋には関係ない下っ端だ。
下っ端?えっ?でも江上さんはキーパーソンだって。
江上が書いた調書だ。
お前はこれにサインさせるだけでいい。
はい。
いってきます。
(押坂)うん。
桂川隆史さん。
ヌカダ建設総務部勤務。
(桂川)はあ。
桂川さん。
7月31日のあの件に関して色々事情を聞かれてたんですよね?えー。
ヌカダ建設の総務部長が橋場代議士の秘書に現金が入った菓子箱を渡したときにあなたが車を運転していた。
(桂川)だから違います。
はい?その日は仕事を休んでたんですよ私は。
ってこれもう前の検事さんに何度も言いましたよ。
江上検事に?違う。
はい。
えっ?でも出勤表には書いてありますよ。
だからどうしてそうなってるのかっていう。
いや。
ホントに僕は車の運転なんかしてないんです。
じゃあ仕事休んで何してたんですか?だから午前中は寝ていて午後から映画見に行きました。
誰と?はい。
一人で。
一人で?どこの映画館ですか?だから日比谷です。
日比谷。
はい。
(田村)そうやってずっと黙ってるつもりか?南雲。
(遠藤)勾留がどんどんどんどん長くなっちゃうだけだよ?
(田村)お前が府中にいたのはこの日府中競馬場でレースがあったからだよな?負けていらついてたのか?それで滝さんを刺したのか?そもそもどうしてナイフなんて持ってたんだ?
(遠藤)ハァー。
・ああ。
おおっ。
はい。
もしもし?
(松平)このたび南雲尊之さんの弁護を引き受けました松平法律事務所の松平一臣と申します。
ああ。
えっと。
今取り調べ中ですので後ほどこちら…。
少々お待ちください。
松平?
(田村)何だ?あのでっかい事務所のトップですよ。
何?担当検事の田村です。
(松平)南雲さんの取り調べは進んでますか?はあ?
(松平)無口な人ですから大変でしょう?あなたが黙秘の指示を?
(遠藤)えっ?
(松平)どうせ起訴するおつもりなんでしょ?真実は裁判で明らかになりますね。
では失礼します。
ハァー。
南雲泰山?ああ。
食べて食べて。
(一同)いただきます。
(田村)有名な日本画の画家だそうです。
(礼子)知ってる。
巨匠よ巨匠。
(田村)うんうん。
(宇野)その偉い画家がどうしたの?
(遠藤)うん?競馬の帰りに殺人事件を起こした南雲尊之の親父なんだってさ。
(川尻)何!?
(井戸)親父?
(末次)マジで?
(田村)そういう有名な画家っていうのは政財界に人脈があって南雲泰山の息子ってのは大企業の役員や大学教授。
娘は政治家に嫁いでるそうだ。
(遠藤)うん。
だから出来の悪い三男でもさ銀座で画廊とかやっちゃってるわけよ。
(井戸)親父の力だ。
(遠藤)うん。
(末次)お金があるんだ。
(宇野)だから松平なんて大物弁護士が付いてんだ。
(川尻)あっ。
そういうことか。
麻木。
寝てません。
もういいよ。
今日。
いや。
大丈夫です。
帰って寝ろよ。
納得がいくまでこだわりたいんでしょ?私も付き合います。
久利生検事の事務官ですから。
よし。
麻木。
はい。
痛っ。
何だ?これ。
あった。
えっ?ってこれだろ?ヌカダ建設からの押収物の中にありました。
桂川さんが見た映画の半券です。
7月31日13時30分の回。
席はHの25番。
もちろん映画のタイトルも合ってます。
(押坂)プライベートで見た映画の券がどうして職場にあるんだ?いや。
本人が言うには財布に入れてるのを職場で気付いて机の引き出しに入れてたって。
(押坂)ハッ。
そんな不自然な言い訳を信じるのか?いや。
確かに普通は捨てちゃうかもしんないっす…。
あいつが日比谷にいたんだったら総務部長を橋場の秘書んとこ連れてったの誰なんだよ?だからそれは…。
これを認めたら金を渡した事実すらなかったってことになりかねないんだぞ。
こんなの偽装工作に決まってんだろ?あいつの言うことなんか真に受けるな。
お前は調書にサインをさせればいいんだ。
(荻原)副部長。
(押坂)ああ。
ヤベッ。
今落ちそうだった。
危ねえ。
眠い。
うん。
(遠藤)ここですね。
滝翔太さんが刺されたのは。
ナイフで左胸を一突きか。
(遠藤)痛かったろうな。
目撃者は?
(遠藤)ありません。
昼でこれじゃ夜は誰も通らないだろうな。
(遠藤)南雲が逮捕されたのは向こう側の公園ですね。
犯行後返り血を浴びた衣類を洗ってるところを警察官が見つけました。
(桂川)総務部長が政治家に金を渡したとか。
うん。
そんなことは知りません。
でも少なくとも私は関わっていない。
車なんか運転してないんです。
フッ。
悪いやつを捕まえるためだったら真実ねじ曲げていいんですか?それでも検察は正しいといえるんですか?そのとおりです。
検察がそんなことしちゃ駄目ですよ。
でも久利生検事はちゃんと分かってますから。
でも正直厳しいんだよなぁ。
えっ?いや。
映画の半券だけじゃまだ弱いんですよ。
何かもっとないっすかね?こう。
あなたが日比谷にいたってことを明確に証明できる何か。
明確に?思い出してください。
お願いします。
日比谷で誰かと言葉を交わしたとかないっすか?例えば映画館の人とか。
いやー。
どこかでご飯を食べたそのお店の人とか。
ああ。
思い出しました?しゃべった。
誰と?ああ。
銅像?はっ?銅像?
(紗江子)スタチュー?よくいるじゃないですか?大道芸人の一種で。
一種って何だよ?ほら。
銅像とか自由の女神とかになって全然動かない人。
(和美)ああ。
目の前に箱とか置いてコイン入れると動く?そうそうそう。
そういう人たちのことスタチューっていうんですけど。
(紗江子)ふーん。
(和美)あの風船配ってる人の場所でやってますよ。
今日はいないみたいですけど。
どういう人か知らないっすか?
(紗江子)挨拶したことはあるけどねぇ。
どっちかっていうと原宿メーンでやってるって言ってました。
原宿?ありがとうございます。
(紗江子)いらっしゃいませ。
(和美)いらっしゃいませ。
タクシーで行かね?歩きましょう。
あっちいっつうの。
しかたがない。
(遠藤)えっ!?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?わあー。
えっ?えっ?
(遠藤)OK。
えー。
平成23年3月26日夜8時ごろ府中市清水が丘にてジョギング中の高校生が物陰から飛び出してきた何者かに背中を刺されました。
(末次)3年前?
(遠藤)そう。
そして平成20年4月4日夜9時ごろ府中市矢崎町においても帰宅途中のOLが背後から迫ってきた何者かに右臀部を刺されています。
6年前もか。
(礼子)どちらもほぼ同じエリアですね。
(田村)そう。
どっちも犯人は捕まっていませんが捜査線上に南雲尊之の名前が挙がったことがあるそうです。
(井戸・田村)南雲が?そう。
(宇野)これ2つとも南雲の犯行だったら通り魔じゃない?
(田村)うん。
犯行場所や手口から同一犯と考えるのは不自然じゃないな。
(田村)はい。
だから南雲は黙秘してたのねぇ。
(田村)うーん。
こんな記録よく見つけたね。
遠藤君。
ありがとうございます。
(井戸)いやー。
大したもんだ。
(遠藤)ありがとうございます。
(田村)よくやった。
遠藤。
(遠藤)ありがとうございます。
(田村)3年前はお前は40歳。
6年前は37歳。
この日もそれからこの日も府中競馬場でレースが行われていた。
お前は現場付近にいたんだよな?
(遠藤)だから警察に疑われたんだよな?
(田村)それなのに今回ポケットにナイフを忍ばせて府中に来るってのはいったいどういう神経してるんだよ?レースに負けていらついたときは誰かを刺したくなるのか?
(津金沢)橋場大臣の疑惑については捜査を継続しておりますが実態の解明についてはもう少し時間がかかりそうです。
(牛丸)津金沢君。
(津金沢)はっ。
(牛丸)特捜部長として金の受け渡しがあったことは間違いないと確信してるんだね?
(津金沢)複数の関係者から供述を得ております。
だが受け渡しの具体的な状況がはっきりしない。
申し訳ありません。
必要な調書を取るために取り調べを厳しくさせております。
(牛丸)なかなか難しい事件だなぁ。
(津金沢)橋場大臣とヌカダ建設の額田太一社長は共に山梨の出身で同じ中学の同級生だったそうです。
(牛丸)ほう。
そんな縁があったのか?
(津金沢)その当時の2人の関係を知るであろう人物がおりまして。
2人の中学の2年先輩に当たる国分秀雄という人物です。
(牛丸)国分秀雄?国分?
(押坂)元検事です。
(牛丸)おう。
(津金沢)刑事部の本部係検事まで務めた方だそうで。
(牛丸)ああ。
覚えてるよ。
あの人はすごい検事だった。
いや。
しかし国分さんはもう。
(津金沢)14年前に退職されて山梨に帰られました。
(押坂)実は今回の件でお話を伺いたいとお願いしたんですが協力できないと言われまして。
(牛丸)できない?
(押坂)理由は答えていただけませんでした。
(津金沢)検察OBが事件捜査に協力しないというのはいったいどういうことでしょうか?
(牛丸)うむ。
面識がおありでしたら次席からお願いしていただけないでしょうか?私が?私たちがぜひ証言を取りたい人物です。
分かった。
私が連絡してみよう。
(津金沢)お願いします。
次席。
(押坂)ありがとうございます。
(牛丸)ああ。
ところで久利生はどうだい?
(津金沢)久利生?
(牛丸)城西支部から応援に駆り出されてる久利生公平だよ。
ああ。
あのジーパンの。
特捜部に来て張り切ってますよ。
つまらないことをいちいち伺い立ててきていますが。
(牛丸)ふーん。
あいつはそういう張り切りタイプじゃないと思うが。
ご存じなんですか?次席。
昔の僕の部下なんだよ。
そうか。
つまらないことをね。
(男性)何で僕のこと捜してたんですか?うん?7月31日にこの人に日比谷で話し掛けられませんでした?あの。
暑くて大変でしょうって声掛けたらうなずいてくれたって言ってたんですけど。
(男性)ああ。
うん?
(男性)この人覚えてますよ。
マジで?
(男性)僕に見とれてタクシーの前でこけちゃった人だ。
(男性)《大丈夫ですか?》
(桂川)《痛っ》
(男性)《大丈夫っすか?》
(男性)《ケガは?》
(桂川)《いやー》タクシー?タクシー?ストップ。
よーく見てください。
桂川隆史さんです。
この映像が記録されたのは7月31日13時5分。
場所は日比谷。
これで本人の証言が裏付けされました。
わざわざタクシー会社に問い合わせたのか?はい。
(押坂)ハッ。
7月31日橋場大臣の秘書に金が渡されたとされてるその場所に桂川さんいなかったんですよ。
まあ車運転してたのは他の誰か…。
(押坂)現職大臣の収賄疑惑だぞ?そんなどうでもいいことで捜査を止める気か?あっ?どうでもいいこと?お前何年検事やってんだ?若造じゃあるまいし特捜の経験がなくてもそのぐらいのことは分かるだろ!いや。
分かりま…。
分かりません。
自分に都合のいい材料だけを集めてそんなのルール違反じゃないですか。
(押坂)何?真実を追求して犯罪者を罰するのが検事の仕事でしょ!?だからそのバッジを着けてるんじゃないんですか?事務官のくせに偉そうなことを言うな。
お前みたいな小娘に捜査の何が分かるんだ?こいつの言うとおりでしょう。
さっきどうでもいいことっておっしゃいましたけど。
そんなどうでもいいことで止まっちゃうような捜査は最初っから無理があるんじゃないんすか?この映像見つかっちゃったんだから桂川さんが無関係なのはもう明らかですよね?なのに調書にサインさせろっていうんだったらそれ法を犯すことになりますよ?特捜ってそういうこと平気でやるんすか?
(押坂)誰が車を運転してたかなんてごみみたいなちっちゃなピースなんだよ。
でもそこが埋まんなかったらパズル完成しませんよ。
運転手はうちらが捜します。
(押坂)俺たちで見つける。
お前は首だ。
だって。

(牛丸)ごめんください。
ごめんください。

(国分)どちらさまですか?
(牛丸)東京地検の牛丸と申しますが。
国分秀雄さんご在宅でしょうか?
(国分)久しぶりだね。
牛丸君。
(牛丸)ご無沙汰しております。
(国分)こんなものしかありませんが。
(牛丸)ああ。
いえいえ。
とんでもない。
突然お伺いして誠に申し訳ありません。
(国分)で?
(牛丸)実は特捜部が今ある政治家の疑惑を捜査しておりまして。
国分さんがよくご存じではないかと思われる人物です。
捜査にご協力いただけませんか?国分さん。
(国分)それについてはすでにお断りしたはずです。
私は何も話したくない。
国分さんのご迷惑になるようなことはありません。
(国分)ああ。
私はもう検事じゃありません。
法律の世界からきっぱり足を洗いました。
申し訳ないがお引き取りください。
元検事としてが難しいなら一般市民として。
(国分)いや。
(牛丸)国分さん。
わざわざこんなところまでお越しいただいたのにホントに申し訳ない。

(田村)今回の滝翔太さんが殺された事件と遠藤が見つけた未解決の2つの事件。
その他にもこれらとよく似た事件を見つけました。
(井戸)えっ?
(宇野)よく似た事件?
(遠藤)えー。
平成16年11月2日。
(田村)この日の夜10時ごろ国立市谷保で帰宅途中の大学生がいきなり後ろから左脇腹を刺されるという事件があった。
(末次)府中の隣だ。
(田村)さらに平成12年7月7日。
同じく府中市に近い国立市富士見台で42歳の女性が夜ジョギング中に左腕を切りつけられるという事件があった。
(遠藤)いずれも被害者の命に別条はありませんが犯人は捕まっていません。
(川尻)同じような事件が過去14年間に5件。
(礼子)全部この男の犯行だっていうの?
(小杉)ええっ!?
(井戸)もしそうだったらえらいことになっちゃいますね。
(末次)14年も通り魔を繰り返してきたってことだもんな。
(宇野)いや。
こいつを起訴できたら大手柄ですよ。
田村さん。
(礼子)遠藤さんも表彰ものじゃない。
(末次)川尻部長も出世間違いなしだ。
(井戸)おめでとうございます。
(川尻)いやいや…。
(田村)ちょっちょっ。
ちょっと待ってくれ。
実はもう1件あるんです。
(川尻)えっ?まだあるの?
(末次)6件目?
(遠藤)平成11年10月20日。
(小杉)15年前だ。
(田村)府中市宮西町で夜8時ごろ散歩中の62歳の男性が何者かに背中を刺されるという事件があった。
これも府中。
(井戸)この事件も南雲が?うん?15年前だと南雲28歳。
捜査線上にこいつの名前挙がってたの?
(遠藤)いや。
それは当時の捜査関係者に聞いてみないと。
そのときの検事は?
(田村)国分秀雄。
(川尻)国分?聞いたことある名前だな。

(田村)でも実はこの事件では犯人は逮捕されてるんだ。
えっ?
(遠藤)大友真一35歳。
男性が逮捕されています。
(井戸)南雲じゃなかったんだ?
(田村)大友は起訴されて懲役3年の有罪判決を受けてる。
(礼子)じゃあこの事件は関係ないじゃない?
(川尻)どうしてそこに書くんだよ?ところが大友は取り調べでも裁判でも一貫して無罪を主張してるんです。
(末次)無罪?
(礼子)自分はやってないって?
(遠藤)そして刑が確定した直後にくも膜下出血で死亡しています。
(宇野)えっ?
(末次)死んじゃった!?
(田村)今となっては真相を確かめることはできないっていうわけだ。
(礼子)でもその大友がやったんでしょ?だって有罪判決受けたんだから。
(宇野)いや。
でもでもでも。
こっからここまでが南雲の犯行でここだけ違うっていうのは。
(井戸)不自然ですよね?
(礼子)じゃあ最初の事件は冤罪だったってこと?
(川尻)えー?そんなこと。
(田村)分かりません。
でも言えることは南雲の余罪をたどっていけば最後にはこの事件に突き当たるってことです。
(遠藤)つまり南雲を起訴すれば城西支部は冤罪を暴いちゃうことになるわけです。
検察の重大なミスを。
いやいや…それはまずいだろ。
(井戸)まずいですね。
(末次)そんなことしちゃったら大問題でしょう。
(田村)マスコミから大バッシングを受けるだろうな。
(遠藤)つうか検察の中で俺たちが大バッシング?
(礼子)田村検事はただじゃ済まないわよね?
(田村)いや。
待てよ。
(末次)遠藤君もでしょう。
果たして俺たちだけで済むのかな?
(川尻)えっ?
(井戸)何ですか?
(遠藤)だってこれ連帯責任でしょ?だってもうみんな知っちゃってるわけだから。
(宇野)連帯責任!?
(礼子)どうして私たちが?
(井戸)部長が辞表出すんじゃ済まないんですか?
(川尻)辞表?俺が!?
(田村)いや。
下手したら牛丸次席の首も飛ぶぞ。
(遠藤・末次)飛びますね。
次席の!?
(田村)俺は何のために娘と結婚したんだ!?
(宇野)次席が辞めさせられちゃったら僕たちだって無事じゃ済まないよ。
私検事辞めなきゃいけないの?
(遠藤)あんたたちはいいよねぇ。
検事辞めても弁護士とかできちゃうわけだから。
僕は首になったらダンスのインストラクターやるしかないよ。
インストラクターできるならいいですよ。
合コン金にならないからな!
(礼子)私検事辞めたくない!弁護士になったって検察ににらまれてつぶされちゃうよ。
(川尻)俺の老後はどうなるんだ?じゃあやめますか?
(礼子)やめる?南雲の起訴。
無理だな。
一晩考えさせてくれ。
これ勢いで決めることじゃないだろ?
(田村)はい。
特捜部に呼ばれたとき久利生さん私が張り切ってるって笑ってましたけど。
あれ違うんです。
私がわくわくしてたのは久利生さんが特捜部で活躍するところを想像してたから。
久利生さんならきっと特捜部でもすっごくいい仕事して絶対認められるんだろうなぁって。
私があんな生意気なこと言わなきゃ。
お前が黙ってても俺外されてんでしょ。
ごめんなさい。
だからもう謝んなくていいって。
(泣き声)ごめんなさい。
(泣き声)ハァー。
麻木。
ほっといて。
えっ?
(泣き声)
(泣き声)
(従業員)ホッケお待たせしました。
(田村)ああ。
すいません。
(従業員)はい。
(田村)ホッケお願いします。
(従業員)はい?えっ?
(井戸)ホッケね。
(従業員)あっ。
かしこまりました。
(従業員)ホッケ1つ入りました。

(礼子)《最初の事件は冤罪だったってこと?》
(遠藤)《南雲を起訴すれば城西支部は冤罪を暴いちゃうことになるわけです》《検察の重大なミスを》
(川尻)ハァー。
おはようございます。
おはようございます。
(小杉)おはようございます。
あっ。
ただいまです。
(川尻)えっ?
(末次)ただいま?特捜部首になっちゃいました。
(小杉)首?うん?あっ。
お前なんかもういらないって言われちゃって。
フフッ。
フッ。
うん?あっ。
申し訳ありませんでした。
すみませんでした。
(田村)何で首になったんだ?
(遠藤)また何かやらかしたの?いや。
別にやらかしたわけじゃないけど。
(宇野)やらかさないと首になんないでしょ?うん?いや。
いや。
簡単に言うとその参考人取り調べて調書にサインをさせればいいって言われたんすけど。
その調書と供述照らし合わせたら何か違うんじゃねえかなと思って。
んで外回って色々調べたらホント間違いだったんですよ。
だからサインはさせられませんって言ったら。
したら「ああ。
お前はもういらない」って。
首だって言われて。
まあざっくり言うとそういう感じ。
(田村)ちょっと待てよ。
お前は城西支部を代表して手伝いに行ったんだろ?お前が駄目だってことは城西支部が駄目だってことになっちゃうじゃないか。
それは…。
(宇野)いや。
なっちゃうでしょう。
なっちゃいますよね?
(川尻)うん。
なっちゃうな。
(礼子)えっ?これも連帯責任?連帯責任?久利生さん。
今僕らはね大変な状況にあるんですよ?城西支部が孤立しちゃうかもしれないってときにどうしてそういうことしちゃうかなぁ?
(井戸)いや。
ホントにあそこは問題支部だってことになりますよね。
(遠藤)最悪のタイミングだよもう。
はあ?お前はただの手伝いだろ?黙って特捜部の言うこと聞いてりゃよかったんだよ。
久利生さんは間違ってません!私たちの仕事は特捜部の顔色をうかがうことじゃないでしょ?いいって。
嘘の調書にどうしてサインをさせられるんですか?久利生さんは検事として正しいことをしたと思ってます。
(川尻)そういうことなのか?久利生。
いや。
嫌われたらまずいんだろうなとかこう。
周りの人とうまくやらなきゃなっていうのは。
いや。
俺ん中にも一応ありますよそういうの。
でも事件に関わってる人にしてみたらそういうの全然関係なくないっすか?いや。
事件の当事者は人生懸かってるんですよ?いや。
下手したら命懸かってるし。
嘘つけないでしょ。
俺たち検察なんだから。
やっぱ事件には真っ正面に向き合っていかないと駄目でしょ?でもまあこれで城西支部がにらまれちゃうようなことになったらホントすいません。
謝らなくていいです。
いや。
だけど。
久利生さん悪くないです。
麻木。
絶対悪くないもん!
(川尻)もういい。
すいません。
いや。
でもそこまでこう深く考える必要っていうのは。
当事者の人生が懸かってるか。
(宇野)実際命がなくなってるんですよね。
私たちは検事なのよね。
僕らは検察事務官です。
バッシング受けるより怖いことがあるよな。
まあありますね。
冤罪?検事辞めたら弁護士やればいいんだよ。
好きだったんだけどなこの仕事。
でもまあ僕まだ若いし。
人生最後にダンスのインストラクターか。
僕を助手で雇ってください。
日本初のプロの合コンマスター。
これいけるんじゃない?ハハハ。
南雲を起訴してもいいですか?部長。
(田村)裁判であの事件が冤罪だったと証明してしまうことになればわれわれは検察全体を敵に回して孤立してしまうかもしれませんが。
部長。
決裁を。
起訴しよう。
とことん真実を追い求めるのがわれわれの仕事だ。

(小杉)皆さん。
(小杉)今日も1日よろしくお願いします。
よろしく。
2015/08/07(金) 14:55〜15:50
関西テレビ1
HERO #10[再][字]【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】

最終章突入!暴かれる真実の代償…城西支部最後の事件!?特捜部の応援要請…偽りの供述調書を前に久利生の決断は!?通り魔事件に隠された重大な悪と、試される検察の正義

詳細情報
番組内容
 久利生公平(木村拓哉)と麻木千佳(北川景子)は、川尻健三郎(松重豊)に東京地検特捜部のサポートを命じられる。特捜部は現職大臣と建設会社の贈収賄を裏付けるため、人手不足になっていたのだ。千佳は特捜部と色めき立つが、久利生は淡々と応じる。
 特捜部で、久利生たちを迎えたのは江上達夫(勝村政信)。早速、江上は久利生と千佳に仕事を説明するが、それは地味な作業だった。久利生の活躍をサポート出来ると
番組内容2
張り切っていた千佳は、がっかり。
 しかし、江上が胃潰瘍で入院。急きょ、久利生は江上が担当していた建設会社運転手の取り調べを引き継ぐ。早速、久利生は運転手に事実確認。すると、運転手は現職大臣に金を運んだ日は休んでいて車の運転はしていないと主張。久利生は、もう一度運転手の行動を調べ直すことにする。
 一方、城西支部には南雲尊之(加藤虎ノ介)という被疑者が殺人容疑で送致された。田村雅史(杉本哲太)が
番組内容3
担当するが、南雲は黙秘。また、南雲には大手事務所の弁護人、松平一臣(羽場裕一)がついていた。何か裏が…。遠藤賢司(八嶋智人)が警察の過去の捜査資料を調べると、南雲が容疑者として浮上した事件を見つける。傷害事件だが、今回の事件と地域が近接しているため城西支部は南雲の犯行を疑う。それらの事件はいずれも容疑者逮捕に至っていない。だが、1件だけ別の男が起訴され、判決直後に亡くなっていた。
出演者
久利生公平(東京地検城西支部検事)
: 木村拓哉 

麻木千佳(東京地検城西支部事務官)
: 北川景子 

田村雅史(東京地検城西支部検事)
: 杉本哲太 

宇野大介(東京地検城西支部検事)
: 濱田岳 

井戸秀二(東京地検城西支部事務官)
: 正名僕蔵 

馬場礼子(東京地検城西支部検事)
: 吉田羊 

St.George’s Tavern マスター
: 田中要次
出演者2
小杉啓太(城西支部警備員)
: 勝矢 

川尻健三郎(東京地検城西支部部長検事)
: 松重豊 

遠藤賢司(東京地検城西支部事務官)
: 八嶋智人 

末次隆之(東京地検城西支部事務官)
: 小日向文世 

牛丸豊(東京地検本庁次席検事)
: 角野卓造 

【第10話 出演者】
南雲尊之
: 加藤虎ノ介 

松平一臣
: 羽場裕一 

八木
: 小市慢太郎 

光恵
: 朝加真由美
出演者3
平野
: 橘家二三蔵 

徳倉
: 川嶋秀明
スタッフ
【脚本】
福田靖 

【企画】
鈴木吉弘 

【プロデュース】
渡辺恒也 

【演出】
平野眞 

【音楽】
服部隆之 

【制作】
フジテレビドラマ制作センター
ご案内
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[8/3(月)〜16(日)あさ6時から夕方7時] 
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放送中にリモコンのdボタンを押して参加してね!

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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